十三夜の月を愛でようと三浦荒崎海岸に出向き、陽の沈むのを待ったが、待てよ?月はどっちから上がるんだ?
陽がこっちに沈むんなら、月は反対側からじゃないか?裏は山にさえぎられていて こりゃいかん。
あわてて三崎をグルッと一周すれば、早くも白い月が上りはじめてるのが見えて ここでいいか。
毘沙門の磯から盗っ人狩り(ぬすっとがり)へ入る道沿いのちょっとしたスペースにクルマを停め、カメラをセット。
前の中秋の名月に来たなら、後の月と言われる十三夜にも来てくれなきゃ片身月といってエンギが悪いと花魁が言うので、こりゃ吉原に繰り出すいい訳ができたと江戸時代の男たちが喜んだ?
樋口一葉の「十三夜」は、深まる秋の十三夜を舞台に・・・いやいや ここに触れると ちゃんと読んでもいないくせにと占い師から文句が出るからやめとこ。
足元のガードレールの下に 月見草?よくできたハナシやないか。
十三夜のちょっと左に見える星は火星。
軽自動車が止まって、窓から顔を出した漁師さん風のおじさんが「ここにクルマ停めちゃダメ!」
すみません、ちょと月見をしてたもんですから・・・
「月見か、そりゃ風流だね~、じゃしょうがないか。釣りに来て長いことここに停めてるヤツがいるんだよ」
今夜の月を十三夜と言って、とノーガキを言おうとしたら テキも先刻承知、おかげでタイムラプスの待ち時間も退屈せずに過ごし、
日ごろ不平不満を言ってる人も、十三夜の月を眺めココロを鎮めてください。