夫は一人遊びが出来ない。
単身赴任していた4年間、
1~2か月に1度、私が夫の単身先に行っていて、その時は、外食したり近隣を旅行したりしていたが、
1人の休日は何をしていたんだろう。
今クールのドラマは、あれはどーした、これはどーした、とよく言っていたので
撮りためたドラマを、酒を飲みながら見ていたのだろうか。
単身赴任から戻ってきた夫は、水曜日も過ぎるあたりから
「今週末はどこに行く?何をする?」
と聞いてくる。
仕事を辞めた私は、平日、夫が帰ってくるまでは自由時間なのだから、週末くらいはつきあってあげねば、と思う。
でも、
平日は、夫が楽しめそうなイベントを考え、探す。
朝、家を出る時に「今日の予定は?どこかに行くの?」と聞かれ
昼休みになると「今日のお弁当も美味しかった」「今何してるの?」「ワイドショーで○○(私の好きそうなネタ)やってるよ」とスマホで打ってくる。
平日も解放されているわけじゃないじゃん!
うんざり…
学生時代は「もてたい」という理由でギターをしていた。
今でも数本あるし、弾けるが、最近は見た事がない。
若い頃は「弾いて♪」とせがむと弾いてくれて、2人で歌ったりした。ああ、若い、ああ、痛い。
あれは、
お前が弾いてと言うから弾いてやった、どうだ、オレって優しいだろう、←感謝しろ
どうだ、オレって、ギター弾けてすごいだろう、←褒めて
最初は面白くてギターを続けていたのかもしれないが、
この頃から、自分が好きでやっている「趣味」ではなくて、評価を求める「ツール」になってしまったのかもしれない。
子育てや家事が忙しくて、ギターなんぞ聞いている暇が無くなり
たまに弾いてあげようか?と言われても、いちいち褒めないといけないのが面倒で、勝手にどうぞ、
となってからは、登場がない。
野菜作りを勧めてみた。
自分がトマトとゴーヤをやっていた時に、2~3か月楽しめた。
プランターやネットもある。
が、
ゴーヤは雌花が2個しかつかず、
トマトは5個しかならず、固くて酸っぱかった。
すぐ結果が出ないはイライラする、
失敗したくない、
夫はつまらなかったようだ。
試行錯誤して、一喜一憂して、結果はどうあれ過程を楽しむ喜びは、夫にはないようだった。
ゴーヤに大きな青虫を発見して、私がブログに使えると思い写真を撮っているのを見て、自分も写メを撮り、FBにアップしたら、
即行で「いいね」が2個ついた!と大喜びしていた。
喜んでいるけど、パクリじゃん…と思うが、そういうのは気にならないらしい。
夫が走り始めた頃は「へー走ってるんだ、すごいですね~」と言われる感じだった。
マラソン大会にも出ていた。
今は珍しくもなんともないが。
走りに行ってくれると、その時間は相手をしなくてすみ、ありがたかった。
ロードバイクを買いたいと言い出した時は、ちょっと複雑だった。
乗ってみれば違う意見になるのかもしれないが、車を運転したり歩行者としての目線で、ロードバイクはいい印象がなかった。
同じように「邪魔だ、スカしている」と言っていた夫が、
「ずっとやってみたいと思ってたんだよ~」
…ずっと?
夫は、その時の場の雰囲気でころころ意見を変えるが、私は一貫している。
あれって迷惑じゃない?と感じている物を、自分が買う、という事に、違和感がある。
でも、
ロードバイクは、夫に走るより楽しい時間を与えてくれるかもしれない。
夫の一人の趣味が出来る。
1日、1人で楽しんでくれるかもしれない。
私は、自分の違和感より、自分の「楽」を選んだ。
買うまでも一大イベントだった。
「これでいいと思う?」
「どう、かっこいい?」
何度も自転車屋に連れて行かれて、
「いいんじゃない」
「うん、かっこいい、かっこいい」
いちいち答えないといけない。
自分の趣味なんだから、自分が満足すればいい話でしょ。いちいち私に聞かないで!
そう言い放ちたいが、ストレートに言うと、
そんな言い方しなくたっていいじゃないか。お前のお母さんにそっくりになってきた、
と言われる。
母はきつい性格で、小さい頃から母の言葉に傷ついてきた私は、これを言われるのが嫌で、
やんわりと言う。
夫は、否定的な事は受け付けないので、オブラートに包んだ中身には気がつかない。_| ̄|○
かくして、ロードバイクは、我が家のリビングにやってきた。
家に居る間中、視界に入ってくるそれを見る度に、私は己の自己欺瞞を突きつけられる。
しかし、これで週末の1日は安泰だと思っていたが、あにはからんや。
夫は5時に家を出て、
途中経過が、写真付きでラインで送られてきて、
昼過ぎには帰ってくる。
やはりお守からは逃れられなかった。