4時起きして中央道を大月で降り、12月になると4月まで冬季閉鎖になる真木林道をくねくね上がっていると 満月の残りが山の端に沈んでゆき
まだかよ。
早く着かないと、日が昇り始めるぞ。
あ~、あっちのほうが明るくなってきた。
まだ暗いうちにヘッデン点けて上ろうという根性も、昨今のクマ目撃情報過多につき まァ~いいか。
今日は買ってから一度しか使ってないクマ鈴を持参。
チリンチリンと良い音がするけど、帰ってきてからもまだ鳴ってるように耳に残ってる。
朝日が当たり出す寸前の富士山は、刻々と色を変えて、
ここのクルマを停めておける場所が「大峠」
おおどうみと呼ぶらしいが謂れはわからない。
その昔、半島のほうから渡来人が多く甲府あたりに移り住み、今日の目的地の白谷ノ丸の丸というのも、あちらで山をイミすると聞いたから、関係があるのかもしれないな。
サア、行くぞ!
温度計は5度。上着を着て手袋をしてシュッパ~~ツ!
風がなく、昨日の雨で洗い流されたのか空も真っ青。
やっぱり、少しくらい雲がかかった方が絵になるよな。
赤の3枠赤岩の丸 通過。
フト足を止めて振り返っても ダレの姿も無い。クマもいねぇな。
グーグルレンズによれば、スギゴケの胞子だって。
UPで・・・
これはもみの木?
クリスマスも近いしな。
律儀に90度に折れた木をくぐって、
見えた!尾根道の標識。ここまで1時間半は標準ペースだな。オレの・・・
あっちは牛奥や小金沢山方面、もっといくと大菩薩嶺。
反対に折れると、このブルーテープはなんだ?
帰ってから調べたら 来月の5日に行われる甲州アルプスオートルートチャレンジという走るヤツの案内テープらしい。
黒の2枠黒岳通過。
もう少しで2000mじゃないか。
少し行くと、正面に富士山と対等に向き合って、昔なら不敬罪だろ。
広葉樹林帯の黒岳の森を抜ければ、
これだよ。この景色を拝みにきたようなもんだからな。
1枠白谷ノ丸。
岩田が乗った昨日の天皇賞の白の1枠1番は逃げ馬のノースブリッジ。
しかし他にも逃げるのがいると控えて好位置に付け、直線に入ったら一気に内側からスルスルと抜け出すという作戦通りに、4,5番手に付け、直線に向いても手ごたえ十分!
イケッ!
けれど予定の最内は塞がれ、外に出すもズルズルと後退して ドベじゃないの?結果はブービーだったけど 同じやがッ!
まったく根性も、繊細さもない負け方だったな。
さっ、ラーメンラーメン。
毎回同じテツを踏まないよう、一旦火を弱めてからいろいろを投入。
吹きこぼして、自動着火が湿ってつかなくなったことが2回あるからな。
モチ入りラーメン、上出来やろ。
とりあえず腹を満たして 周りを眺める余裕もでき、
あちらは南アルプスのスターが勢ぞろい。
こっちは八ヶ岳。
光ってるのは相模湾。
裾野に愛鷹山。
遠く、雪をかぶった北アルプスも見えて、
リュックを置いたまま、下の白谷小丸まで散歩。
右手に飛行機雲が現れて、
富士山の真上で角度を上げ、
ミサイルじゃないだろうなと思った瞬間、
バクハツ!
アレは筑波山か?
右が黒岳。左のハゲ山がリュックを置いてある場所。
上まで戻って、さ 帰ろ。
あっ。
行きに見つけてたらラーメンに入れたのに・・・
陽のささない苔の森を抜けると、
朝のうちは気がつかなかった紅葉の景色がいっぱい。
時々、メープルシロップのような、と言うか綿飴を焦がしたというか なんとも甘い香りがふっと漂ってきたりしてナニ?
そういうのにクマが集まって来るんじゃないの?
立ち枯れの林を抜けると、
また ふっと香ってきて、ハチミツ?
あまりに気になったので スマホで調べると桂の木だって・・・
落葉すると甘く香ばしい香りを出すらしく、大体 名前からしてカツラは香出(づら)らが転化したものって、へ~4っつくらいだな。
山はリフレッシュできるし、毎月一回くらい行ってれば もう最近は翌日の筋肉痛もない。
山はいいことずくめだろ。
この大峠は、牛奥の雁ヶ腹摺り山と、タダの雁ヶ腹摺り山の中間にあり、雁だってわざわざ腹を摺るような高いところを飛ぶことはないだろうから、きっとその時期にはこの峠を越して行くんだろうな。
出合ったのは夫婦連れの二人のみ、落ち葉で踏み跡が薄くなって、2,3回怪しいところもあったが、雲がでてきた富士山にバイバイして、良い山行きだったことよ。