浪々の身になり、帰り道が混む土曜や日曜の遠出はなるべく避けているところだが、天気予報がすぐれず金曜日の尾瀬行きは中止。月曜日にはマゴの運動会もあるしいろいろたてこんでいて、テンクラの予報を見ると日曜だけが山登りに適してるA予報。もっとも朝から曇りで昼から晴れてくるらしい。

 

 

 

2,3日前に尾瀬の第一駐車場に電話して聞いたハナシじゃ鳩待峠で積雪10cm、第一駐車場から峠まで行くバスの始発は、もうシーズンオフなので7時50分。

それで行くしかないな。これ以上延ばしたら 雪が積もって今年はもう行けない。

日曜の4時起きして第三京浜、環八、関越道を沼田で降りるころには 向こうの空が明るく、なんだ晴れてるじゃないか。バスには十分間がある7時に第一駐車場に着くと 乗り合いタクシーがいて 満員になると次々発車し そういうのがあるんなら教えといてよ。

7時50分だと思って、ゆっくり来ちゃったよ。

値段はどちらも1000円。念のため最終便を聞くと4時半。

 

 

 

30分ほどで着いた鳩待峠は雪景色。おまけに細かいみぞれみたいなのが降っていてさっそく上にレインウエアを着用。ズボンの上からゴルフ用の防寒着、その上にゲーターを装着、靴にはチェーンスパイク。

これで木道を歩いたらキズがつくんじゃないかとシンパイするが どこにも禁止とは書いてない。

 

 

 

2年前、ゴルフの帰りに水芭蕉を観にここに寄り、昔、この地方の村人たちが 冬に「きこり」や「炭焼き」のために尾瀬に入り、やがて春が来て 農作業ができる季節になると 鳩が峠でポーポーと鳴き始め、村の女性たちはこの声を聞いて 愛する人たちが戻ってくると心待ちにした、というような鳩待峠の名前の由来を聞いたな。

 

 

 

尾瀬湿原の入口、山の鼻まで1時間の木道歩き。

木道の上は雪が積もり、チェーンスパイクなしじゃ とっとと歩けない。

 

 

 

というか、これ凍ってない?

 

 

 

左手に今日のターゲット至仏山が見える。

このまえの燧ケ岳が無骨で名前からして男性的だったのに対して、この穏やかな曲線と至仏とは、まさに女性的な山だ。

 

 

 

目の前で滑って大きく転倒した人の姿を見ながら、1時間かかって山の鼻到着。とりあえず 2年前に覚えてる店でコーヒー一杯と思ったら 戸が固く閉まっていて もう店じまいかよ。

地図をみるとここから3時間。今8時だから11時頃には着くな。

 

 

 

トイレをすませ、林を抜け湿原のほうに一歩足を踏み出すと、思わずウワ~~っと声を上げたくなる景色。

 

 

白く雪をかぶった至仏と青い空。テンクラの予報もいいほうに早く変わったのか?

 

 

 

 

登山口の手前で振り返って湿原に別れを告げ、さっ 行くぞ!

 

 

最初の階段登る~

 

 

 

まあ、予想はしてたが雪だな。

 

 

 

低いところを水が流れて、

 

 

 

どこに足を突きゃいいんだ。

 

 

 

1時間くらい歩いて 手前に雪に覆われたベンチらしきあと。だれもまだここじゃ休んでいかないのか。オレは手で雪を払いのけて一服。

 

 

 

木の階段を慎重に上り、上からぽたぽた雪の溶けたしずくが垂れる道をゆくと、

 

 

 

ここで3分の1だな。もう1時間半かかってる。これじゃ3時間じゃ着かないぞ。

暑くなってカッパを脱ぎ まあ最終は4時半だし、急ぐ旅じゃない。ゆっくり行こうぜ~。

 

 

 

都合10人くらいに道を譲り、というか追い抜かれ、やはり日曜日は人が多いんだろうな。

 

 

 

池塘が点在する尾瀬湿原の向こうに、今回の山行きで一番見たかった燧ケ岳の姿だったが、結局山頂の雲は一日中取れなかった。

しかし3週間前に燧に登ったときは紅葉に少し早く、今回は雪、尾瀬の秋はどこに行ったんだ。

 

 

 

鎖場も雪のお陰でかえって登りやすい。

 

 

 

天国に続く階段、あの先が頂上か?

