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日本が奴隷的な隷属を好むマゾヒスト国家であることをわざわざトランプに知らせたTTP

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街の弁護士日記 SINCE1992at名古屋

どこまでもマチベンのブログ by岩月浩二@守山法律事務所(名古屋市)

 

 

 TPP本会議採決は狂気の沙汰だ 与党は正気に戻れ|

2016年11月10日 (木)

TPP まだ会期延長がある

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本日(2016年11月10日)、午後5時過ぎ、衆議院本会議においてTPP承認の件及び関連法案が可決された。

 

TPP承認の件は、参議院が受け取ってから30日以内に議決しないと、衆議院の議決が国会の議決とみなされ、自然承認となる。

 

自然承認後、内閣がTPP批准の閣議決定をし、天皇の認証を受けた上、署名寄託国であるニュージーランド政府に寄託して、批准手続きが完了する。

 

一部に関連法案が成立しないと批准手続きができないとする考え方が流れているが、これは何かの誤解であるので、とにかく参議院で30日以内に否決されない限り、批准手続きは内閣の一存で進めることが可能になる。条約の締結手続きが完了したが、関係する国内法が未整備の状態になるだけで、そういうことは、いくらもある。

 

本日、参議院がTPP承認の件を受け取ると、12月9日が満了したときに、TPPに対する国会承認は自然成立することになる。

 

国会には、なお、11月30日とされている会期を延長するかどうかという選択が残されている。

 

国会の会期は、衆参両院の一致によって延長することができ(国会法12条1項)、両院の議決が一致しないとき、または参議院が議決しないときは、衆議院の議決によるものとされている(国会法13条)。

 

具体的には、衆議院の議長が各常任委員長の意見を徴し参議院議長と協議した後、議院がこれを議決することによって会期の延長がなされる(衆議院規則21条20条2項)。
すなわち、会期の延長に再び、議院の議決が必要になる。
不案内な分野であるが、会期の延長には再び衆議院の本会議が必要になるということだ。

 

したがって、自然承認を拒むために会期延長をしないという選択は、まだ国会とくに衆議院には残されているものと考えられる。

 

とにかくTPPに関しては、米議会も含めて何が起きてもおかしくない。
会期延長に関しても、引き続き国会を監視していく必要がある。

 

追記
トランプ大統領が就任するまでのオバマ政権のレームダックの期間に米議会がTPP履行法を可決しない限り、TPPの成立見込みはゼロである。
そして、この期間に米議会がTPPを可決する可能性は限りなくゼロである。
したがって、TPPをめぐる日本国会の動きは、法的には無意味である。

しかし、TPPは雲散霧消しても、TPPに対する国会承認は二つの点で重大な禍根を残す。

 

一つは、日米二国間の自由貿易協定(FTA)の目安とされることである。
TPPの水準までは国会承認が得られていることは(日米並行二国間協議の成果についても事実上国会の承認が得られていることも)、米国にとっては、最低の譲歩幅を確定させていることを意味する。
何らの圧力もないにも関わらず日本国会がこの譲歩を確定させたことは、米国政府にとっては恰好の材料になる。
日本が奴隷的な隷属を好むマゾヒスト国家であることをトランプが知れば、日本からむしり取れるだけむしり取ってやろうとするだろう。
そのとき、国会承認のレベルは、すでに日本の確定した譲歩とみなされ、さらに上積みを求められることは間違いない。
真っ当にも、トランプは米国第一主義なのだから、奴隷的隷属マゾ国家であり、カナダより大きな市場である日本からは搾り取れるだけ搾り取り米国第一主義を貫くだろう。

 

二つは、TPPをガイアツと称して、これを利用すべしとする、売国的勢力がこの国を操るのに恰好の材料を与えていることである。
TPPを公的に葬らない限り、このガイアツ売国勢力の跋扈跳梁を止めることができない。
TPPの戦いは、日本国民のグローバリズムとの戦いであり、内部の敵を一掃するための戦いでもある。

http://moriyama-law.cocolog-nifty.com/machiben/2016/11/tpp-89a1.html