安倍派に9000万円超キックバック議員も 自民派閥パーティーは当面自粛 自民パー券裏金疑惑
[ 2023年12月7日 04:45 ]
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自民党派閥の政治資金パーティー券問題で安倍派(清和政策研究会)の所属議員の中に、最近5年間で9000万円超のキックバック(還流)を受け、裏金にしたとされる議員がいることが6日、関係者への取材で分かった。
安倍派全体での裏金は5年間で1億円超とみられる。
少なくとも10人以上が還流を受け、複数が1000万円を超えて受領していたといい、この議員が突出していた。
東京地検特捜部は政治資金規正法違反(不記載・虚偽記入)の疑いで、還流額が多い安倍派所属の議員秘書らを中心に聴取を進めており、還流に関する議員とのやりとりなどを確認する。
岸田文雄首相は6日、問題を巡って茂木敏充幹事長らと党本部で会談し、パーティー開催の当面自粛を申し合わせた。
自民党派閥の忘年会や新年会も自粛を求めることも決めた。
信頼回復に向けた党の取り組みを明らかにするまでの期間とし「強い危機感を持たなければならない」と表明したが、一方で各派閥に対する実態解明の指示は出さなかった。
内閣支持率は20%台まで下落しており、「政治とカネ」問題は民意のさらなる離反を招く可能性がある。
危機感を高めた首相が“急場しのぎ”に出した答えが「自粛」。
ただ“本丸”の裏金疑惑解明には及び腰で、さらなる火種を抱えた格好だ。