「おーい風呂沸いたから入れー」


父ちゃんが2階からこう言った



「あいよーーわかった!」

そう答えると俺は2階に上がった。
すれ違い様に父ちゃんが下に降りていった。

「早く入れよーいつも遅いんだから」

「おーわかったよ」



それから俺は、いつも風呂に入る前にやる筋トレをした。

まず腹筋
そういえば最近新しい腹筋に変えた


「むっはーーーーー」


あーほんと腹筋はキツイ。
腰にくる腰に


腹筋が終わると体全体にじんわりと汗をかいていた。

「あーーあちぃなぁ。。。」


俺はTシャツと履いていたタイパンツを脱いだ。

ここでパンツ1丁となる。


残すは腕立て伏せ。

「さーやるかぁ」

と言った直後。
目の前をむちゃくちゃ早い物体が通り過ぎた。



そう、色は








Black(ブラック)







俺はスグに分かった。
間違いなくアイツだ。俺がこの世で世界一嫌いなアイツ。
間違いない。



Gだあああああああああああああああ



実は今日、モンハン熱が沸き上がってついさっきG級のブラキディオスという
モンスターを倒したばっかだった


ブラキって。おい。

なんかもう、名前まで似てるような気がしてきた。

全然似てないのに。これが錯乱か。









「なんて日だ!!!!!!!!!!!!!!!!!」





まず俺がとっさにとった行動は武器を取りに行く事


「素手で勝てる相手じゃねぇ」


とにかく1階に全力でダッシュ!!!

多分だけど階段を7段飛びぐらいしたんじゃないか?


