しばらく更新していませんでした。

ものぐさ検定1級の私です。


さて。

先日攻殻機動隊SAC_2045のシーズン2が公開になって、やっと一気見しました。


感想ですがネタバレ含むので注意してください。





モーションキャプチャを使ったフルCGの2045ですが、もちろん私はアニメーションに詳しくはないので、印象としての話をします。

やっぱり寄って見える動作や表情は普通のアニメーションの方がアニメ的な臨場感はありますね。肌の感触がある、みたいな。モーションキャプチャの欠点のひとつなんでしょうか。撮影するために機械を装着しているからかもしれませんが、物の持ち方や取り方に隙間がある感じはちょっと慣れないなあと今も思っています。きちんと触ってる、隙間がない動きは従来のアニメの強みなのかもですね。

背景は限りなくリアルでいいと思いました。すごく綺麗だし工場好きな私にぶっすり刺さります。引きの動作やアクションも程よい現実感で良かったです。アクションはあまりデフォルメしてしまうとやりすぎぃ、って思っちゃいますもんね。リアリティとデフォルメの混ぜ具合って大事だよな、と思わされます。

ストーリーは非常に難解でした。結局、ポストヒューマンがどうなったのかはわからず、最後もちょっと肩透かしな印象を受けました。

ただ、この終わり方にすることで見ている側に考える余地を与えた、考察の多様化を生んだ、という意味ではさすがだなと感じました。

何よりシーズン1で出てきたタカシくんがかっこいい。憎たらしいけどかっこいい厨二病少年。このかっこよさは多分モーションキャプチャの動きならではなんでしょうね。リアルに近い足の運び方というか、アニメでよく見られるデフォルメされた動きがない分近い存在として認識されるようなかっこよさ。何を言ってるのか自分でもわかりませんが、歩いてくるだけで、お前かっこええなあと思うような感じっす。うん、推せる推せるよタカシ。タカシかっこいい!好き!


最後彼がどうなったのか。選択を迫られた少佐はどうしたのか。ラストシーンでのトグサの違和感から私が考えるに、少佐は。

いやここから先は見た方それぞれの選択があると思いますが、あくまで私の選択として。


少佐はタカシの側に立った。そして自分は次のフェーズに向かって動き出した、んじゃないかなと思います。詳しくはアニメを見てください。

伏線回収をアニメで完結させるのではなくて、見手の個々に回収させる様なラスト。まるでここから先の物語は如何様にでもできるから皆さんで想像してみてくださいね、と言われたような気持ちでした。

それって、多分攻殻機動隊シリーズの成り立ちから考えてもとても真っ当なんですよね。

賛否両論あると思いますけど、主観で話をします。


そもそも「攻殻機動隊」と言うのは原作が3刊までしかありません。その続きと言えるのは多分「攻殻機動隊 THA」なんでしょう。流れを踏まえていますし。

SACシリーズというのは原作とはかけ離れた言わば二次創作みたいなもので、完全にオリジナルのストーリーが展開されていました。原作ではそんなに立ってなかったキャラが9課の主要メンバーだったりします。二次創作ってつまり今は作者の権利が云々、と言われるアレですよね。でもそれを作者が良しとしたからSACシリーズが生まれたはずで。いや多分、メイビーの話です。で、それが随分と長いこと愛されて続編を期待されまくっていたわけで。そして二次創作の別バージョンである「攻殻機動隊ARISE」も作られていたわけで。

原作を軸として、「限りなく原作寄りのTHA」「映画(Ghostとイノセンス)」「SACシリーズ」「ARISE」があるわけです。そしてちょっと違うかもですがハリウッド版のGhost InThe Shellは原作とSACのハイブリッド、ですかね。二次創作祭り。

だとすると、この盛大な二次創作を二次創作らしく終わらせて、あとは皆さんで考えてみてね、と言われるのはとても納得できるんです。


以上、私の勝手な考えです。この後少佐はどうなるのか、9課がどうなるのか、そしてその世界はどちらの選択をした世界なのか。

それぞれの選択によってまた無数の枝分かれがあることでしょう。誰かが作ったもはや何次創作なのか分からないストーリーを見るのも面白そうです。

何度も言いますが、「攻殻機動隊SACシリーズは二次創作」というのは私のイメージであって、原作批判だとかアニメ版批判だとかそういう気持ちは一切なくて、どの攻殻機動隊も全部見てますし読んでますし楽しんでますし大好きなんです。もしかしたら原作からの多様性とかを狙ったのかもしれません、だとしたら本当にしてやられたってことですよね。まんまと私は引っかかり沼に落ちたってことですかね。

SAC_2045を見終わって、これまでの大好きがもっとずっと自分たちに身近になったような気がしました。さすがだぜ、制作者の方々。


思えば映画の「Ghost In The Shell」をリアルタイムで見てから何年も経ったコロナ禍で見始めたSACシリーズ。私にとっては非常に最近のことなんです。だからずっとリアルタイムで見てきた方々とは少し違って、ずっと待ってたというより一気に時間を駆け抜けた感じなんです。

SACシリーズはこれで完結な気がしています。あとは皆さんの受け取り方次第。

心の中の9課がきちんと自分の中に残されて消化された様な気持ちです。

いやあ、これはまた一番最初から見たくなりますね。また見ようかな。


百聞は一見にしかず。皆さんも時間があれば見てみてください。この2045はNetflix限定公開なので、そこだけ注意してもらえればSACシリーズ全部見れます。あとは漫画のTHAを追いつつ自分なりの続編を妄想してみましょうかね。


尻切れトンボですが、一応見終わったぜ!ということで、今日はここまでにしておきます。攻殻機動隊、ありがとう!すごーく楽しんでます!まだ何回も見れそうです!

そして、タチコマかわいい!

では。