
朝6時、昼前に雨が降ってくるというので、朝メシ食って追い立てられるようにシュッパツ。
小屋のクマさんに 「ここ下って一本道だよね」と聞くと
「別れ道に標識があるから、間違わなければ帰れますよ」
このクマさんはゼッタイ人はいいけど、言うことがひねくれてる。
オレ、登山2回目なんて言ったら、そういうのが遭難するんだと言われかねないから黙ってたけど・・

去年、故郷の山に登った帰りの下り ヒザが悲鳴をあげ、サイゴはそれこそ這うようにしてクルマに辿り着いた。
今回はあれの倍の標高、もうカッコもなにもない、最初から両ヒザをサポーターで保護。
それに今朝、日の出を待つあいだに行田の人にいいこと教わった。
下りでは、足をつま先からつくんだと。
そうか~、去年はかかとからついたからヒザを痛めたんだ。
それと、ステッキ使いすぎで手首が痛いと訴えたら、つきかたが悪い?ステッキはコシのところで突け。
なるほど~、前でついてたからか~。このままじゃ日曜のシニア予選どうしようかと思ったよ。

高山植物をシカから保護するネットって・・・シカに日本語が読めるか?

標識を間違えないよう、北沢峠へ・・・
登ってくる若い人に「ウイッス」なんて ベテラン風のあいさつして、
やっぱりなんといっても上がりより下りのほうがナンボかラクか。

昨日とは別ルートの沢筋を降りてる。
このあたりまで来ると紅葉が見事!
まあ、見晴らしはきかなかったし、ライチョウには会えなかったし このくらいはいいよな。
渓流の音が聞こえてきて

沢と一緒に下る。

石に目印の○印。道は間違えようがないし、仙丈は登山初心者向けの山だというが
初心者のイミが違ったな。
イバるわけじゃないが、オレなんかまったくの登山初心者。
ネットが言う初心者は、ある程度山をかじった初心者ということだったんだろう。

花の名前、教えて。

右手から下ってきたら、滝。
しばし足を停め、そういやサロンパスのシュッシュッ持ってきたな。
薬局で、塗るのがいいか貼るのかシュツシュッか迷い、貼るのは はがすとき毛が痛いから却下。
シュッシュッは一番重かったけど一番効きそうだったのでバッグに入れてきた。
ズボンをめくり上げ、タイツの上からシュ~~、シュ~。
ダレか来ねぇだろうな。こんなとこ見られたらハジだからな。
足元の石にポツリポツリ雨の跡。
降ってきやがったか。
まだ、カッパを着るほどじゃないな。

予定通り、藪沢ルートの丸木橋が見えた。
デビッドさんが、雨が降って沢が増水したら流されちゃうんじゃないかとシンパイしてた橋だ。

上から見てたぶんにはなんてことなかったが、いざ渡るとなると慎重におそるおそる・・・滑ったら一貫の終わり・

回り道?沢沿いなら早いのに、また上がっていかにゃいかんのか。
小屋では眠れなかったけど、長い時間身体を休め、最初のうちは快調だったが、
このころは、もうウシというか象の歩み。
7,8人に道を譲って 「どうぞお先に・・・」

こんな石が転げ落ちてきて、木のところで止まった?
ボールだって木に当たるわけだ。

またウシロから来た若者に道を譲れば「ありがとうございます」
「あとどれくらいでしょうかね~」
若い人は ウデにはめた高度計をみて、ここが2300mだから、あと300mですね。
フ~ム、一歩が50cmとして2歩で1m、といことは600歩か~。
一歩、二歩と数え始めたが、なにかおかしい。600歩くらいすぐじゃない?
そうか~、道は曲がってるんだ。やっぱり高山病?
キノコでも食えばマトモになるか。

この大平山荘に着けば、あとはバス道を15分ってネットに書いてあった。

一歩一歩慎重に・・・かなり下ってきた感じがする。

岡本タローもマっ青のオブジェ。
倒れた木の根っこ?自然は偉大だ。
結構な雨降りらしき音はするが、見上げれば樹林の中 雨よけになってくれている。
10時、大平山荘着。
水をタップリ飲ませてもらい、クマよけのチリンチリンをマゴたちが取り合いしないよう2つ買い、
さ、最後のロード、バス停のある北沢峠までバス道を歩く。
ネットにうまくバスが通れば乗せてもらえることがあると書いてあったので、振り向き振り向き・・・
雨はショボショボ降ってるが、今更カッパを取り出すのも面倒、それに15分くらいって言ってたしと
トボトボ、峠までの上り道 ダレもいない。クルマも一台も通らない。
カーブを曲がった先に やっとバスの形が見えたと思や、え~道路のカベの見間違い?
今度は林の中に建物の影・・・じゃないのか 幻が見え出したらオワだな。
サイゴのチカラを振り絞り10時35分、北沢峠バス停到着。
コースタイム3時間のところ、4時間35分!
確かバスの時間は1時頃だと思ってたが、時刻表を覗くとアラうれしや11時15分というのがあるやないか。
ここは、県境?信州からと山梨からのバスはそれぞれここでユーターンして帰る。
ローカルバス乗り継ぎの旅のエビスさんに教えてあげようか・・・

広河原でバスの乗り継いだが、これがすごい混みようで立ってる人が何人も・・・
窓は曇って外は見えないが、充実感に神経が高ぶって眠れない。
一時間かかって クルマをとめてある芦安の市営駐車場に着けばじゃんじゃん降りだけど
ふ~~、やっと帰ってきた。
行く時に見ておいて、帰りはココだな と考えてた日帰り温泉に飛び込みんだが 急に空腹を覚え、
このままじゃ風呂で浮いちゃうと、風呂よりまえに腹ごしらえ、ソースカツ丼を注文。
できるまでに まずはデビッドさんに報告と電話をして、死ぬ思いをしたと状況を話せば
「良く行ったね~。けど登山は最初の印象が大事だから・・・もうイヤだと言い出さないよう最初は天気の良い日
にとおもってたけど・・・ 来年の夏頃また計画しよう」って。
もう山は当分いいかと思ったけど、今日あたり太ももの痛みもいとおしく 苦しかったことなどゼンゼン忘れ
クマよけのチリンをマゴに借り、花の咲く時期になんてな。

ソースカツ丼、うまいのに半分しか食べれなかった。
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