君たちはまた

この枝に

戻ってきてくれたんだね

毬みたいに大きな花を

重そうにもたげて

道ゆく人々を

眺めているね

そんな君たちを

人々は眺め返して

きれいだね

きれいだね

ウコン桜

青空の下

照れるように

君たちが揺れて

何やら心がくすぐったい

春のひととき

 

 

コーヒー 2008年「惑」相田佳美 コーヒー

お茶 春風やベランダ玄関砂ぼこり掃いても拭いてもまるできりなし

 

 

春風が運んできた砂ぼこり。

掃いても掃いても。

拭いても拭いても。

あー、もうヤんなってきて、こんないたずら書き。

いえ、気持ちはめちゃめちゃ本気なんですけど。

それにしても、ここにこの大きさで書いたのは、ちょい失敗でした。

外出・帰宅の際、踏み絵さながらにここを踏むことができず。

かといって消すのもためらわれ。

新たな砂ぼこりで自然消滅するのはいつのことやら。

おいおい、掃除する気はないんかい?

ありません。

自然消滅を待ちます。

その日まで、ウチの表札ってことで。

よろしくどうぞ。

お茶 嘘みたい失くした御守道の端暗がりの中でわたし見つけた

 

 

その日、一日の仕事を終えてショルダーバッグを肩に掛けた時、鈴が落ちた音がしました。

バッグに付けている御守の鈴だと、すぐに分かりました。

辺りを見回すと、鈴は見つかりましたが、肝心の御守が見つからず、私は暫く探しました。

しかし、やはり見つかりません。

諦めて、私は職場をあとにしました。

 

 

大好きな、自慢の、地元の神社。

私は毎年ここで御守を授かります。

失くした御守も、ここで授かったものでした。

下元九運、縁結びのピンク色。

元日の朝、希望に満ちて、バッグに付けたのです。

それを失くしてしまったことに、とても落ち込みました。

そしてそれ以上に、いつどこで落としたのかも分からない自分が、とても嫌になりました。

帰り道をとぼとぼと歩く私。

すっかり日が暮れて暗くなった中で、2センチ四方の小さな御守を見つけられるのかどうか、とにかく今朝歩いてきた通りの道を歩いていこうと思いました。

その途中、ふと天からの声が聞こえました。

「家にあるから、早く帰っておいで」

……家??

今朝、家を出る時には、家に御守は落ちていなかったと思い出しながらも、言われた通りにどこにも寄らず、家に向かいました。

すると、家ではありませんでしたが、家の近くの道端に、失くした御守がありました!

どなたかが、持ち主に見つけられることを願って、移動させてくださったのでしょう。

御守は人に踏まれないところに、寄せられていました。

私はそれを拾い上げ、握りしめると、安心と嬉しさと申し訳なさで涙が出そうになりました。

 

こんな奇跡みたいなことがあるのですね。

帰宅後、二度と落ちないように、しっかりと付け直しました。

今年あと8ヵ月ちょっと、もう私から離れないでね。

お茶 花の下あたりまえじゃない日常をかみしめ歩むニセンニジュウゴ

 

 

日常って、当たり前じゃないんですよね。

移り変わる季節の中に、私がいて、家族がいて、友がいて、そのほかにもたくさんの大切な人がいて、毎日が平和に繰り返される。

この桜も、来年また見られると思ってる。

それは、当たり前のことなんかではなくて、とても恵まれた、とても特別なことなんですよね。

当たり前みたいな日常は当たり前じゃない。

そんな当たり前のことが、人はなかなか分からないのです。

何か大きな出来事にぶつかった時に、ようやく気付くのです。

 

通勤途中の桜並木が大好きです。

毎年、当たり前のように見ていました。

でも今年の桜並木は、見え方が少し違いました。

乳がんにより右乳房を切除して、無事に仕事に復帰して、こうして大好きな桜並木の桜を見ている。

同じ病気で命を落とす人もいる中で、私はまた桜を見ることができている。

そう思うと、いつもの桜並木がよりいっそう輝いて見えました。

まだまだ満開です。

まだまだ楽しめそうです。

桜の花舞い上がる道を。

お団子 初詣年に一度の坂の上朝陽の中であけおめことよろ

 

 

神社の下のトンネルを、列車が通り抜けていく。

この天空の鳥居から、新たな一年が始まる。

大好きな町、自慢の町、今年もどうぞよろしく。