NHKスペシャル|釜石の"奇跡"~いのちを守る 特別授業~2012年9月1日(土)午後7時30分~8時43分
MC:国分太一、首藤奈知子アナウンサー
ゲスト:今井絵理子、熊田聖亜、サンドウィッチマン、つるの剛士、
堀ちえみ、本田望結、まえだまえだ(50音順)
先 生:片田敏孝(群馬大学教授)
Twitter上では『奇跡』という表現に異を唱える意見が多かったように感じた。私自身も番組タイトルを観た際同様に感じたが、内容を観ていくうち、下校後、バラバラの場所、それぞれのシチュエーションに居た子供たちが一小学校全員生き延びた、という点はやはり奇跡と言えるのかもしれないとも思えた。
例えば、普段はのんびりとした女の子が、「ここまでは津波は来ないよ」「はいはい、これ(散乱したガラス)片付けてからね」という祖父母に対し「今避難しなきゃだめだ!」と頑として譲らなかった為高台へ向かう事になる、など。そこで、そうだなと女の子が納得してしまったり、祖父母が叱りつけて言うことを聞かそうとしていたら、結果は違っていたかもしれない。
番組内でも専門家、及び子供当人から『これは奇跡ではない、
訓練や授業を積み重ねた実績である』という旨の発言は有ったかと思う。震災関連の話(に限らず)、奇跡としての美談化(或いは悲劇としての美談化)しようという向きには閉口する、一方、大地震、大津波から生き延びる事自体既に『奇跡』なのではないかとも考える。
その『奇跡』を『自発的に起こす』為、経験や智恵や教訓は、共有し、語り継ぎ、それを元に訓練し、シミュレーションし続けていくべきなのだろう。
「この番組の作りは云々」と論じるのも必要な事なのでしょうが、視聴者が何をフックに考えるかはその人それぞれ。実際何が出来るか頭の中でシュミレーションするなどのきっかけになるよう、NHKには、今後も手を変え品を変え、こういった番組を放映し続けて頂きたいと感じました。