ケン「・・・・・」

けん「いつか・・・・」

 

 

 

 

 

------------さいご---------------

 

 

 

 

 

 

 

ケン「ん?」

けん「もし見つかったら」

 

 

ケン「・・・・・」

けん「きみに必ず伝えるよ」

 

 

ケン「・・・・・」

けん「見つかるかもわかんないけど」

 

 

ケン「・・・・・」

けん「ぼくにしかない意味があると思うから」

 

 

ケン「・・・・・そうか」

けん「その時まで待っててくれるかい?」

 

 

ケン「考えておこう」

けん「そっか。じゃあ考えておいてね」

 

 

ケン「・・・・・」

けん「見つかったらどうなるんだろうなぁ」

 

 

ケン「・・・・・」

けん「きっと楽しいよね」

 

 

ケン「ああ、そうかもな」

けん「だよね」

 

 

ケン「ああ」

けん「なんか楽しみだよ」

 

 

ケン「きっと見つかるさ」

けん「うん」

 

 

ケン「見つかると願って

最後に一つ教えておこう」

 

けん「なに?」

 

 

ケン「見つかったからといって

そこで「安心」を

求めてないでほしいんだ

 

けん「え?あんしん?」

 

 

 

ケン「ああ」

けん「どうして?」

 

 

ケン「安心は、いつも

あっていいものじゃないから」

けん「いつも安心じゃダメなの?」

 

 

ケン「別に危険を感じろとは言わない」

けん「うん」

 

 

 

ケン「だが安心とは

いつも安心では

感じることができないんだ

 

けん「どういうこと?」

 

 

 

ケン「キミはどんな時に

楽しいと感じる?

嬉しいと感じる?

幸せと感じる?」

 

けん「え?・・・・・・・」

 

 

 

ケン「・・・・・・・」

けん「嬉しいことがあったから?」

 

 

ケン「そうだな。では

どうしてそれが嬉しいことだと

思えるのか

感じるのか

わかるかい?」

 

けん「・・・・・」

 

 

 

ケン「・・・・・」

けん「わからん」

 

 

 

ケン嬉しいと感じないことも

あるからだよ

けん「どういうこと?」

 

 

 

 

ケン「ヒトは慣れる生き物だ

毎日すべてが幸せで

嬉しいこと

楽しいこと

幸せなことだけだったら

それに慣れてしまい

それがしあわせと

思わなくなってしまうよ」

 

けん「そうなんだ」

 

 

 

ケン「考えてみるといい

いくら美味しいごはんでも

毎日食べてたら飽きないか?

飽きたらおいしいと

思えなくなるんじゃないかい?

それは食べることに慣れてしまって

「美味しい」と思う気持ちが

小さくなるからだよ」

 

けん「うん」

 

 

 

ケン幸せとか嬉しいものは

反対のものもあって

初めてそう思えるんだ

辛いこと

苦しいこと

しんどいこと

それがあるから

楽しいと思えるし

嬉しいと思えるし

幸せに思える」

 

けん「なるほど」

 

 

 

ケン「だからボクから言えるのは

幸せの反対も

とても大切だということ

みんな辛いこと

苦しいこと

しんどいことは嫌だと思う

でも

幸せを感じる

大切なものだと思って

その気持ちに接してほしい

向き合ってほしいんだ

 

けん「そうか」

 

 

 

ケン「生きる意味も

もしかしたら

そこからくるかもしれない」

 

けん「なるほど」

 

 

 

ケン「だから

もしキミが

生きる意味を見つけたら

考えてほしい

感じてほしい

この世に当たり前は存在しない

みんな儚くて

尊いものだと

そして

それを感じられる自分

幸せに思って

当たり前と思わず

大切にしてほしい

 

けん「うん・・・・・そうだね」

 

 

 

ケン「キミの優しさなら

大丈夫だ」

 

けん「そうかな?」

 

 

 

ケン「ああ、だから

追い求めるといい

ずっと探していくといい

その途中に

たくさんいろんなものがあるから

苦しいことも

辛いことも

しんどいことも

でもそのあとは

きっと嬉しく感じることが

見つかるはずだ

楽しいことも

幸せなことも

それをどう感じるかは

キミ次第だ

だから

些細なことでも

嬉しいと

楽しいと

幸せと思える自分がいれば

きっとたくさんいいことに

思えるよ

感じるよ

そのために

自分を思いっきり

たいせつにしてやるといい

 

けん「うんうん」

 

 

 

ケン「ボクも協力しよう」

 

けん「ありがとう。でも」

 

 

 

 

ケン「ん?」

 

けん「ぼくもそうだけど

きみも探すんだからね」

 

 

 

 

ケン「ボクもか?」

 

けん「そうだよ

きみにだってあると思うよ

ぼくの中にいる意味

生きる意味が

だから一緒に探そう」

 

 

 

ケン「・・・・・・そうだな」

 

けん「ほんとにわかってるの?」

 

 

 

ケン「ああ・・・・・ちゃんとわかってる」

 

けん「あっそ、ならいいけどさ」

 

 

 

 

ケン「・・・・・・・」

 

けん「またたくさん

教えてもらったね

ありがとう」

 

 

 

ケン「ああ

またいつでも言うといい」

 

けん「わかったよ。あと

ぼくからもひとつ」

 

 

 

ケン「ん?」

 

けん「きみは

性格悪くなんかないよ」

 

 

 

ケン「・・・・・」

 

けん「前にそんなこと言ったけど

ぜんぜん思ってないよ

きみはぼくを優しいというけど

ぼくからすれば

きみもすごく優しいよ

いつもありがとう

迷ったときに助けてくれて

きみが後ろにいてくれるから

ぼくは前に行けるんだ

だからきみも

必要ないなんて思わないでね

これからもずっと

ぼくはきみを大切に思っている

きみが困ったときは

ぼくが助けるよ

だからまた

力を貸してね」

 

 

 

 

ケン「・・・・・」

 

けん「まぁいつもじゃなくていいんだけど

ぼくもたまには

自分でやらなきゃね」

 

 

 

ケン「ああ

わかった

ありがとう」

 

けん「うん」

 

 

 

ケン「キミのために

これからも力を貸そう」

 

けん「よろしくね」

 

 

 

ケン「ああ。またいつでも

声をかけてくれ」

 

けん「うん」

 

 

 

・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

----------------おしまい------------------

 

ここまで読んでくれた方々

本当にありがとうございました

まさかこんなに長くなるとは

まだ描き始めでテーマが

壮大すぎましたかね(笑)

読みにくかったところも

たくさんあったともいます

これからいろいろ改善していきますね

そしてもっと

たくさんの人に

読んでもらえるようにしていきます

また「もうひとりの自分」シリーズを

書く機会があったときは

ぜひ読んでください

長い間ありがとうございました

 

それではまた

 

よだけん