プロダクトデザインで、日本で一番活躍していて、実は日常的に一番お世話に
なっているといっていい深澤直人さんの本。
壁掛けCDプレイヤーなど無印良品の製品や、±0(プラスマイナスゼロ)の
デザイン家電など、シンプルで飽きのこない、それでいて、ウィットがある商
品を生み続ける深澤直人さんの、デザインについての思いが語られています。
物を選ぶ時、
売ろうとして変にデザインされた物より、普通にしてよ
と思うこと、私の場合、多々あります。
そんな時の深澤デザイン。
灰汁(あく)が無くて、いつまでも寄り添っていてほしい物。「ふつう」のもの。
それも、上等のふつうです。
ふつうの事が上等になった時、それが一番贅沢に感じるのだという事実。
たとえば、白いご飯がそれだけでおいしい時のように。
ベーシックな中にも、まだまだやり残している事が、沢山ありそうです。
そして、何でも色々ある豊かさより、ひとつの上等な「ふつう」の方が素晴らしい!
デザインについて語った本でありながら、日々の生活や豊かさ、そして、
あるべき姿について考えさせられました。
今年の目標は、「物の少ない豊かな生活」です。
デザインの輪郭
深澤直人著 2005 TOTO出版