彼女はとても臆病、怖がり。

いつだって緊張していて力みが強い。


もっと気楽で良いんだよって周りは言う。


彼女はその気楽がわからない。

だってずっと、ちゃんとする事を求められてきたし、

何もせずにくつろぐという感覚が許された記憶が殆ど、ない。

常に役割を求められてきた、

その役割がない自分が、怖い。

表面的な話は出来るし、愛想だってすごく良い。

人と仲良くしたいのだ。

けど、いつでも周りの空気を気にして、本当の自分の意見はいえなくて、

そうすると自分の本心がわからなくなってきて。

周りに合わせて、しまう。

嫌われたくなくて、媚びてしまう。


やっぱり不安のループにいて、いつも怯えている。

コミュニケーションを取るのが目的なのに、ちゃんとしなきゃ、と虚勢を張るから、周りを緊張させてしまう、コミュニケーションが取りにくくなってしまう。

気づいたら、やめるだけで大丈夫だよ。


その割に親しい人の前だと、安心しきって、余計な事を言い過ぎる。


彼女はコミュニケーションの方法を、探っている。


一方で、彼の話。

彼の周りはいつだって人が多くて、人気者。

日頃からコミュニケーションをすごく大切にしているのがわかる。


自分の軸がしっかりあるけどしなやかで、余白がある。自由だけど、人を尊重していて、軽やかで、

遊び心があって。

優しくてとても眩しい。


でもそれは彼自身が繊細で寂しがり屋の表れなのかもしれない。


彼女はまだ、彼のことをあまり知らない。

知りたくって張り裂けそうになるから、必死で気を逸らす。


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彼女は彼を求める。

常にぎゅってしてほしくて。

触れてる時に安心感を覚える。

彼女はハグをされた経験が乏しく、毎晩それを求める。


彼はそれに応える。

それは彼も寂しがりやだから。

今度は彼が彼女を求める。

それが彼女にとっても嬉しい。

お互いにずっとずっと触れ合う。

二人は常に、求め合う



彼女が一人でいたがるのは

周りを気にし過ぎて疲れてしまうから。

でも本当は繋がりたいと思っている。


彼が常に誰かといたがるのは

一人だと不安で寂しいから。

繋がることで安心するから。





そんな、2人は今日も

身体を重ね合う。

寂しさを埋める為かもしれない

安心を求めているからかもしれない。


これは未熟な関係なのだろうか。


それでも2人は重なり合う。


人生はずっと1人。

誰といても1人。その1人1人の人生が、

濃密に重なり合う、

その刹那的な瞬間の連続がずっと続けば良いなと思う。