往復600キロ以上を走って、故郷の南信州まで墓参りに行ってきた。
3箇所のお墓を、それぞれゆかりのある人たちとお参りしたが、
もし、墓参り日和というのがあるなら、このような日をいうのだろうというぐらいの
穏やかな秋の日だった。
ひさしぶりに会ったいとこの髪は白髪がまじり、伯父さんの腰も曲がっている。
「家は皆 杖に白髪(しらが)の 墓参り」
という芭蕉の句を地でいくよう。
御祖母さんのお墓にあった、朽ちた切り株が、
「戦争の時、供出するために切り倒したヒノキのあとだ」
と初めて聞く話をされたり、叔母さんから
「小さいころ、お墓掃除がいやでいやで、しょうがなかった」
という昔話や近況を語り合ってるうちに帰りの時間になる。
栗や梨、ぶどう、サトイモに豆、玉ねぎなど車いっぱいのおみやげをいただき、
名残を惜しみながら、故郷をあとにし、昨晩は諏訪湖のほとりの温泉宿で一泊。
渋滞する時間を避けてすっ飛ばし只今、自宅に帰りついた。
いい墓参りだったが、残念だったのは
昨晩、宿で無理やり探し出してもらったラジオで聞いた野球中継だ。
写真上、故郷の単線の線路とトンネル、これで行くと7時間かかる。
写真下、故郷のあたりの天竜川の川幅は狭い。