祥月命日が平日だったので日曜日に一周忌法要を執り行った

義実家とは義父の相続でゴタゴタがあったのだが直前に話がまとまった

本意ではない…結局聞きたい言葉はなかった

それでも法要を前にまとまってよかった

子ども達の代理で私が話をした

当初矢面に立った長男は自分の気持ちを言えないままこの日を迎え辛かったろうと思う

私は法要がどうなるか少し心配だったが、長男の大人な対応に頭が下がった

お父さん、やっぱりあなたの子だね

立派だったよ

悶々とした思いを閉じ込めやり切りましたよ

勿論相手も歳は更に大人

心配無用だった

穏やかに、良い法要になったと思う

私も、若い未熟な子ども達をこれからもよろしくお願いしますと頭を下げた

これで良かったよね

たぶん夫は、お母さんが正しいよって言ってくれてるはず

 

お父さん…

会いたい

話したいこともいっぱいある

けど…

何を言ってももうこの世で会えないのよね

お父さんのいないこの世で生きていかなきゃいけないのよね

私は

私はどうしたらいいんだろう…

そうずっと思いながら1年、生きた

 

 

祥月命日はどう過ごそうか悩んだけど出勤した

定時で帰り、ウチの裏の夫の最後の場所へお線香を初めてあげた

長男も半休をとって隣県から帰ってきてくれた

二人でこの場所で手を合わせた

あの日のこの時間、夫はどうしてたのかな

本当の死亡時刻がわからないから、まだ迷ってたとも、もう…ってこともわからない

1年前のあの日、あの衝撃、生涯忘れることはない

忘れることはできない

私の脳裏に焼き付いてる、マスクをつけたままの夫の姿

苦しめられたコロナ禍を象徴してる

マスクをとる余裕なんてなかったのかもしれない

でも、夫の最後の優しさかなとも思う

マスクから覗く顔は苦しみから解き放たれたように穏やかだったから

夜になってあの日と同じように雨が降りだした

 

お父さん、1年経ってマスクがとれる世の中になったのよ

たった1年で…いやあの頃のお父さんなら長い1年になってたかもだけど、私がもっと寄り添ってあげれてたら1年なんてあっという間に過ぎてたよね…

ごめんね…許してね……

 

お父さん、安らかに

今もそれだけを願う