今朝のTVのニュースショーで鎌倉の円応寺というお寺が取り上げられて、本尊は閻魔大王、鎮座する閻魔大王像はかの運慶作とか。
閻魔様は冥界の入口で死者を査定し、前世の行いがひどかったものには深い三途の川を渡らせ、そうでない者にはそれなりの、良い行いをした者には、川の上に掛かる橋をお地蔵様が手を引いて渡らせてくれる・・・
ほんとかよ、じゃ今のうちにお願いしておくのが得策だな。 この寺は鎌倉のどこにあるのか?とナニに聞けば ミーハー気質は先刻承知で もうスマホを手に建長寺の前あたりよ、行ってらしゃい、ついでにお昼も食べて来て。
スカ線を北鎌倉で降りて徒歩12分。
日当たりの良い場所では すでに梅がほころび、蠟梅も満開。
クルマならス~っと通りすぎる例のトンネルの右手前に 急な石段があって、ここか。
拝観料300円なり。
お堂の中には、閻魔大王を中心に亡者が冥界において出会うという十王がぐるりと並んでいて、
私達は毎日の生活において知らず知らずのうちに罪を犯しているのではないでしょうか、なにげない一言が人をキズつけているかも知れま せん。それは私達に貪瞋痴の三毒がそなわっているからです。仏教における懺悔文を以下に示します。
我れ昔、造る所の諸の悪業は、皆はてしなき貪瞋痴に由る。 身口意に従って生ずるところのもの、すべて我れ今みな懺悔し 奉る。 この懺悔文を閻魔大王様の前にて合掌して心静かに三度唱え ると、今まで犯した罪は全て許されます。
本堂ヨコの茶店に入って、石庭を眺めながら 抹茶をイップク。
今朝は寒かったから、先ずこれでお暖まりくださいと出された白湯。
新らし目の建物に、いつ出来たのかと尋ねれば去年・・・
できたてほやほややないか。
床の間の小さな木彫りの菩薩像。
そのままトンネルを抜けて八幡宮まで歩き、茅の輪くぐりをして無病息災を願い、
本殿上から遠くを眺めると、向こうは鎌倉の海。
今日は立春だし、春の海を眺めに行くか・・・
しかし立春という言葉の響きは良いな。立夏も立秋も立冬もよいけどやっぱり立春にとどめを刺すだろ。
梅を見ながらブラブラ行くと「ボタンが見ごろです」という看板に ついちょっと寄り道。
牡丹園があるのは知っていたが、入るの多分初めての@500円。
聞き覚えのある音が響いてきて、桜の古木を見上げると コゲラだ!
日本で一番小さいといわれるキツツキがコツコツと虫をついばんでる。
八幡様から海まで一直線に伸びている若宮大路を行きながら 目に着いたハンバーガーショップで 早めのランチ。
バンズはカリカリに、そんなに食えないからポテトいらん。
そうして 突き当りが鎌倉の海。
立春の由比ヶ浜はどんよりとして、そういえばこの海で太宰が最初の心中事件をおこしたんだな。まだ帝大生のころ、銀座のホステスとクスリを飲んで海に入り、自分だけが助かった。
サイゴは三鷹上水に、愛人と腰紐を結んで身を投げて心中。
太宰は、よほど深い三途の川を渡ったんだろうなァ。