先月の末に登った信州中央アルプスの檜尾岳は、ちょうど8年前の同じ日に 韓国人のグループが集団登山をしていて遭難、4人が亡くなるという悲惨な事故が起きた場所で、以下に当時の読売新聞の記事。
長野県駒ヶ根市の中央アルプス・檜尾岳(ひのきおだけ)(2728メートル)付近で起きた、ツアー登山中の韓国人パーティー遭難事故。
メンバーとみられる3人が死亡、1人が心肺停止となった。日本人ガイドをつけず、2000メートル級の山々の稜線(りょうせん)をたどる難コースに20人が挑んでいた。30日に救助された韓国人男性の1人は読売新聞の取材に対し、「激しい風雨で次々とはぐれた」と語り、疲れた表情を見せた。
夏山とはいえ、あのあたりで風雨に打たれるとかなり冷えてヤバイ。それにちゃんとしたガイドがいれば檜尾岳のすぐ下の避難小屋に逃げ込むという手もあっただろうに・・・
しかし、その避難小屋も 山屋のあいだでは”出る”といううわさがあり、遭難のことも”出る”という話も一切クチをつむんで メイの子供を誘った。メイが知ったらゼッタイに行かせてくれなかったろう。
檜尾岳頂上で記念写真を取り、その下にある避難小屋を通過したときは、改修工事でたくさんの人たちが働いていて 「気をつけていきなよ」という声に送られ 水場で水をたっぷり補給して下っていた檜尾尾根道。
標高差1500mもある長い下り、森林限界を過ぎ森の中を黙々と歩いてたとき 上のほうから女性のハナシ声が聞こえた。
こんな道を降りてくるヤツが他にもいるんかと振り向いて 後ろのメイの子供に「今、女の人の声がしたろ?」
しない?
しばし立ち止まって、来た道を見上げたが 人の姿はなく し~~んとして 明るい日差しが木々の葉っぱのあいだからこぼれているのみ。
しかし長い下りはそれどころじゃなく とにかく無事に檜尾橋バス停にたどり着くことだけ考えてたが、あとになって思うと、アレはもしかしてワタシも下まで連れてって という声だったとか?
夕方、マゴ娘たちが来て精霊馬と牛をナスやキューリで7匹も作り、これだけありゃ みんな一人に一匹ずつ もし附いてきた人がいたとしても、無事に空に帰ることができるやろ。