
月曜日に行く予定だった仙丈が 悪天候予報に取りやめになり
会社でぶつぶつ 火曜も水曜も晴れなのに、もう今季はアキラメ なんで月曜だけと文句垂れてたら
モヤモヤしてるより、思い切って行ってウサ晴らししてきたらと 背中を押してくれるのがいて
行くか!もうデビッドさんにはワガママ言えないし、一人で行って事後報告と
山梨県警に登山計画書をネットで提出、緊急連絡先はナニのケイタイ番号。
帰宅してその旨伝えれば、もう2週間も玄関に用意万端のリュックは置いてあるし
言い出したら聞かない亥年のオレの性格を知ってるナニは、「廻りにメイワクかけないようにね。」
アレ、ヘリコプターとか飛ばしてお金がかかるんでしょ?
電話かかってきたら、探さないでそのままにしておいてって言っとくわ。

火曜の朝4時に家を出て、山梨県の芦安というところから出る7時10分のバスに間に合うよう
厚木から圏央道で八王子に向かってる途中、お約束のようにフクメンが現れた。
フザケンなよ、こんな夜中に・・・

バスに間に合わないと山に登れないと、情に訴えたが 山梨県警と違いここは何キロかご存知かと
キマリ文句を言うんで、手っ取り早くやってくれと言えば
「29キロオーバー3点、罰金18000円です、お急ぎのようですから以下説明は省略してハンコ・・・」
人差し指!インクを拭くのもそこそこに飛び出し、なんだよ、今日を占ってるみたいだな。
中央道から中部横断自動車道を白根インターで降り
芦安の市営駐車場に6時半に着けば、早くも駐車場はいっぱいで登山客の列。
ここからは自家用車乗り入れ禁止だ。
列の最後の人にバス待ちか?と聞けば7時10分は乗り合いタクシーの時間でバスは10時近く?
とりあえず列に並べば、なんというキセキ タクシーは4台で一台9人乗り、
36番目に並んでたオレまでで、ウシロの人はブーブー。
ずっと天気が悪かったから、登山客が今日に集中したみたい。
タクシーは50分かけて広河原というところまで行って帰ってくるのであとの人はバスとほぼ変わらない時刻?
あのフクメンは厄落としだったか・・・なワケないな。捕まらなきゃ悠々セーフじゃないか。

乗り合いタクシーで広河原、そこから又バスに乗り換えて登山口の北沢峠まで。

途中 バスの運転手さんが、「こんなに天気の良い日はめったにないですよ」
と言う通りの快晴。あっちに見えるのが仙丈ケ岳、と説明してくれたが、頂上付近に雲があるやないか。

北沢峠で、それぞれが登る山に別れ、8時30分、登山スタート。
ジマンじゃないが、オレはすごい方向オンチの上に思い込みが激しい。
ハジになるから言わなかったが、コノマエのレイクウッドの帰り、
小田厚に乗って厚木じゃなく小田原方面に行ったからな。
前々日、小田原城に行って小田原がアタマから離れなかった。
ナビを見てたら自宅への到着時間がどんどん遅くなって、気づいたときは小田原の手前だった・・・

最初から結構な急登で、一合目まだかよ~。北沢峠が標高2000m 仙丈の頂上が3033m、
100mごとに1合、1000m登ればいいんだろ?
平地なら100m行くのに2分もかからない という安易な考え・・・

キタ~、一合目、8時50分。
一休みしようと思ったが、一合目から休んでたんじゃカッコ悪いと、通過。
上から降りてきた若い人に「どうですか?上は」といっぱしの登山家みたいな顔をして聞けば
「上はいい天気です。富士山もきれいに見えましたよ」 期待ふくらむ~~~!

樹林帯を歩きながら、2合目の看板、見落としたかな~。

方向音痴でもこの赤いリボンを目印にすればよい。

やっと二合目。
ナニが出かけるとき渡してくれた森永キャラメルを よほど食べようかと思ったが
三合目までマテ。イヌと一緒だな。

しかし、とても三合目までは持たず、平たい石を見つけて座り、お茶を補給しキャラメルなめて・・・
上からくるのも、下からきて追い越して行くのもみなチリンチリンクマよけのベル。
クマ、いるの?

お茶はコンビニで670mlの大きめのペットボトルを購入、その分重いけど。
三合目9時40分、すっかり足にきて

もう前を見ると絶望的になるので 足元だけを見つめて進む。
下着は汗びっしょり、上から降りてきたのが オレのバテ具合を見て
「4合目はすぐそこですよ、がんばってください」

クルマで追い越されることは滅多にないが、ここじゃみんなにどんどん追い越され
エッ?あいつら タクシーに乗れずに10時のバスで来たヤツラじゃないか?
左太ももの裏がピッ・・・こんなところで肉離れおこしたらアウトだからな~。

紅葉を撮ってたら、上から来たのが「甲斐駒ですか?」
エッ、逆に甲斐駒が見えるのかと聞けばもう少し上がれば・・・ちょっと雲がかかってきましたけどね」
持つかな~、いや天気じゃなくてオレの足・・・

こんな木のはしごを やっとこさ上がった先に

鳳凰三山、左手のちょっととんがってるのがオベリスク・・・説明してくれた人の受け売りだけどね。

行程のほぼ半分、大滝頭。
ここで休んで昼食をとってる人、多数。

降りてくる人がもうすぐ森林限界を抜けて景色がよくなりますと励ましてくれるが、
もう足はあがらず、心臓はバクバク。

期待の高山植物はほぼ終わっていて枯れた花が 咲いていたころはきれいだったろうなと思わせる。
、この赤いのはなんの実?

雪が降ってるように白い花崗岩の摩利支天、その左にそびえてるはずの甲斐駒ケ岳は雲の中。
いい景色にしばし足を止めカメラを向ける。
今日泊まる予定の仙丈小屋は頂上直下にあり、昨日電話したときには3時までに来てくださいと言われたが
まあ、3時までにはなんとかなるやろ。

なんか雲でてきたな~。
天気予報じゃ一日中ハレだったけどな。

鋸山。こんなギザギザの頂を持つ山は どこでもノコギリ山だな。
冒頭の富士山の写真もこの辺りで撮ったもの。

行く手に、仙丈ケ岳の手前の小仙丈が見えた。
もう足は100%逝っちゃって、気力だけで登ってる。
上からの人にあとドレくらいか聞けば「一時間・・・」

ナナカマドも葉っぱは終わり、しかしバスの運転手も言うことゼンゼン違うとるやないか。
頭は痛むし高山病?
森林限界を抜ければラクになると思ったが、もう10歩歩いては休みの牛歩戦術。

そして、ついに とりあえずの小仙丈。12時20分
景色はまったく見えず。
夫婦連れのダンナさんに写真を撮ってもらったが 疲れ果て柱にしがみついてる。
帽子はゴルフ帽、耳宛がついてるので寒いとき便利と思って折角買った山の帽子はヤメ。
ズボンも防寒用のゴルフズボン。
3000mに近くなり、寒い。
汗かいたままじゃと、ここで裸になって着替えが・・・
悲惨な2部はまた。
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