日向徹→小栗旬
夏井真琴→石原さとみ
朝比奈恒介→井浦新
朝比奈耀子→相武紗季
山上→佐野史郎
安岡→浅利陽介
JIテック社長→石坂浩二
JIテックの役員会議
日向徹
パーソナルファイルを作らせてください。権利も利益も放棄します。その代わり、賠償金を減額してください！
役員
減額しても、賠償金を払えば、おたくは資金がゼロだ。どうやってパーソナルファイルを立て直すんだ？
日向徹
その資金はJIテックさんからお借りします。借りるっていうのも面倒くさいな。50億、ください。そんなに悪い話じゃないですよ？僕たちが倒産すれば、貴方方は1円も取り返せない。でも、僕たちの話に乗れば、100年規模の事業が手に入る！パーソナルファイルは、完成すれば人々の基盤になる。インフラになるんですよ！パーソナルファイルは、一度人々の生活に浸透してしまえば、永遠に使われる！つまりJIテックが新しいインフラを生み出すんですよ！それもたったの50億で！
あはっはっはっははは…面白いことを言うね。でも、何の実績も無いのに、金は出せませんよ、どうでしょう？まずパーソナルファイルの運用実験をやるというのは。それに成功すれば50億円を出しましょう。ただ、1週間で出来ますか？
日向徹
フッ！3日で出来る！
山上
おい！
日向徹
嘘です…2週間、頂けますか？
日向徹はネクストイノベーションに戻ると、パーソナルファイルの開発に取りかかった。しかし、資金ゼロで短期間に開発しなくてはいけないため、ネクストイノベーションは大混乱していた。そこへワンダーウォールへ移籍したプログラマーの小川、細木と安岡の3人がパーソナルファイルと聞いて助っ人に駆けつけた。
安岡
どうしました？
日向徹
ずっと考えていたんだ…胡散くさい信用出来ない会社で僕は何をするんだ…ITとは、人々の生活を豊かにするものだ。パーソナルファイルだってそうだろ？
安岡
はい！
日向徹
グラハム・ベルはなぜ電話を作ったのか？事実はわからない…でも、僕はこう思う。遠くに居る恋人の声が聞きたかった…それか、心配ばかりする母親に無事を知らせたかった。メールに写真を付ける機能だって同じだ、離れている人と同じ物を見て、一緒に笑ったり喜んだりしたい…そう思ったから作ったはずだ。ITの中心には、いつも人間が居るんだ！僕らの仕事はたぶん…大切な人を思うことから始まるんだ。君たちにもそういう人が居るだろ？だったら、その人のために作ろう。ここで！
日向徹
次なる革新は、君たちの中にある！
真琴は引っ越し作業していた。真琴は卒業したら会社の寮に入るつもりでいた。
パーソナルファイルの運用実験に成功した日向徹はJIテックとパーソナルファイル開発の契約を結び、JIテックから開発費50億円を調達した。
その日、日向徹は朝比奈恒介に面会し、JIテックとの契約を報告した。
朝比奈恒介
そうか、やったな！
日向徹
久しぶりに朝比奈に褒められた！
朝比奈恒介
おまえ、なんか普通になったな！
日向徹
そうだなぁ…でも意外と僕は今の僕を気に入っている。アイツが変えてくれたから。
ネクストイノベーションでは、祝賀会が開かれる。耀子のレストランのケータリング料理で祝われた。
社員
ウォールに何か書いてもいいですか？
日向徹
ああ！
日向徹は真琴がネクストイノベーションにいた時のことを思い出しながらワインを飲んでいた。
祝賀会が進み、やがて、社長の挨拶をお願いされる。少し酔いながらも、日向徹は社員1人1人の名前をフルネームで言い出した。
安岡
全員で37人ですよ。止めましょう⁈
日向徹
君は安岡倫哉25歳。明日で26歳だ！
日向徹
どうだ、完璧だろ？
回想
完璧です！
日向徹
そうだ、完璧だ…君たちのおかげで僕はなんかいい人になれた。僕は君たちのことを忘れない、ありがとう！
と、酔いつぶれて倒れてしまった。
日向徹が目覚めると、安岡が電話していた。日向が目覚めた事に気づいた安岡は日向に聞こえるように大きな声で話し出す。
安岡
