そこそこ忙しいはずなのに
…あるいは、だからかもしれないけど
このひと月ぐらい
ちょっとスイッチが入ったみたいで小説ばかり読んでいる。
それも読みやすいお気楽なエンターテインメントモノばかり。

自分用に読んだ本のコメントを…。

◎『同期』 今野 敏
若手刑事が同期の仲間の失踪を追い、
事件と対処し、世界を広げ経験を重ね、
イッチョマエになっていく物語。
この人の本は警察モノがメチャ多いけど、
飽きさせないから好きだ。
多作なのもいいな。

◎『My nanme is TAKETOO』 ヒキタクニオ
作家というより、マルチクリエーターで有名かも。
イラストレーターでもあるらしいけど
どんなイラストを描くのか、まだ見たこと無い。
バレエコンクールのために
ドーピングや手術などによって極限まで
肉体と精神を研ぎ澄ました近未来のプロバレエダンサーの話。
解剖学っぽい話しも出てくるからそれなりにマニアックに読める。
だけど、間違いっぽいのも多いな。
人間の骨の数は全身で215本と書かれてたけど
一般的には206本だよな。
それはともかく、『鳶がクルリと』とか
どこかヨガと通ずる部分もあるような気がして
面白く読める。

◎『なぎさの媚薬4~きみが最後に出会った人は~』 重松 清
これが『流星ワゴン』書いた人か!
…って思えるぐらいエロい作品。
と思いつつ、シリーズ4作品目であり、完結作。
正直、前の3作の方が好きだな。

◎『トカゲ』 今野 敏
また今野 敏さんだけど、読み始めると
一気に読めてスッキリするから好きだな。
警視庁の特殊遊撃捜査隊(多分、そんなの無い)の話。
銀行員の誘拐事件をベースに、
特殊部隊のわりになんか地味~な活動があったりもして
逆にそこがちょっとリアルだったり。
最後あたりがちょっとグダグダだったかな?

◎『草にすわる』 白石一文
今年の直木賞受賞作家である白石一文さんの作品。
大企業を中途退社し、無為に日々を過ごす男の物語、『草にすわる』と
壮年の作家が主人公の『砂の城』の2作品が収められてる。
白石一文さんの作品って、やけに男目線で
これが女性に受け入れられるのかが不思議なんだよなぁ。
『砂の城』の最後で、主人公の作家さんが
突然、悟りにも近いような天啓を受けるシーンが印象的。
このシーンがなかったら、・・・?って感じの作品だと思う。

◎『臨界』 今野 敏
ありゃ、また今野 敏さんだ。多作なのがいいねぇ。
潜入捜査シリーズの5作目。
リアリティはあまりないけど、やっぱ単純に面白い。
武術好きな人にはお勧めだろうな。

◎『クラッシュ』馳 星周
長編が多い印象のある馳 星周さんの短編集。
すっきりめの作品より、後味の悪い作品が多い。
なのに、引きつけられるのは何だろう?
自分の中のギスギスした部分とリンクするのかな?

◎『あなた明日の朝お話しがあります』 中場利一
大阪が舞台の(もっとも、この人の作品はほとんどが大阪舞台だけどな)
アホとしか思えない登場人物達の話。
いくら大阪かて、そんな医者や坊主はおらへんやろ!って感じだけど
シンプルに面白い。
なんやかんやいうても厚い人情がいいなや。

う~ん、こうやってみると、やっぱり変なスイッチ入ってるな。