素焼きが終ったら次は施釉です。
釉薬は粘土の耐火度が低いと考
え3号透明釉薬(溶融温度1230℃)
をベースにもう少し低い温度で溶け
るように無鉛の樂透明釉薬を加え
たものに雑木灰を加えたもので
施釉しスピード乾燥させるために
薪ストーブの灰に埋めて火をつけ
翌朝取り出しました。次は最終工
程の本焼きで、七輪で焼きます。
焼成の様子は下の写真を見て
いただければよいのですが、気
を使ったのは炎の色を見ながら
1000℃付近になる様に送風機
の距離をゆっくり調整しながら
焼成しました。炎の勢いが弱くな
り器の表面が艶のあるオレンジ
色になったので送風機を止めて
ゆっくりと自然に徐冷します。七
輪がさめたら盃を取り出しました。
結果は粘土が1000℃の温度に
耐えきれず変形したのと一部変
形に伴い焼き割れしました。釉薬
は十分に溶けて灰かぶりの
還元焼成になりました。今回は結
果的には失敗ですが、この粘土
の場合焼成温度は800℃から
900℃で焼けば変形せずに焼け
そうです。釉薬は3号釉薬より低い
温度で溶ける樂透明釉薬を使え
ばうまくいきそうです。近いうちに
もう一度トライしてみます。
七輪に火が回ってきました。このころからゆっくりと少しずつ
送風機(ドライヤー)を七輪の口に知被けて近づけていきます
炭の火色が赤からオレンジになったらドライヤーを
七輪の口に思い切り近づけて送風maxで空気を送ります。
結果論ですがこの時少し温度を上げ過ぎました。
炎の色がオレンジを通り過ぎてレモン色になっています。
1000℃を越えています。
火力がピークを越えたのでドライヤーを止めます
徐々に温度が下がり始めます、
後は火が消えて自然に冷めるのを待ちます。
出来上がりました。右の常滑焼の盃の形を目指したのですが
粘土が温度に耐えきれず変形しました。
還元焼成の灰かぶりの自然釉は狙い通りでしたが焼き割れの
ひびが入っています。
焼き割れの日々は金継ぎで補修しました。
順番が逆になりましたが冷めた直後の写真です。