
月例碁会に出かける朝、店の外を掃除してた床屋の親父さんにバッタリ。
「こんな早くからお出かけ?」
日暮里で囲碁会なんですよ、と答えれば
「へ~、上品な趣味もお持ちで・・・」
碁は上品なゲームだけど、やってるヤツラはみんな自分勝手で疑り深くて負けずキライばかり。
筆頭はオマエだ?
いつもは東海道線で行って新橋や東京駅で乗り換えてたが、最近上野までイッキに行った方が早いと気がつき
気づくのが遅い? ま、とにかく少し早めに着いたので、
日暮里駅の陸橋の上から ヘンな連結をしている新幹線をパチリ。

朝早いので、まだシャッターが下りてる谷中銀座の商店街を抜け、
両側にスナックや小さな飲み屋が並ぶ「すずらん通り」という狭い小路を抜けた先が、会場のボルボの会社。
みんな70代のジーサンばかり5人、朝早いのは得意?
9時半の定刻前に全員そろってイザ熱戦スタート。
「オ~イ、負けた奴ぁ、かたづけてけよな」
自分の石もかたづけずに、負けてカッカして そのままトイレへ行っちゃうヤツや、
ウ~ン、と うなったまま全く打とうとしない奴。
「早くしてよ、日が暮れちゃうよ!オレ明日ゴルフなんだから」
ゴルフなんか行かせねぇから・・・
ボルボは、なにを言っても馬耳東風。せっかくつけてる補聴器も役立たずで盤面を見つめ
「オイッ、寝てんじゃないの?」 と肩を叩けば、
「エッ?オレの番?」
耳は遠いし目は近いしアタマは白い。
まったく上品とは程遠いヤツらとやって5勝3敗は準優勝。

朝とは違って大賑わいの谷中銀座を抜け
2着賞金で マゴたちにひなまつりのケーキを買って

オイッ、写真撮る前にもうかじってるやないか。
犯人はダレだ、指出してみろ!
「ジジが箱から出すとき、アワテてひっかいたんじゃないの?」
・・・