去年亡くなった叔父の一年祭に、信州飯田までgo!

土曜の朝5時にヨコハマを出たときは降っていたが、八ヶ岳が見え出すころには青空になり、今日法事を済ませ明日は山登り そのまま帰るんじゃ渋滞にハマると、諏訪にもう一泊して八島湿原を巡ろうという企みにはおあつらえ向きの空になってきたな。

 

 

10時半からという一年祭には十分時間があると、市内の白山神社里宮に詣で 明日登る風越山の頂上近くには、ここの奥宮が鎮座する。

 

 

 

境内脇にある、ジーサンが呼び寄せた日枝神社にもアタマを下げ、右側に白く光ってる石碑に我が家の故事来歴が彫られていて、左下にそれを書いてくれた樋口圀登の名、風越山の頂上に立つと言う石碑の作者 日夏耿之介の本名で、飯田にも本名の石碑はこれだけだろうと言われてるシロモノだ。

 

 

 

境内に こんな石碑を発見。やはり日夏耿之介の筆だ。

 

 

 

市内の駅近くの菩提寺にも参り、ちょっと喪服に着替えたいんで部屋を貸してと上がり込み リッパな庭をほめてから 一年祭の会場まで・・・

ニ礼ニ拍手一礼は 例によって忍び手で一年祭を済ますと 30人くらい集まった全員でお墓までお参り。

 

 

 

ヒガンバナの咲くお墓で、また神主の祝詞を聞きニ礼ニ拍手一礼。

 

 

 

イトコが両手イッパイの栗を拾って 今夜は栗ご飯にするか?

 

 

 

 

また会場に戻って会食。

信州らしく 鯉こくとウナギと揚げまんじゅう。

隣に座ったのが 下諏訪に嫁に行った母の妹の娘。ここのジーさんが昔、下諏訪町の町長をしていて 当時は町長が諏訪大社の御柱の木落としの先頭に乗ると言う慣わしがあり、その何代か前の町長は落っこちて死んだというハナシを聞いて、子供心に下諏訪の町長だけには絶対なりたくないと思ったもんだが、叔母さんの13回忌が来月だとか、もうそんなになるか・・・

 

料理を片っ端から平らげてお腹イッパイになり、東京と仙台から駆けつけたイトコ二人は今晩泊まりだというし、地元下條村のイトコと4人でイッパイやろうぜ。

まだ時間があるからとりあえず一台のクルマに乗って下條村のイトコの家に押しかけ、オレも久しぶりに叔父さんと碁を打つかな。

 

 

ここから見える仙丈の姿が、伊那や駒ヶ根あたりから見るよりか一番カッコいいって、そりゃ身びいきが過ぎるんと違うか?

これソバ?蕎麦なんか種播いときゃできるんだろ?

そんなことないでしょ、畑を耕して、肥料もやらなきゃ駄目だし・・・

 

 

 

もういつでも収穫できる状態で、どこそこから来て機械で刈り取って持ってく?自分じゃなんにもやってないじゃん。

 

 

 

今年95歳になる叔父さんは、元高校教師。最近は近くに越してきた田舎暮らしを始めたジーサンと毎日碁を打ってるといい、これから行くと話が通じていて 碁盤を用意して待ち構えていた。

 

 

 

お袋の末の妹の叔母さんは古い写真を出してきて、お袋に抱かれてるのがオレじゃないか。

真ん中がアメリカ帰りのひいばーさん。左がお婆ちゃん。

ウシロの学生服が亡くなった叔父さん。右の女学生がここの下條のオバサンだが、オレが幼稚園の時に飯田市内の銀行に勤めていて、帰りにキャラメルやチョコレートをこっそりもって来てくれた。

 

 

 

夜は市内の居酒屋に繰り出して 塩イカ、頼んどきました。昼間の会食でこの話になり 某占い師兼料理研究家から熱中症に良いと言われて、ネットで頼むわと言ったままついぞ届かなかった代物。

刻んだ茗荷とキューリで和えてあってペロッ。

 

 

 

飯田名物の「をたぐり」・・・馬の腸の まあモツ煮も皆でおかわりするほどで、四人ともそれぞれの母の実家が亡くなった叔父のところ。

あそこで飲まされるヤギの乳がイヤでイヤでというハナシがオレもオレも・・・

お婆さんに、滋養にいいからとみんな飲まされてたんだ。沸かすと上に膜ができて 鼻をつまんで飲んだな。

オヤジソックリの風貌になったイトコを冷やかし、同い年の二人は 大学受験で我が家に1週間ほど泊まったってそんなこと少しも覚えちゃいないよ。麻雀ばかりで家に帰ってなかった?それよりあんた飲んでどうやって下條村まで帰るんだよ。飯田線?下條に飯田線は通ってないだろ。嫁さんが何処かの駅まで迎えにくる?できた嫁だな。

 

 

 

翌朝はホテルのバイキングもパスして 明るくなりかけた5時半 山登り開始。

8年ぶりに登る山だが、案外覚えてるもんだ。もっともその時が登山第一発目で 調べまくって登ったんだからな。

 

 

信仰の山らしく 次々に石仏が現われる。

 

 

 

御瀧場。

前回と同じく、ちょっと道をそれて下まで降り、

 

 

手と顔を洗い清め、口をそそいで、

 

 

オッ、ここにも案内の石碑があったんだ。

 

 

 

時々 麓のほうからパーンパーンという音が聞こえてきて 秋の運動会の花火か?

