けん「で、いつ替わるの??」
-------------つづき--------------
ケン「・・・・・」
けん「・・・・・」
ケン「・・・・・」
けん「・・・・・」
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
けん「どうしたの?」
・・・・・・・・・・・・
けん「別に今じゃなくてもいいんだよ」
ケン「ふっ」
けん「!!」
ケン「なるほどな」
けん「???今度は何だよ」
ケン「いや、特に何もない」
けん「は?なんだよそれ」
ケン「何でもない。気にしなくていい」
けん「あっそ」
ケン「なかなか面白うことを言うと思ってな」
けん「そうかな」
ケン「ああ、ボクからすれば非常に興味深い」
けん「別にそんなに深くないと思うけど」
ケン「いや、ボクが言ってるのはそこじゃない」
けん「ん?」
ケン「話の内容ではないのだよ」
けん「どういうこと?」
ケン「だから気にしなくていいといったんだ」
けん「なんだそりゃ。なんか気になるなぁ」
ケン「別に悪いことじゃない」
けん「ふーん」
ケン「聞きたいか?」
けん「いや、言わないでいいよ」
ケン「いいのか?」
けん「べつに無理に聞こうとは思わないから」
ケン「・・・・・」
けん「そのうち話したくなったら話してくれればいいよ」
ケン「ああ、わかった」
けん「んで、入れ替わる話はどうするの?」
ケン「ああ、考えたんだが」
けん「うん」
ケン「やはり入れ替わらなくていい」
けん「は??」
ケン「もう気が済んだ」
けん「・・・・・」
ケン「だから入れ替わらなくて大丈夫だ」
けん「ホントに?」
ケン「ああ」
けん「そっか・・・・・きみがいいならいいよ」
ケン「ああ」
けん「またその気になったら言ってね」
ケン「わかった」
けん「遠慮するなよ」
ケン「大丈夫だ、遠慮なんかしない」
けん「そっか、ならいいよ」
ケン「話がまた脱線してしまったな。つづきを話そうか」
けん「うん」
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ケン(やはりキミは優しい心を持っている
それが確認できたからボクはよかった
ボクはキミに
その滲み出るような
優しい人格を
ずっと持っていてほしかった
覚えているかい?
昔、キミのその
ありのままの人格を
否定されたことが何度もあった
その度にボクは
激しい憎悪に包まれたんだ
そしてあの時
ボクはキミを守るために
キミの気持ちを考えずに
意見を聞こうともせずに
無理やり入れ替わってしまった
そして
キミの周りを変えてしまった
キミが望んでいたかもわからないのに
とても後悔している自分がいる
謝りたいと思っているんだ
申し訳ないと
心から
でも
ボクはあの時の
キミの気持ちを聞けていないから
ボクはキミに
ずっと謝れないでいるんだ
怖くて
嫌われてしまうんじゃないかと
不安で
今も
聞く勇気がないんだ
でも今
キミの優しさを
あらためて確認できた
少し救われたよ
あの時
勝手に入れ替わってしまったけど
今キミが笑っていられるなら
ボクがあの時した行動にも
意味があったかもしれないね
だからそのままでいい
ただそのままの
優しいキミでいてくれ
それが本来のキミで
キミの生きる意味だと思うから
いつかそれに気づいたときに
ボクはちゃんと
キミに謝ろうと思う)
----------⑫につづく-------------