右から左で「赤毛のアンに会ってきたんだよ、本物!」
と、まだトランクもかたずけないで騒いでいる。
「ちょっと、イミがわからん。それは小説の話だろ!」
大体、あれは女性が読む本だと思っていたから読んだこともないしな。
「プリンスエドワード島にある、アンの家に行ったんだよ
おばけの森を抜けて、ちょっと行ったら木の下にいてさ~
他の観光客は素通りしていくし、私だけしか見えないのかと思って
そばに行って写真撮っていいかって聞いたらいいって」
「左がアンか?この右の太めはダレだよ?」
「あとで聞いたんだけど、それも本にでてくるアンの友達なんだって」
「なんだ、オマエも読んでね~のか」
で、結局こいつらはなんなんだと聞いても本人だと言い張ってたが
どうやら観光客向けのエキストラだったらしい。ナンジャイ。