それとも果樹園を荒らすサルを脅かす鉄砲の音かも・・・

クマ撃ってるワケじゃないだろな。

 

 

明るくなってきた。

昨晩、クマに襲われないようにって脅かしやがって 最近はここらあたりでも目撃情報があるみたいだけど クマ鈴は持ってるのかと聞かれて アレはシロートが持つもんだと、どこかの山で会ったジーサンの受け売り・・・

 

 

 

 

オッ、下を流れる天竜川の向こうに南アルプスがずらり。

故郷の山に抱かれて小学4年生のオレが登っている。

あの時もこの道を行ったんだろ。

 

 

気温15度。Tシャツの上に長袖シャツ。

8年前の春の彼岸に初めて登った時は何も知らずに、寒い思いをしちゃかなわんとウールの下着で汗びっしょりだったからな。

 

 

ミヤマアキノキリンソウ

 

 

 

1時間半ほどで 道程の半分の虚空蔵山到着。

石仏が見下ろしてる先は飯田の市街地。

何回も言ってるが小学校4年生の時に登ったのはここまでだった。

 

 

 

フクオウソウ?

 

 

 

見晴台というところで一休みして、

 

 

 

コンビニのキノコオニギリをパクつき、バナナを1本食べて

 

 

 

そうとうゆっくりゆっくり登ってる積もりだけど、ダレも来ない。

 

 

 

南無妙法蓮華経 日蓮宗か?それにしてもあんな高いところにどうやって文字を刻んだのか?

左上の駐馬巖とは、昔の殿様がここまで馬で来たが 先は岩場で進めずに ここに馬を止め置いた場所ということらしい。

 

 

これは自然の岩石を掘って階段状にしたもの。

 

 

ここも・・

飯田の人は昔から石を掘るのが得意?

 

 

 

オッ、随身門が見えた!

 

 

 

その奥に 白山神社奥宮の建物。

里宮に建つ石碑には国宝とあったが、戦後の文化財保護法制定により重要文化財となったらしい。

 

 

 

この山一番の難所。

 

 

 

8年前に来たときは半分雪に埋もれていた石仏をヨコメに

 

 

 

着いた~。相変わらず展望はまったく利かないが、5時半に登り始めたから延々4時間がかり・・・

前のときは、この看板のウシロに子供のころの呼び方の権現山とあったが 今回は消えて無くなってる。

まあいい、それより日夏耿之介の石碑はどこだ?

調べてきたところに拠れば、南西の方角に降りたところにある?

 

 

 

リュックの温度計に付いてる磁石頼りにかろうじて踏み跡の見える熊笹の中を降りて見回してもそれらしきものはナシ。

それどころか、戻ると途中で道がわからなくなり アブネ~。

 

 

コッチにも踏み跡みたいなのがあるじゃないかと20mほど降りても ゼンゼンそれらしき雰囲気はなく ヤブの下の踏み跡を必死で見つめながら戻って こうなりゃダレか上がってくるのを待って聞くしかないな。

 

 

 

山薄荷

しかし10分待っても15分待っても誰も来ずに ものは試しと飯田市観光案内所みたいなところに電話をかけると繋がって とぎれとぎれだからかけ直してというのを、ちょっと開けたほうまで歩いて、今、フウエツザンの頂上にいるんだけど、日夏耿之介の石碑というのはどこにあるのかと聞けば カザコシヤマですね。それは上がってきた方向と反対側を150mほど下ったところにあります。

 

 

ヤマトリカブト

そんなに下るの?熊笹が背の高さまで茂っていてとてもじゃないけどムリだな。それにしたって案内板の一つくらい置いてくれててもいいけどな~。昔はあった?

「市内の日夏耿之介記念館に それと同じ句が書かれた石碑が建っています。」

 

それはグッドアドバイスだよ。愛宕神社脇に建っていた旧居を移して記念館にしてるってハナシは聞いてるけど、じゃ行ってみよう。

しかしなんだって150mも下ったそんなところに石碑を建てたんだろうか、あの気難しそうなジーサンの考えそうなことか?

 

 

 

一応石碑を拝める目処がつき、山栗のイガの中を覗き込んだり、

 

 

 

途中の見晴らし台で朝とは違う空の景色を眺め、

 

 

 

このテープは松茸ドロボーよけか?

 

 

 

オッ、クラブを持ってる。

ゴルフの神様に手を合わせ、

 

 

 

ノブキ

 

 

 

ノジギク

 

 

 

下りは3時間。コースタイムを大幅オーバーし、麓の木曽から来る大平街道の出口にある「砂払温泉」で汗を流してから、

 

 

 

飯田市美術博物館のヨコにあるという日夏耿之介記念館にgo!

