大好きな谷川岳に今年も登ろうと天気予報を見たり ゴルフから中三日空けなければ身体がムリだと思いながら 去年は7月の10日。今日は13日、予報は曇り、昼から雨だけど これ以上遅くなったら去年見たショウキランが終わってしまうと 暗いうちに出発。
去年、メイの子供をポーターに連れて行き、今年もどうだ?と電話すれば春先に2週間ほどアメリカにホームステイをし そのお返しに向こうから友達が二人来て泊まる?丁度いいやないか そいつらも連れて行こうぜ!
と、言ったはいいが よく考えてみりゃクルマは二人乗り、登山靴だって用意しなきゃいけない。
いつも思いつきだけで 行動するんだから、とナニに文句を言われながら断わりの電話をすれば 向こうもやっぱりムリでしょとわかっていて 途中は降っていた関越の出口も青空がのぞいてるが、まあ今日は天気はいいんだ。
去年見た↑このショウキランに会えさえすれば、景色は二の次。
谷川岳ベースプラザの駐車場から 6時ちょい過ぎにスタート。
西黒尾根に合流してから出合った青年は、派手にクマ鈴を鳴らしていて、
「道に大きなクマのフンがありました。このヘンをウロウロしてるんじゃないですか」
って言ってたけど、オレは♪この世に神様が~ホントにいる~なら~って歌いながら登ってたからな。
マチガ沢沿いの点線の巌剛新道を行き、途中で西黒尾根に合流するルート。
歩道の脇にたくさん咲く山アジサイをヨコメに、
西黒尾根の登山口をやり過ごして15分ホド行った先に、
昔、遠くから峠を越してきた村人が 街の灯りを見て「ああ、街が見える」と言ったことからマチガ沢。
なんか もっと怖そうなイメージの名前だけど 単純な名前の付け方だな。
下草の仮払いがしてあって すんなり入っていけそう。
標識の下には相変わらず怖そうなことが記してあり、不安な方は西黒尾根をって、あっちだって日本三大急登の一つなんだからな。
道は夜来の雨で沢と化し、
オイッ、なんだ!下を見て歩いてたから かろうじて避けながら、
早速ホタルブクロ。
谷川岳は花の山。次々と現われる高山植物に 疲れも癒される。
しかしおなじみの看板を見るが どうも足が重い。
一休みと腰掛けた倒木の先に苔。とりあえず撮っておかないとな。
3日前のゴルフは今日に備えてカートに乗りまくったけど、ここのところの暑さで睡眠不足か?
今朝も来る途中で眠くて、サービスエリアで5分ほどの休憩を2回も取った。
岩だらけのガレ場を登り、
振り向いて一休みすれば、向こうの山に雲が上がって行く。
着いた、第一見晴らし。
去年は雪に覆われていたマチガ沢の雪渓は、ほとんどが消えかかって風景が一変している。
上の方は相変わらず 雲に隠れている。
もう疲れたし、ショウキランを見たらユーターンしようかなどと弱気なココロで さあとりあえず行くか。
反対側の白髪門方面は晴れてるが、
こちらは怪しい雲の中。
マチガ沢の雪渓が目の高さになってきて、
いよいよ難所の崩壊地。
どこに足を突くか一応のイメトレをし、ロープをつかんで必死に・・・
去年はむしろ子供を無事に渡らすほうに集中したけど、一人だと怖さが先立つ。
振り返って一枚。
ショウキランが咲いてたのは、たしか、ここを渡った先のブナの木の根元だったよな。
ニガナ。
スギゴケ?
似たようなブナの木の根元を、目を皿のようにして探しながら、
鎖場。
それに続いて鉄ハシゴをよじのぼるが、年々きつくなるな。
しかし、あのランはこれを登る前じゃなったか?
入口のところで、今まで見たこともなかったホタルブクロが咲いてたし 今年は 花が早いのか?