夏井さん！僕たちは今、ネクストイノベーションに居るんです。夏井さんはワンダー・ウォールに居るんですか？ああ…写真立て探してるんだ？こっちには無いから、そっちの荷物を探してみて！見つかるまで…何だったら朝まで！
その頃、真琴は写真が見つからず…
真琴
忘れろ…って事かな。
日向徹がワンダーウォールに着くと、真琴は居なかった。
日向徹
諦めの早いやつだ！
日向徹は真琴のアパートへ行くが、既に空き家になっていた。電話をかけても真琴は出ない。
日向徹
今度会ったらあいつの体にICチップ埋めこんでGPSで追跡してやる！
安岡はネクストイノベーションの社員に、SNSなどを検索して夏井真琴を探すように指示する。すると、一緒にブラジルに行く社員の書き込みが見つかり、真琴が空港に居ることがわかった。
真琴が空港のゲートで並んでいると、携帯電話が鳴った。真琴は携帯電話を手に取り、戸惑っていた…
日向徹
僕の電話には必ず出るんじゃなかったのか！？
日向徹の声がした。真琴は、慌てて電話に出る。
日向徹
そこを動くな！
真琴が振り返ると、日向徹が走って来た。真琴は逃げ出した。
日向徹
なんで逃げる？
真琴
だって怒ってますよね？
日向徹
怒ってる！なんで何も言わず行くんだ！ほら…
日向徹は写真立てを渡した。
ありがとうございます…あぁ、それで？
日向徹
あと、ネクストイノベーションが倒産の危機を免れた！それから社員の名前が言えたんだ！全部！
真琴
完璧です！
日向徹
好き過ぎて辛いって、なんだ。僕にはわからない。好きなら側に居ろ！
人には、あーしろ、こうしろ、って言うくせに、自分の気持ちは全然言わない。日向さんはバカです！
日向徹
じゃー、お前のことが好きだ
真琴
じゃー、って何ですか！気持ちがこもってない！
日向徹は身だしなみを整えた。
僕はお前のことが好きだ。だから、僕の側に居ろ！
真琴
でも、ブラジルに行かなきゃ…
日向徹
ブラジルにも行け
真琴
知ってますよね？ブラジルって地球の裏側ですよ。1万8590キロ離れてるんですよ？
日向徹は真琴を引き寄せるとキスした。
お前は僕の仕事が分かっていない！1万8590キロ？関係無い。まるで僕が隣に居るようにしてやる。
1年9ヶ月後、ネクストイノベーションに朝比奈恒介が復帰した。
朝比奈恒介は社員に頭を下げると、日向徹がマジックを差し出した。
真琴
ちょっと、勝手に切らないでよ！
と真琴の声がした。日向徹は回線が切れていないのかと思い、パソコンをみていると真琴が立っていた。
おかえり！
真琴
ただいま！
日向徹に抱きついた。
日向徹はネクストイノベーションのみんなが集まった集合写真を撮り、写真立てに入れて飾った。
日向徹
悪くない
see you again
終わっちゃいましたね〜！リアルタイムで観てた時はこの最後の回は第10話と、まとめればよかったのに！なんて思ってたんですけどね、第10話までに日向徹を完璧にいい人に変えさせて、最終回で、大切な人と会えない辛さからこの言葉が生まれたのだと、再認識しました！「ITの中心には、いつも人間が居るんだ！僕らの仕事はたぶん…大切な人を思うことから始まるんだ。君たちにもそういう人が居るだろ？だったら、その人のために作ろう。ここで！」このセリフいいですよねー！昔の日向徹だったら考えられないセリフです！日向徹が母を探しに真琴の地元の高知へ行ったのがこのドラマの始まりだと思うと、なんだかんだ奥が深いなぁと、今さらながら噛みしめてたり…。
そして、このドラマが放送されていた2012年のIT業界について少し調べてみた。①無料通話できるスマホ向けアプリLINEのダウンロード数が累計1500万を超えた②時代はすっかりスマホ優位③iPhone5が発売される④タッチパネルへの対応が話題を呼んだ Windows 8発売
⑤ベンチャービジネスやITビジネスで成功を収める若者が増えた年だとか⁉︎
ふむ…このドラマの影響ですか…
ね
エピソード0
日向徹と朝比奈恒介の8年前の出会いからNEXT INNOVATIONの起業までの軌跡
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