毎日酒を飲んで気絶しないと寝られないので晩酌が欠かせないのだが、毎日「今日は酒を飲まないぞ」と思っているので、以前していた「焼酎をボトルで買う」ということはやめた。酒を見ると飲みたくなってしまうからだ。しかし結局その有無に関わらず酒を飲みたいと毎日思っているので、毎日缶チューハイのロングと350mlを1缶ずつ買いにいく。最早諦めて焼酎をボトルで買ったほうが良いのではないかと薄々気づいているが、「いやいやこれでいいんです」とその自分から自分への喚起を脳の引き出しの奥にしまい込む。

しかし、わたしは大体この量では満足できない。大体追加の酒をいつも1〜2回買いに行く。最初からたくさん買っておいてストックしておけばいいのに、「今日は晩酌をしないぞ」というほぼ成立していない自分への誓いが邪魔をするのだ。

昨日はいつも通り1人でガハハと飲んでいた。1人で飲むの楽しいの?とよく聞かれるが愚問である。楽しすぎて「ガハハ」と3秒に1度くらい言っている。 

途中まで半沢直樹を見ていたのだが酔いが回ると話の展開がよく分からなくなり、いつの間にか半沢が東京中央銀行の姑息な奴らを倍返ししたため、姑息な奴らが半沢に敬語を使い、半沢はそいつらに罵声を浴びせていた。やはりドラマや映画などの作品は酔っているときに見ない方がいいと思い、見るのを中断した。酒において、わたしは分かりきっているのに「今日はこれくらいの量で大丈夫だろう」「今日は酔ってても映画が見れるはず」と毎回トライし、当然無理で、当たり前に断念するというきらいがあり、諦めるということを知らない少年のようにわたしはこれを繰り返す。少年なら良いのだが、22歳の小太り女はいい加減諦めて効率よく生きるべきである。


と思っていたら友達から「酔って終電をなくし車での母親の迎えを待っているので、その間電話をしよう」と持ちかけられ電話をした。1時間くらい喋っていると突然「○○!!!!!!!!(怒)」とその子の名前を呼ぶ女の人の声が聞こえ、その声を最後に電話が切れたので、友達がちゃんと母親に怒られていると思って笑ってしまった。無事に帰れて良かったね。


人と喋っていると酒がグビグビ進む。あっという間に元々買っていた酒がなくなってしまったしあまり酔っておらずまだ酒が飲みたいゾオと思いコンビニに向かった。結局このあともう1回コンビニに行ったので、きっと夜勤のコンビニ店員も「こいつはどうして自分の適量が分からないんだよ」と思っていたと思う。わたしもそう思う。


そう思っているとヨセケンの後輩から電話がかかってきたので出たら後輩が部室で3人で泊まっているらしく3人で2時間くらい話した。話していたらもう5時になっており、さらに眠気も全く来ないので「今からそっちいくわ!」と始発で部室に向かった。


部室につくと後輩が「集合写真撮りましょう」と言って写真を撮った。後から見たら世界一ダサい集合写真がそこにあったので泣きそうになってしまい、ツイッターに「世界一ダサい集合写真」と一度載せたが「世界一ダサい」と保険をかけているにもかかわらずそれすら上回るダサさに耐えきれず普通にツイートを消した。


電話している時もそうだったが何を話したかを全く覚えていない。脳が自動的に死んだ状態で口から出まかせで喋っていたのでよく分からないし途中で寝ていた。わたしは9時半からバイトがあったので1時間くらい寝て、出ないといけない時間に起きたら後輩が紙コップを燃やしており「さっき火災報知器鳴ったんですよ〜」と言ってきた。寝起きで状況がよく分からずわたしの目の前にいるてめーらも燃えている紙コップももしかしたら幻影なのか?と思った。


息に潜むアルコールのにおいと纏っているたばこのにおいを消せないままわたしはバイトに向かった。外は台風の影響でたくさん雨が降っていて、わたしは足を思いっきり水たまりに突っ込んだが酒を飲み始めてから全て何が何だかわからなかったのでどうでも良かった。


そして現在睡眠時間約1時間でアルバイトをしている。眠気で途中で「つらい」になってしまうのではないかと思ったが、バイト先にあるラジオから流れてくるキャイ〜ン天野の宇垣美里への数多のセクハラ発言の気持ち悪さがすっかり眠気を覚ましてくれたので良かった。


あと今日はずっと空が同じ暗さで怖い。


こういった、全てがどうでもよくなる無責任な幻影の駆け巡る日々は若さゆえのものだと思っている、若さの象徴ではないか?嬉しいね。わたしはこの人生であと何度幻影を見れるのだろうかと思った日だった。みんなでしよーね。