ず~~と注意深く、それらしきブナの根元をみてきたけど、影も形もなかったな。
オオバキボウシ
ヤマルリトラノオ
ア~、西黒との合流地点に着ちゃったよ。
もうしょうがねぇな、登るしかないか・・・
右手に上州の山々。
ニッコウキスゲの向こうは天神尾根。
窪んだところにロープウエーの駅が見える。
ハクサンオミナエシに似てるけど・・・
ヤマブキショウマ
高原の女王 シモツケソウ
西黒尾根との合流地点を見下ろすの図。
アカトンボがウヨウヨ飛んで、
麝香の香りのイブキジャコウソウ
マルバシモツケソウ
シブツアサツキ
初めてみたけど至仏の名がついていて 至仏山やその周辺でしかみられない?あさつきはネギの親戚だな。
岩にキイロの矢印、これを辿っていけば道迷いのシンパイなしだが、けっこうしんどい。
ニッコウキスゲ
あちらは尾瀬か?
水は3本。ウチ一本は冷凍にして持ってきた。暑ければそれでもシンパイなくらいだけど、上の方はむしろ寒くてダウンのベストを着込み、
姫シャジン
箱根の湿生花園で買ってきて植えたけど 横浜じゃ根付かなかった。
霧が流れ、
上のほうは 相変わらず雲の中。
もう、片一方のトマの耳に登ったら 奥のオキの耳には行かずに帰ろう。
行ったって四方が雲の中、なんにも見えないだろ!
ニガナの群落
矢印はいいけど、この蛇紋岩というのがツルツル滑る。
計3回、滑って転び 帰りに風呂に入ったらヒジやユビが沁みた。
大昔の氷河が削ったあとという大岩のヨコを行けば、
至仏や谷川岳の蛇紋岩地帯に生えるというホソバウスユキソウ
こちらはミネウスユキソウ
タテヤマリンドウ
オ~やっと ザンゲ岩のシルエットが見えた。
滑った跡が黒く不気味で そういうところは避けて・・・
ミヤマキンポウゲ
ハクサンチドリ
ここまでくれば、もう一息のザンゲ岩。
♪ あれは2月の寒い夜~
ハクサンフウロ。
毎年 このザンゲ岩周辺で目にするな。
花が「大」の字に見えるミヤマダイモンジソウ
ウツボ草(空穂草)
あの倒れかかった目印は頂上下の雪渓のところだ。
と、先に進むもなんか雰囲気が違う。
いつもはある雪がまったくない。
それだけ今年は暖かいということなんだろ。
イワイチョウ
初めて見たかも。
谷川岳のシンボルの道しるべが見えて、
頂上だ~。
6時過ぎにベースプラザから歩き始め、11時45分。えんえん何時間だ?まあ写真を撮りながらユックリユックリだったからな。2,3人が休憩してるだけの頂上をあとに 肩の小屋まで戻り、
ゴルフ場より高い水1本とカップラーメン。
小屋のオヤジさんに 楽しみにしていたショウキランは影も形もなかったとグチれば
「今年の花は去年より20日も早いですよ。だんだんこういうのが普通になってゆくんでしょうかね~」
エッ、ということはオキの耳のほうに行けば 「虫取りスミレ」が見られた?
「ええ、それは今が最盛期です」
なんだよ、行けばよかったか・・・
予報通りに 下山中にポツポツきて リュックカバーをし、雨には露天風呂だな。
アタマを濡らしながら入る露天はいい。それに露天といったら混浴だろ。
天狗の留まリ場で一休みし 下りはやはり早い。
山の中間に見えるロープウエーの駅。
拡大して あと1時間くらいか?
白花ニガナ
サイゴの木段のあたりは いつもキツイ。
水を大事に飲んできたが、
ここまでくりゃ もうダイジョブと残りをイッキ飲みでゴクゴク。
駐車場のオバサンに最初の信号を左折ね、と教わった湯浴み着着用だけど混浴の宝川温泉まで足を伸ばし 5年ほど前のゴルフの帰りにパコーンたちと寄った時には 東欧の女性の胸の至仏がポッチンだったけど、今年はランもなにも期待ハズレ まあ世の中、思い通りに行きゃ世話ないということだな。