もう40年以上も前に、紀州のナニのお父さんから送ってもらった紅梅の苗木が大きくなり 今年も咲いた。
オヤジさんはあちらで梅農家をやっていて、初めて実家を訪れたときに見た梅を漬けるための樽は 背丈以上の高さがあり はしごを上って中を覗いたな。
ナニも、この季節には南部梅園の梅ムスメのアルバイトをやったというのがジマンだけど、いつのハナシだ?
このまえ根岸森林公園の梅林で聞いたのは、梅の種類を見分けるのに写真を撮り、花びらやシベの数を数えて文献と見比べるらしいけど、こちらはお手軽に紅梅の種類と検索してみたら、幾夜寝覚(いくよねざめ)というヤツに似てる。
「花は緋梅系。紅紫色、八重大輪、底紅。花弁が大きく波打ち、雄しべが梅花中最も多い」
百人一首に
淡路島かよふ千鳥の鳴く声に
幾夜ねざめぬ須磨の関守
という歌があるが、そこからのネーミングだろうな~。
三月三日、 雛の節句の今日は その梅を送ってくれた お父さんの命日。
何回目だ?と聞くと 31回目。
あの時 和歌山まで葬式に出かけ、通夜の席が終わってお膳やテーブルがかたずけられたあと、和歌山といってもまだ三月の初めは肌寒く 石油ストーブが焚かれた部屋の棺の前に 親戚縁者十数人が車座になって座布団に座り茶碗酒。
エッ、まさか このまま 夜通し・・・文字通リの通夜か?
夜中を過ぎ 話すこともなくなってきたころ どこかのじーさんが座布団をマクラにゴロリ。次もゴロリ、顔見知りが少なく遠慮してたオレもゴロリ。
あれから随分 時が経って、こうやって思い出話をするのも供養になるかな。