去年、カタクリとカモシカに出会った御坂・黒岳から板取沢を下る同じコースを辿って夢よもう一度、だけどゴルフと天気の都合で去年より4日早い山行き。
随分と暖かい日が続いてるから、カタクリだってもう咲いてるだろという安易な考えで、
中央道を河口湖で出て、正面に見える アレが黒岳だな。
河口湖大橋を渡る途中では 御坂山塊がズラッ。
新御坂トンネル手前を右に折れたすぐの駐車場は、去年と同じくまだ工事中で もう作業の人が集まっていて川の護岸工事だって?
真向かいのちょっとしたスペースにクルマを入れ、看板を眺めてスタート。
現在地から 御坂峠、黒岳をぐるっと廻ったサイゴの板取沢沿いのルートは ダレかがバッテン印を描いてる。
オレだって知ってるからいいが、知らなきゃ絶対にぶるう。
花が小さくて豆桜かな?
気持ちの良い山道を行けば、
左手に富士山が見えて、確か去年も一昨年も始めのうちは雲っていて見えなかったな。
同じ山に三年も連続で来ると このあたりにあの花があるはずとか ここで休憩したとか覚えてるもんだが、この地蔵は初めて見たかも。
少し汗ばむくらいの陽気だけれど、風が心地よく吹いて、
お~、これはいつも見るお地蔵さん。
この道は鎌倉往還といって、かって鎌倉と甲州を結んだ道。
マゴの食べ残しのボンタン飴を口にしながら、いにしえの人たちや もしかすると馬も上ったかもしれない道をゆけば、
ここにも桜。
去年は登山道にたくさんの白い花びらが落ちていたコブシもまだ散らずに満開で、去年は見なかった豆桜といい、やっぱり去年より4日分早いのか。
ということはカタクリもまだ?
一度は道を譲ったが、途中で休んでいたデコボココンビのカップルを追い越し2時間がかりで御坂峠に着き、
天神様のヨコを、カタクリの場所にココロが急いて休まずに、
旧御坂城の空堀の跡をヨコメに、
ここだ!
と見回しても、枯れ葉が積もってるだけで色気ナシ。
やっぱりまだ早ェか~。
そこらを歩き回って、やっとカタクリの芽らしきの一つ見つけたきりで しょうがないな。
富士山と反対側には八ヶ岳。
なんだか急に足が重くなってきた。
目の前に見える急な坂が、板取沢に下る尾根だろ。
着いた。
日向峠と新道峠の案内はあっても御坂峠の案内はないのかよとひがみ根性丸出しで、
ほとんど3時間がかりの黒岳、1793m。
その先を200mほど行くと展望が開けたところがあって、そのまま先を真下に下りれば帰りのルートだ。
富士山の山肌に 種まきのサインの「農鳥」が現われるのも もうすぐだな。
あの赤石岳に登り、帰りにハンガーノックで腰砕けになり ひでェ目に遭ったのは何年前だろ。
腰を下ろしシャケおにぎりを食べながら 感慨に浸っていると、
そこに追い越してきたカップルが現われ、男性の方をよくよく見ると異人さん?
「スエーデンから来ました。よろしくお願いします」
って言われてもな~。
お先に~
「気を付けて~」
と手を振られながら 周回ルートをちょっと下った先に、さっきのところよりもっと展望の良いスポットがあって、皆さんにもおすそ分け↓↓↓
チョウチョ、まさかアイツじゃないよなと、
よ~くみたけど普通のアゲハ蝶だった。
とにかくこのルートは劇下り。
こんな長いロープが据えられてるところが10箇所ほどあって、
去年は右ヒジが痛くてロープを掴む手も左専門だったが、ずっとゴルフをやる時はサポーターをしていたのが功を奏したか、今年は両手で掴んでずって下りて、さあ あとはカモシカに会うだけだな。
広瀬ってどこのことだ?
あれは三つ峠のアンテナだろ。
1時間ほど下ってきて、分岐。
右が至広瀬、左に行かなければ帰れないが 枯れ木でバッテンがしてあって そっちに行くヤツだっているんだぞ。
馬酔木はまだツボミ。
去年は良い香りがしてたことを思えば やっぱり今年は早かったんだ。
さあ、あとはカモシカに会うだけだ。
去年も一昨年も会ったことを思えば この辺りを縄張りにしてるんだろと思いながら 時々立ち止まって耳を澄まして・・・
いたっ!
黒いな クマか?
動かない?
影かよ!
ハシリドコロの花は咲いてたが、時々未練がましくウシロを振り返りながら・・・
赤松の木は中も赤いんだな。
前に熊野古道を歩いて 箸折峠から近露(ちかつゆ)という里に出たときにこの地名の由来が、このあたりで花山法皇が食事のため、箸の代わりに茅の茎を折ったところ、茎から赤いものが滴り落ち、お供のものに「これは血か、露か」と尋ね、以来この場所を箸折峠と呼び、近くの里を近露と呼ぶようになったのだというハナシを想い出しながら、カタクリは咲かず、カモシカにも会えずか・・・
桂の大木に陽があたり、
冷たい沢の水でカオと手を洗って、生き返ったココチ。
サイゴのさいごのところで出てきたばかりの一人静を見つけ、これだって去年は、途中でたくさん見たけどな。
駐車場の桜もまだ満開で、
某ホテルの野天風呂には、
桜の花びらが浮かんでいたが、
なにもかも、こちらの思惑通りには行かない世の中だと 改めて思い知った山行きでありました。