福島県大熊町の県立大熊病院で2004年、
帝王切開手術を受けて死亡した事件後、執刀した医師が医療ミスとして逮捕され
日本中に大きな衝撃が走り、産科を閉鎖する病院が続出した。
その結果、地方は言うに及ばず大都会でも産科医師の不足が顕著となり
産科を閉鎖する病院が後を絶たない。
子供を産むという行為は正常なのだが、
誕生に大きな危険が伴っている事は古今東西周知の事実である。
私の従姉妹も一人、妻の従姉妹も一人、
初子を出産直後に大出血を起こし母親は死亡している。
日本人は古来より、無事な出産を願い神頼みしてきた。
神聖であるべき出産を医師に託した以上、危険なリスクは承知の上のはずである。
「癒着胎盤」と言う難病治療でその手順云々を医療ミスと指摘されるのなら、
リスクの大きい産科から医師が逃げ出すのは当たり前である。
出産に伴う危険を乗り越えて命の誕生を喜べてこそ当たり前であろうが、
神の意思は時として気ままである。
同情に耐えないが、難産で母あるいは子が、命を落としたからと言って、
担当医師、或いは病院を訴える風潮が今日の産科病院不足を招いた一因であることは否めない。
福島地裁判決では有るが、今回の判決を私は妥当だと思う。
治療技術の限界と言う「理」を取るか、患者側の「情」を取るか
ブロガーの判断の分かれるところでしょうが、
これから産んで子育てしようとしている若い夫婦に取って、
託す産科病院が近くに無くなってしまっている現実は由々しき問題である。
再度書くが、医療ミスと簡単に裁判に訴える事は、
その影響が我が身に降りかかって来る行為であることは、
今回の医療ミス逮捕裁判で明らかである。
命の灯火の続かん事を願うばかりです。
昨年私が書いた、救急患者の受け入れ拒否の記事です。
昨年の記事に昨日コメントしてくれた、ぷにっと囲碁さんの参考記事です。