7年に一度行われる飯田お練祭りに思わぬ形で遭遇し、朝飯のバイキングに一階まで降りると、ホテルのロビーに昨晩大獅子を眠りに付かる「寝かせ」の踊りを舞った宇天王の面が飾られ、あわただしく納豆をかけたご飯を食べ外に出ると

 

 

 

すでに大勢の法被姿の町衆が集まり、今にも祭りが始まりそう。

 

 

 

8時丁度に今朝は「お起し」の儀式といって、7年の眠りから覚めた大獅子を宇天王が御す舞踊りを見て、オレは帰る前にちょっと親戚まで挨拶まわり。

 

 

 

母の実家はまだ弟が健在で91歳。子供の頃 三角屋根の白い壁にボールをぶつけて遊び、ボールのあとがついてお婆さんにしかられたな。郵便局に勤めていたこの叔父さんには キノコ狩りに連れてってもらったり、裏で切った竹を竿にして天竜川で釣りをしたりと とてもお世話になった。お婆さんの墓に参ってくると言うと、一緒に行く?ダイジョウブか、墓まで10分くらいのもんだけど 杖を突き途中で一休みしながら、今年の彼岸にはお参りしてなかったのでオレが来てくれて丁度良かったと。

 

 

 

叔母さんが切って持たしてくれたレンギョウと椿を供えお参りした帰り、あそこに見える山は?と聞くと「恵那山」

 

やっぱり~、山の形がそうじゃないかと思ったけど ここから見えるんだ。

今頃山登りをするようになって、初めて知った。

 

 

 

戻って庭に下りると 長い塀の陰に花が咲いていて雪割草だと。

あまり陽のあたるところはダメだといい、春になると他の花に先駆けて咲くといわれる花らしいが、

 

 

 

大体、オレの花好きはこの叔父さんからだな。

 

 

「下條の叔母さんは元気?」

母の妹は下條村に嫁いでいて今年米寿の88歳。

すると すぐに電話をかけてくれてたが、「クルマでしょ?叔父さんを連れておいでよ」

叔父さんは免許を返上したので、妹の叔母さんともしばらく会ってないようだった。

 

 

 

「妹がここに嫁に来た頃は、バスで1時間半もかかった」という下條村まで20分。

ここのオジサンは 昔 高校の校長先生をやっていた94歳!

 

 

 

子供の頃泊めてもらったことのあった家は建て直されて、暖炉なんかある近代的な造り。

あの時は2階が養蚕部屋になっていて、お蚕様がむしゃむしゃ桑の葉を食べる音が耳に残ってるし、竹を輪切りにした型でつくった五平餅はクルミ味噌で すっごくおいしかったのに串に2つ刺さった餅を食べたらおなかが一杯。もっと食べたいのに、おなかは一杯・・・食べるものがそんなになかった時代だからな~。

 

 

 

テーブルに置かれた地方紙の一面はお練祭り。

オジサンも免許を返納したが、この裕福な村は毎月2千円のタクシーチケットを支給してくれるんだそうな。

一緒に住んでる子供は、つまりオレのいとこは何してるのかと尋ねると 村役場を定年で辞めて今は週に三日ほど公的なところに行っていて、土日は薪作り?

 

 

薪作ってどうするの?

今時キャンプ流行だから売るのかと聞けば、そうじゃなくて家の暖炉用。

 

 

 

ここら辺りは寒いから 一冬でかなりの量を使うんだそうで、この木は山から切ってくるんじゃ 切り賃とか いいお金がかかるから 森林組合から買ってくる。そのほうが安上がりなんだって。

 

まあ、死ぬ前に一目会っておかなくちゃと来たけど まだまだダイジョウブそうですねと別れ、

 

 

 

叔父さんを家まで送り返してる途中で見える山は中央アルプス?

 

 

 

帰りの高速から見えたのは オレが登山2回目に 知らぬが仏で登って死ぬ思いをした南アルプスの仙丈ケ岳だ。

 

横浜まで戻り、電話にでた叔母さんに ”あちこち叔父さんを連れまわしてお疲れでしょう”

「今、マッサージにかかってますよ」

この叔父さんも下條村のオジサンも 叔母さんたちに対して こちらが心配するくらい威張ってるけど、オバサンたちもそれを軽くいなして まあみんな長生きしそうだな。

 

 

 

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