 

 

 

という期待も まったくのハズレ~。

滑りやすそうな蛇紋岩を鎖を頼りに登ったら、

 

 

 

 

霧?風も吹き出して天気予報もアテにならねぇな~。急に冷え込んできてリュックに小さく丸め込んできたダウンのジャケットを着込み、もう11時半だぞ、いつ着くんだ。

 

 

 

やっと山頂が見えたら、上のほうでオレを追い抜いていったオバサンたちがおにぎりを食べながら「もう少しよ~がんばって~」

 

標高2、228m。

8時に山の鼻を出て4時間超の12時過ぎにやっと至仏山頂到着。

しかしこんな調子じゃ4時半の最終便に一杯一杯じゃないか?

まわりの景色もなんも見えないし、寒いし くるみのカケラの入ったぶどうパンを一切れ食べ、すぐに出発。

 

 

 

どこの山だ?というような荒涼とした景色。

 

 

 

それより、ガスで先は見えず周回コースで鳩待峠まで降りようとしてる道はこれで合ってるのかと すごい不安な気持ちになり、しばらくじっとしていたらウシロから夫婦連れが来て、鳩待峠はこっちでいいんですよね、と確認して一安心。

 

奥さんが「上ですぐに出発しましたよね。何も食べてないんじゃないですか?」

いや、パン一切れほうばりました。疲れて胃が受け付けないんですよ。

まさか、バスの最終便に間に合わないといけないなんてゼッタイ言えない。

 

 

 

蛇紋岩の蛇紋?

 

 

 

スーさんがよく見せてくれるのとはスケールが違うけど、これも樹氷?

 

 

 

あれが小至仏だな。

 

 

 

 

少し青空も復活してきた。

 

 

 

 

小至仏山頂。

しかし女性的な山だなんて見当違いも甚だしかった。

燧ケ岳より よっぽどキツイ。まあ見かけと中身が違うのは人間だってよくあることだ。

 

 

 

なんだこれ、セッピ?

 

 

珍しいものも見ることが出きて、今日来て大正解だな。

 

 

 

左にロープはあるけど、滑り落ちたら果てしなく行きそう。

ちょっと見えるのは木段。

 

 

 

 

振り返って一枚。

もうかなり足にきているが、ここは雪山を楽しまなくちゃとココロを入れ替え、

 

 

真ん中が木道、右左に踏み抜いたあとがたくさん。というオレも2,3度やった。

 

 

 

 

魔女の森を通り抜け、

 

 

 

まだ、そんなにあるの?

標識の上の雪帽子に癒され、

 

 

 

この日に見た中じゃ、一番上のほうまで見渡せた燧ケ岳。

 

 

 

この大木は、どんな忍従の歳月と孤独を過ごしてきたのか?

 

 

 

なんだろ?赤い実。

 

 

いよいよ雪が消え、もう一息だろ。深くえぐられた道に敷き詰められた濡れ落ち葉。

 

 

山の上のから、ふもとのほうで盛んにヘリが行き来しているのがずっと見えていたが、いよいよそれを見上げるようになってゴール近し。近くで見ると材木を吊るしていて 古い木道の撤去のようだが、木道の整備にも大変なお金がかかってるんだな。チェーンスパイクで気安く穴を開けちゃいけねぇ。

 

 

 

鳩待峠に戻り 乗り合いタクシーに乗ったのが4時過ぎ。

至仏山も暮れかかってる。

 

疲れたな~。これで渋滞の関越を帰るのはシンドイと 目に付いた日帰り温泉もできますという看板のホテルに飛び込んで今晩泊めてくれ。

明日運動会だろ?それまでには帰るからと家に電話し、それ以降は電源切れを防ぐためスマホの電源を切って寝たのでありました。

 

to be continued

 

 

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