この美術館の屋根は南アルプスを模してると言われてるが、出来上がった当初は雨漏りがしてどうのというニュースを聞いたことがあった。

 

 

 

初めて来たけど、もともとは飯田城の跡らしく有名なエドヒガンの大木も初めて見た。

 

 

 

そして太い枝の向こうに 今、登ってきたばかりのカザコシヤマが見え、

 

 

 

ちょっと行くとあった、これだろ。

なんか覚えがあるようなないような小さな建物。入館無料とあって中に入ると係りの女性が一人座っていて ここまで訪れて来る人は少ないんでしょう?と聞けば ええ。

でも、いらっしゃる人は皆さん、ワタシより日夏耿之介のことに詳しいです。

 

中は本やらもろもろが展示してあって案外広く 移築したと聞いたけど、子供の頃良く遊んだ愛宕神社の脇に建ってた家はこんなに大きかった?かと聞くと 展示スペースを作るためにちょっと広くなってます。

 

 

 

肝心の石碑は外に立っていて、これだ!

 

「秋風や 狗賓の山に 骨を埋む」日夏耿之介

 

埋むは ”うむ”ではなく”うずむ”なんだね。

もう一度中に入って一回りし、礼を言って玄関を出たが、

 

 

 

え~、この門は見覚えがあるぞ。苔むした屋根とすけすけの戸。

またまた引き戸を開け、案内の女性に この門は前のままでしょ?と尋ねると

「そうです。よくおわかりですね」って 最近はさっぱりだけど10歳の記憶はすごいもんがあるな。

 

 

 

日曜日だからというワケじゃないだろうけど ガラガラの通リから見える風越山に別れを告げ、どう考えたてって渋滞マチガイナシの中央道を帰るのをイヤがって諏訪にもう一泊。月曜の朝に近くの八島ヶ原湿原を廻って帰ろうと 

 

 

 

上諏訪の駅が見下ろせるステーションホテルに宿を取り、4年生の冬に一家で東京に出て来たときに飯田線を乗り換えたこの駅まで、諏訪の叔母さんが見送りに来てくれたことなど思い返しながら 疲れもあって熟睡。

 

 

明け方の朝焼けを見ながら、ちゃんと朝飯バイキングを食べ、ナビの言う通りに 八島湿原に向かって車を走らせていると、

 

 

 

アッ、ここ?

御柱を落とす「木落し坂」という看板のかかった場所が現れ、へ~ここか。

覗き込むとかなり急な坂は、TVで見たことがあるような?じーさんがまたがって滑り落ちるには危険すぎるところだな。

 

 

 

オンボロナビの言う通りに走ったお陰で、地元の人しか通らないですよというような細い一本道を30分もクネクネ上がって やっと辿り着いた八島湿原。

 

 

♪山には山の愁いあり

 海には海の悲しみや・・・

 

あざみの歌の石碑を見てから

 

 

 

三年ほど前にきて勝手知ったる木道を歩いて湿原を一回り。

今頃は花も少なくて、しかも今年は例年になく花が早いです。

どこかで聞いたようなハナシをされても 半そでじゃ寒い朝に長袖を着こみ

 

 

ハバヤマボクチ

漢字で書くと葉場山火口。はばやま(葉場山)とは草刈場のある山、ぼくち(火口)はキセルの刻んだタバコの葉を詰め火をつけるところ。それに形が似てるからだと、ビジターセンターのオジサンに教わった。

 

 

 

 

野紺菊。

 

 

 

ヤマラッキョウ

 

 

 

クマ、出るの?

 

 

一番奥まったところに 旧御射山神社。

 

 

 

神社に生えてるコケは霊験あらたかだろう。

 

 

 

四方に御柱が立ち、

 

 

 

このあたりは黒曜石の産地だって?

そういえばこの辺には縄文時代の遺跡が多いな。

 

 

ススキ。

 

 

 

黒曜石が混じってるっぽいけどちがうか。

 

 

 

ヤマハハコ

 

 

アザミの歌

 

 

赤とんぼ

 

 

ドングリ

すれ違った同年代ぽい夫婦に今頃の花は?と聞かれて 今年の花は早かったからとかノーガキを垂れたら カメラをぶらさげてたからお詳しいかと思ってと・・・

大体平日の今日はジーサンバーサンばっかりだ。

 

 

あざみにヒョウモンチョウとハチ。

 

 

 

仲良くやれよ~。

 

 

 

ワレモコウ。

 

 

 

リンドウ

 

 

 

サッ!

♪帰ろうぜ、あの街角へ Heartbreak ol 'my my my my ジュリア~

 

 

 

平日の午前中の中央道はガラガラ。

富士山も大きく見えて、

 

 

 

アッ、お代官様。

 

 

 

無事に旅を終えることができたと八王子から厚木に抜ける道路のトンネルの中。

フロントガラスの右上から水が垂れてると思ったら、ヒビいってる?

そういや、さっきなんか石が跳ねたようないやな音がしてたな。

まあこのくらいで済んで 御の字というところだな。

 

 

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