企業がフリーキャッシュフロー(FCF)の確保を進めている、というブログを以前書きました。
最近、FCFの確保以外にも、M&Aに関連する財務政策の記事をよく目にします。
海外子会社利益の国内還流の減少や、DEレシオを改善して高格付を維持する、といった内容です。これは、将来の海外での投資に備え、海外子会社内で利益を留保したり、いざ大規模な資金調達が必要になった時のために、高格付を維持しておくものです
最近の円高は、輸出企業の海外製造比率の上昇を促すだけではなく、マーケットシェア拡大のための買収・資本提携も加速させるのではないでしょうか。期末に向けて、大型M&A案件が増えそうですね![]()
トレードファイナンス絡みのM&Aでは、BHPビリトンのポタシュ買収の行方が気になります。BHPビリトンは、新興国での食肉需要の急増を見込み、家畜用飼料のための化学肥料・カリウムの獲得に動いていると言われています。資源メジャーの当社にとって、食料分野でも資源の寡占を狙っているのでしょう![]()
一方、カリウム輸入量世界第二位の中国にとって、カリウムの調達先確保は国の食糧政策を左右する重大課題です。中国中化集団(シノケム)がホワイトナイトとして、BHP提案への対抗策を検討していると伝えられています
(Bloomberg
) 最近、資源外交の弱さが露呈したわが国ですが、資源確保の状況は、、、心配です。