白馬鑓ヶ岳の中腹の標高2100mにある白馬鑓温泉は、7月上旬から9月下旬までのプレハブ小屋の季節営業で、期間外はナダレを避けるため解体されるという秘湯。

歩いてしかいけないが、それも4,5時間かかる?というような記事を某所で読み オレなら6時間くらいかかりそうだなと思いながらも行くしかないな。あくまでも山登りじゃなくて温泉に入りに行こう!

 

 

重いものを持ってもらおうと 8月の終わりごろにメイの子供に電話をすると「行けるかもしれない」という返事のヨコで「まだ夏休みの宿題終わってないでしょ!」というメイの声が聞こえてきて ヤバイ!オマエ、今回はやめとけ また誘うからと電話を切り、しょうがない一人で行くか・・

 

 

天気予報が悪かったり、ゴルフの予定が入ったりでずるずる時間が過ぎ もう今年はムリかなと思い始めてた週初めに雨予報が台風のにらみ合いの晴れ間?それっと宿を予約して 翌日の水曜出発!

 

ナニに借りたクルマの慣れないナビを設定し、あっちのクルマのトランクに入れっぱなしだったストックの代わりを途中で手当てしながら

 

 

 

とりあえず、温泉入ろう。途中で見つけた木崎湖のほとりの温泉に飛び込み しかし遠いなあ~。

同じ信州でも南のほうの木曽山脈と赤石山脈の谷間で生まれたオレは こちらの北信は今までなんとなく敬遠してきて、初めて足を踏み入れる場所だ。さいごの方になると黒部とか糸魚川と言う標識が現われ、白馬ってこっちのほうだったの?

 

 

 

 

朝の3時4時起きしてクルマをとばしそのまま登るんじゃもうしんどい。今日は登山口のある猿倉荘で1泊し、明日の朝から登って上でもう1泊、温泉入りに行くだけなのに2泊もするという酔狂?

 

 

 

 

5人部屋に一人。紅葉にもちと早いこの時期はお客も少ないのかな?

紙?製のシーツは1000円。2回は使えますから上にも持ってってください。

しかし宿賃はランドマークタワーのホテルと同じって・・・

 

 

 

壁のイラストを見て、こういう地理関係か~。

 

 

 

陽が落ちかかる頃、裏の駐車場から見上げた白馬岳に飛行機雲。

 

 

 

夕食は3人きり。

明日のお弁当を作ってくれますか?おにぎりでもなんでもいいから。

「朝は5時に食事の用意が出来てますよ。お昼前には鑓温泉に着きますから」

いやいや、オレはもうゆっくりゆっくり 途中で弁当食いながら・・・

「そうですか、じゃ景色を楽しみながら登ってください」と 弁当の件は了承してもらい、

 

 

 

翌朝5時半、猿倉荘シュッパ~~ツ。

6時間みて11時半か。昼までに着けば御の字だな。

こちらに曲がらないでまっすぐ行くと、白馬の大雪渓を渡って白馬岳方面だ。

 

 

 

しかし南信州と北信州じゃ文化も大違い。オレのところじゃ正月に食べる魚は塩に漬け込んだしょっぱい塩鮭。

海に近いこちらじゃナマのブリだというからな。

 

 

 

朝の森の中は湿り気を帯びたフィトンチッドで一杯。

ゆっくりゆっくりと言い聞かせ、鼻から胸いっぱいに新鮮な空気を吸い込むと なにやら良い香りがして、

 

 

 

これか。ヤマセリ?似たような花がたくさんあるから名前は間違ってるかもしれない。

 

 

 

お~、アレはなんの山だ?温泉まで道は やっつけで調べてきたが、全体的な山の名前までは手が廻らなかった。

ついこのあいだ 満月だと騒いでた月は もうあんなに欠けている。

 

 

 

♪ 夏が過ぎ 風あざみ 

  だれのあこがれに さまよう

  青空に残された 私の心は 夏模様

 

 

 

 

こちらは猛毒のトリカブト。

まったく人気のない道に虫の羽音が 人の声のように聞こえてビクッ!

 

 

 

 

もう紅葉してるのか?

ここは、冷たい風の通リ道かな?

 

 

 

吾亦紅

 

 

 

あのとんがってるのが 白馬鑓かな?

 

 

 

上からもう降りてきた帽子に黒マスクの山ガールに、あれはなんという山かと尋ねると 右が杓子で 左が鑓。

どちらまで?と聞かれ、鑓温泉小屋まで温泉に入りに行くと答えると、小屋はあそこに見えますよ!

