明日、山で食べるパンを買おうと 寒い雨の中を出かければ 舗道に濡れたプラタナスの枯れ葉がへばりついて、アぁ思い出すな~。
学生時代の京都の冬。麻雀で勝った金で、あの頃2000円くらいした広辞苑を買った帰り道、河原町通りに落ちていたプラタナスの枯れ葉を一枚拾って、その広辞苑に挟んだ。
葉っぱは、端っこがはみ出すほど大きかったが、辞書を引っぱりだして引くときも 葉っぱはそのまま大事にしまっておいた。
こちらに就職が決まり下宿を引き払うときは りんごの木箱に詰めチッキで運んだものだが、あの葉っぱ、まだそのままあるんじゃないか?
アップルパイとクルミパンを買って帰り、しばらく使ってない部屋の本棚から辞書をひっぱり出したら、なに?
外のカバーだけで、中の本体がどこかに消えてる。
「お~い、この中身知らない?」
ナニに聞くと、それは子供達が使ってたけど・・アッ 中の葉っぱ?
それはぐちゃぐちゃになったから 捨てた・・・
覚えてたということは、特別なものってわかってたんじゃないの?
広辞苑も、すっかりネットの世の中になって出番が少なくなった。
さ、明日は山に登って新しい思い出作りじゃ!