よっちゃんは旅行が大好きで、定年後は年1である定年退職会の海外旅行に参加してました。
海外旅行は初心者なのに、最初の旅行先はエジプトでした(笑)
ツアーなんで英語が出来なくても大丈夫で、友達も参加してたので、毎年楽しみにしてました。
その海外旅行の合間はよく生まれ故郷の高知県に帰ってました。
1ヶ月ぐらい自分の兄弟の家を泊まり歩いてましたね。
ある年、いつものようにバスで帰って、停留所まで親戚が迎えにきてたのですが、何故かよっちゃんが来ないとさわぎになってたみたいです。
何を思ったのか、高知駅でバスを降りて、そこから電車でやってきたそうで、たまたま、探してた親戚がホームで電車から降りて来たよっちゃんに遭遇して、ことなきをえたんですが、この頃からおかしくなってきてたんでしょうね…
翌年は行く前からおかしかったです。
荷物は事前に送っておいて、バス乗り場まで送り届ける途中、「やっぱりやめとこうかな…」と不安げな顔をするよっちゃん…
この時が正常な世界と認知症の狭間だったと思います。
「じゃあ、行くのやめとこうか?」と聞くと、「やっぱり行く」と言い出すよっちゃん…
とりあえず、梅田のバス乗り場まで送って行きました。
「どうする?やめてもいいよ?」と聞くと、「もう、帰っても大丈夫よ。」と笑顔で言うよっちゃん…
バスに乗るまで一緒にいて、終点までお願いしますと運転手さんにお願いしました。
そして、到着する頃に電話が…
迎えにきた叔母からバス停にきてないと…バスの運転手さんに聞くと、「ここで降ります」と、一個前の高知駅で止める間も無く降りていったそうです。
その日は市内でお祭りがあったので、高知市内で逸れたら探しようがないと、警察に届けるはで大騒動に…
幸い、疲れて座ってるとこを保護されて、無事に親戚宅へ行けました。
1ヶ月、叔母と叔父の家を行き来して遊んできたよっちゃんですが、この年でよっちゃんが実家の高知に帰ることはなくなりました。
もう行かすのは無理だなと父が判断したので、よっちゃんも諦めました。
でも、時々、喧嘩すると、「まだ間に合う!」って高知に帰ろうとしてましたね…
まだ、高知に帰って一人暮らししても間に合うって意味なんですが、すでに時は遅しでした。
もし、あのまま一人暮らしを認めてたら、絶対ゴミ屋敷にして迷惑かけてただろうなと思ってます(苦笑)