 

 

 

え~~っと目を凝らすと山の中腹に 確かにオレンジ色の小さな小屋がぽつんと見えて 遠いな。

「私、3回も入りました。良いお風呂ですよ、堪能してきてください」

帽子にマスク、山ではみんな美人に見える。

 

 

 

もう8時か、やっと半分くらい来たか。

白いのが多分杓子岳、そこからきてる杓子沢の下の橋を渡って 崩壊してる落石沢を横切ってる道が見渡せて ちょっと武者震い。

 

 

 

 

グーグルレンズによれば ラショウモンカズラ。

 

 

 

朝露をまとった野紺菊。

 

 

 

橋だ。

ここから3っつの橋があるといい、雨のあとは増水して橋が流れ 登山靴のまま川の中を歩いて渡って靴の中までびしょびしょになったとどこかで読んだけど 今日はダイジョブそうだな。

 

 

 

 

崩壊してる落石沢。

落ちてくる石がないか じっと耳を澄ましながら、カメラを上に向けてパシャ。

 

 

 

雲が上がってきた。

まあ、もう半分以上来てるハズだしな。

ハラへってきたな弁当タイムにするか。

 

 

 

 

二つ目の橋を渡った先の岩に腰を下ろし、

 

 

 

沢の音を聴きながら弁当袋を開くと

 

 

 

背負ってきて中身がずり落ちてるが 苦手のから揚げ弁当じゃないか。

それでも残して荷物が重くならないよう、芋の煮たのと一緒に全部平らげて

 

 

 

 

一のぼりしたところから見下ろした来た道、向こうは大分霧が押し寄せてる。

白いのは雪渓の残り。

 

 

3ッつ目の橋も無事にやり過ごし、

 

 

 

 

鑓温泉下到着。

予定ではここから35分。

ここまでもう5時間かかってる。

 

 

 

雪渓の残りは、早く解けないと次の雪が降ってくるぞ!

 

 

 

 

トリカブトはアチコチに妖しく咲いて、

 

 

オッ、湯気が出てる。

手を浸すと熱い!温泉の川だ!

と顔を上げると うっすらとオレンジ色の小屋が見え 着いた~~!

 

 

 

延々 5時間半、やっと到着した。

 

 

 

これがウワサの露天風呂か。

 

 

 

 

受付を済ませ なにはともあれ 一っ風呂。

 

 

 

自然には勝てません。あせるな、その通リや。

 

 

 

43度くらいはあるんじゃないかというかけ流しの天然温泉に 一人で浸かり、

 

 

 

プレハブの山小屋は 今時らしくビニールの仕切り、結局 隣を一人空けて このスペースに3人だったが全体で20人くらいいたかな?

 

 

 

疲れで一寝入りして3時ごろ 2回目の入浴。

雲の合間から 少し陽が射してきたが 依然として 前は真っ白。

 

 

 

 

基本は混浴らしいが、こちらは女性専用。聞いたハナシでは こっちの湯は白濁してるんだと。

 

 

 

10時頃食べた弁当だけで ハラペコ。

名物?だというハヤシライスをペロリと平らげて3回目の湯に浸かり、

 

 

これは トイレにゆく道の灯り。

 

 

 

露天風呂の下はキャンプ地になっていて ここは絶景だろうな。

振り向けばお風呂も見えるし・・・

zzz 

 

 

翌朝5時前、東の空が明け始めて

 

 

 

上を見上げると アレはスバルか?

アイツがくれば三脚を背負ってもらったのに、手持ちじゃブレブレ。

 

 

 

 

朝風呂に浸かって あ~いい湯だなで4回目。

堪能しましたぜ。

 

 

 

 

 

あちらの山なみは ナントカって聞いたけど忘れた。

露天のほうから女性の声が聞こえて 

 

 

 

水着?

山に来るのに水着持参とは さすがの猛者だな。

 

 

 

太陽が当たる小屋を見上げ、

 

 

 

湯気の上がる川を眺めてから 朝食タイムは5時半。

 

 

 

食べてる途中で小屋の女性スタッフが「ご来光ですよ」と叫び

ハシを置いて外に出れば、

 

 

 

オ~~~!

 

 

 

食後、タイムラプスを仕掛けておいた白馬鑓へ登る道の高台まで足を伸ばすと雪渓の崩落現場が見て取れたが

カメラの方は途中からレンズが朝露に濡れて大失敗。

ところで 上に見えるとんがったのは 白馬鑓でもなんでもない名もない山らしい。

 

 

 

さあ、帰ろう。

6時前に小屋を出発。落石沢を足早に通り過ぎ

 

 

 

 

釣鐘人参

 

 

 

前の日に弁当を食べたところの沢で水の補給。冷てえ~~。

これ、あの温泉の水が混じってないだろうな。

方角的に大分こっちだからな。降りるまでに全部飲み干し 今までなんともないから結果オーライ?

 

 

 

ウツボクサ

 

 

 

名残惜しいけど、もうゼッタイ来ることがないだろう温泉にグッバイ。

 

 

 

風あざみならぬ 鬼あざみ?

 

 

 

箱根の湿生花園でも見かけたけど大好きなクガイソウ。

葉っぱが九層になってるからクガイソウと呼ばれるようだが 最初に聞いたときは苦界草かと思って 随分苦労してる花だと思ったもんだ。

 

 

 

 

ひゃ~、雲海!

 

 

 

すぐに雲海の中に突入。

半そでの腕にシャワーミストのように霧が降りかかって気持ちいい~。

 

しばらくすると雲が流れ やわらかい秋の日差しが首筋にかかって もう少しだな~。

 

 


 

まむし草の実も

 

 

 

赤とんぼも紅くなり、下りも4時間越えでゴ~~~ル。

 

 

 

帰りの途中で見かけた 八方の湯に飛び込んで汗を流し、都合6回目のお風呂だな。

足湯にも浸かったから7回目か。

 

 

 

安曇野インター近くの蕎麦屋で天ぷらそば食って帰れば

3日間静かだったのに、またウルサイ日々が始まるってオマエね~・・・

 

 

 

 

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