世の中はゴールデンウィーク。
どこもかしこも、人が溢れてるらしい。


私は、
いつも通り、オフィスに向かっていた。


電車は空いていて、
いつもより静かだった。


窓から射す光がやたらと明るくて、
どこか、自分だけ置いてけぼりになったような気がした。


仕事は、まあまあ順調。
トラブルもない。
誰にも迷惑もかけてない。


だけど、
「がんばってるね」なんて言われることもなく、
ただ、静かに、働いているだけだった。


ランチに行ったコンビニで、
「GW限定」ってポップがついたスイーツを買った。


小さなご褒美。
誰にも言わない。
誰にも見せない。


みんなが休んでるあいだ、
私は静かに働いてた。


それだけの、今日。


でも、
こんなふうに過ぎていった一日が、
あとから思いがけず、大切な夜に繋がるかもしれない──


そんなことを、
ほんの少しだけ、信じたくなった。




──誰にも見せられない夜があった。
言えないまま、置き去りにしてきた言葉があった。

もし、同じ夜を歩いているなら──
ここに、手渡したいnoteがあります。