気温が下がり、今朝 第三京浜の多摩川を渡る橋は秋模様。
太モモと、ストックの突きすぎで痛んだ二の腕の痛みが少しずつ癒えてくると
山の苦しかったことなんかすっかり忘れ、楽しかったことのみが想い出され・・・
山頂から見えた故郷の街並み、冷たかった南アルプスの湧き水、
避難小屋でTシャツの背中を撮らせてくれた”め組のひと”に似た
小粋でちょっとかわいかったヒト。
まあ、そうじゃなきゃ「カオはいいから」なんて言えねェからな。
赤石岳から戻り、山小屋サイゴの夜はコミコミ。
夕食は4回に分かれ、ワレワレのツアーは4時半からの第一組。
まだ外が明るいうちに食べ終えて 8時の消灯まで、夕景の富士山でも撮るかと
カメラ片手に又、あの三角点に足を向けた。
せっかく持ってきたけど、一度も使わなかった防寒着を初めて着て
細い山道を10分ほど上った先に 三角点と富士山が見えるほんのちょっとしたスペースがあり
赤石に登った心地よい疲労でそこに腰をおろし、陽が落ちるのを待っていた。
しばらくすると人の声が聞こえ、数人のグループが上がってきて三角点はどこだと騒ぐので
「そこですよ」とユビさしてると
”め組”がしなだれかかってきて 「あ~、富士山が見える~」
オイッ、酔っ払ってんのか?
それより、さっきのTシャツはもう着てねェんか?と聞けば
おもむろに上着のボタンをはずして 「ホラッ!」
他の連中が帰り始め、「あんたも早く帰れよ、気をつけてな」
あんなテイタラクで、もう山は当分いいかと思ってたけど、
こんな朝の雲を眺めると また行きたくなる。
山の上で秋風に吹かれながら 一人で羊雲を眺めたいもんだ。
♪ 登ってみよう 高い山ほど絶景が待ってる
そういう歌を聞かすなよ~