たまに行くカフェがある。
わざわざ行かないと、辿り着けないようなかなり辺鄙な場所にある。

人はそれぞれ、そのカフェのコーヒーだったり、周辺に溢れる自然だったり、そこで過ごす時間であったりを求めて、わざわざそのカフェに来るのだろう。

私も雰囲気や、好みのコーヒーのあるそのカフェが好きでわざわざ行くのだが。

先日友人とそのカフェを訪れたときのこと、一組のご夫婦と思われるカップルの隣の席になった。

メニューには、マスターこだわりのコーヒーについての説明が書いてあるのだが、どうやらそれを見て話している様子。

聞こえてくるのは、東京のセレブな街にある珈琲店の話だったりとか、コーヒー豆の買い方だったりとか。

『東京からわざわざ来たのだな~』なんて、思いながら聞いていたのだけれど…。

最後に奥様『田舎でコーヒー買う気しないわ』と一言。

『わざわざこんな田舎の、しかも探さなきゃ見つからないようなカフェ(マスター、ごめんなさい)に来てそれ言うか?』なんて思ったけど、なんだかそのギャップが滑稽に思えてきた。

カフェでのそんな出会い?もまた楽しいもんだ。