恐怖というものは時に限界を超えた力を引き出すものだ。


玄関まで行くと、そこには思った通り武器がズラリと並んでいた。


緑のアレ「 ◯キジェット ✕2 」

1本は長いノズルがついてるもの
1本は燃料切れ寸前のもの


2本


俺はその2本を片方ずつの手に持ち装備した。


気分は完全に
「ダブルマシンガン」


まだこの時は余裕があったんだろう。
だいぶ浮かれてた。なんてアホなんだ俺は。


そして上に戻る俺。


「!?」


「いねぇ・・・アイツがいねぇ・・・・」


「・・・・俺をなめるな。」
「何年戦ってきたと思ってんだ。年季が入ってんだ年季が!!!!」


そう。大体の位置は把握していた。

ふと見ると俺が脱ぎ捨てたTシャツがソコに転がっていたので


「迷わず左手に装備した」


ブンブン振り回して残像の盾を作る。


「効果はほぼ無意味だ」


Tシャツを投げ捨てた


とにかくアイツが潜んでいそうな辺にノズルがついてるマシンガンを放った。
すると・・・







暴発した



ノズルがうまく刺さってなかったのか、自分の手に逆流した。



「ぎゃぁぁぁぁぁああああぁぁ」



めちゃくちゃ冷たいわ痛いわ恐怖だわで、軽いパニックを起こした



「なんて日だ!!!!!!!!!!!!!!!!!」




だが、ここで遊んでいてはアイツに逃げられてしまう。
そう思った俺は、震える手に鞭を打ち再度スプレーをぶっ放す。


「プッシューーーーーーーー」

まだ軽く俺の手に逆流するも、なんとかアイツが潜んでいそうな場所に届いた。


そしてものすごい距離をとって様子を見る
たぶん視力2.0だから許された様子見方法だろう。


「ジーーーーーー」


20秒ぐらい待ったかな。


「・・・・・・・・・ヒュン・・・」


「ぎゃぁあああああああああああああああああああ」


アイツがまた通り過ぎた。
だか少しダメージを負ったらしい。動きが悪かった。



距離を縮める俺
だが足が重い。動かない。鉛のようだ。


逃げられたら困る。
逃げられたら安心ある生活を送れない。。。。




改めて説明しよう

今回のミッションは俺がくたばろうが、どうなろうが

「逃げられる事だけは絶対に許されない」

ということ。





「オーマイガッ」


重すぎる。重すぎるぜ。。。
本当にダメなんだってアイツだけは。




とにかく俺は、鉛のように重い足を引きずって少しずつ少しずつ近づいた


「多分あの動きから、だいぶスプレーの煙を吸っただろう」


そう思ってた。
だって、そんな動きだったんだよ。



そしたら


「ヒュンヒュンヒュン・・・ポトッ」


もうね、なんでそんなアクロバティックな動きが出来るのか。
お前は訓練されてるのか
ねぇ、なに団?なに団なの?
どのサーカスに所属してるのかアナタは。



っていうぐらいの回転ジャンプ



「ガチで気絶してやろうかと思った」



本当にアイツの恐ろしさを改めて再確認できた。
ほんっっっとうに怖かった


「ゔぅおぉあ”ああ”ああ”ぁぁああ”あああ”あ」


俺は驚き絶叫しつつも、スプレーをアイツに向けて放ちまくる
ここで逃げなかったのは経験だろうな。


「逃げたら終わり」


そして俺の右手も限界に来ていた。

スプレーはいまだに逆流していた。
もうぼったぼた垂れてる。やめてくれまじで。


「今は面白いことしてる場合じゃないんだバカヤロウ!!」




そんなこんなで、また距離をとってアイツの様子を見張る。

完全に千鳥足、アイツ酔ってる
2件目ハシゴしちゃってる感じの酔いつぶれ方。


俺は勝利を確信した。
あとはもう、息絶えるのを待つだけ。待つだけ。怖すぎ。待つだけ。


- 1分経過 -



めっちゃ元気アイツ


「だ   か   ら   嫌   な   ん   だ」



-ラウンド2-

恐怖から近づくに近づけない。

気づいたら、”1人フェンシング”みたいな感じになってた

あのサーベルで勝負するアレ

相手はほぼ動かない。やはり達人クラスか

「こいつ・・・・できる・・!?」

漫画だと強い人は動かないもんだからな。





「・・・・人じゃありませんでした」


とにかくスキップど下手か!!っていうぐらい貧弱なステップを刻みつつ
俺は攻撃をし続けた



- 10分経過 -


アイツはぶっ倒れた。
俺は一気に距離を詰める。
さっきまでの重い足がウソのように軽い





でもそれはウソだった。
足はやっぱ重かった



だってアイツ・・・・・・・・バタ足してんもん(涙)



「この期に及んで勘弁して下さい」



なんかもう自分で何を言ってるか分からなかったけど、
とにかく泣き笑いしながら祈った




「お願いです、お願いですから!!」




そんなこんなで祈り続けて10分ぐらい経ったかな



「全然しにましぇん」



本当に驚かされる、この生命力。

たぶん今回が

「 俺1 VS 2アイツ 」

この試合だったら負けてる俺負けてる
ボロ負け大敗に継ぐ精神的崩壊


ここで俺は1つの決断をする

ティッシュを上から被せて
まず、肉眼で見ることをやめよう。


すぐ近くにティッシュは用意されていた。
ティッシュを3枚ほど取る


「よし・・・いくぞっ」







・・・・できません。

全然近づけません。瀕死なのに。
瀕死って分かってるのに近づけないこの感覚


分かるでしょ?ねぇ?




「なんかやってきそう」


こうでしょ?この恐怖心があるでしょ?

まだ隠し持ってそうだもん生命力



でももうパンツ1丁で40分ぐらい戦ってる
どう考えても筋トレの時より汗かいてる。


時間が・・・時間がもったいねぇ・・・。


そう思った俺はアイツを目線から一瞬だけ外しティッシュを被せることに成功する。



「しゃぁーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」



ひとまず不安は消えた
これでもう大丈夫



俺はその後すぐに風呂に入った


入る前にTシャツをいろんな所にバシバシして、アイツの仲間がいないか確かめたよ。

タオル神拳の使い手だからね J( 'ー`)し




風呂の中で鼻歌歌えちゃうところがすごいよね
どうなってんの俺の頭の中は。



そんなこんなで風呂からあがる俺
今まで気持よく風呂に入ってにんまりしてた俺の顔に緊張が走る


もしかして、アイツ、復活してないよな。


「ゴクッ・・・」


なんかじんわり汗をかいてきた



物陰から そーっ と様子を見てみる・・・。



「ちーん」



ほっと一安心



だけど、こっからが大変だった

料理作るのは簡単だけど、そのあとの洗い物が一番大変ってのと一緒


後処理という難易度が高すぎる無理無理Sランクレベルですよ。俺の最上位です。



とにかく一回忘れようと思った
この出来事を忘れようって。






「冷凍ブルーベリー食った」




たくましくなった、俺。オトナになった。
うろたえない。どんなことがあっても。



しばし休憩の後


「さて・・・やるか」


この休憩、とても大事なものとなった。
なんと、薄っすら恐怖心が消えている


これが経験というものか・・・。


キッチンペーパーを3枚取ってそれで掴んで捨てようと思った


キッチンペーパーって結構な具合に分厚いんだよ


アイツの姿はもう肉眼では見えないから、もう安心して目の前まで来れた。


「よし・・つかむぞ」












・・・・むりぃぃいいだあ”あ”ああばばばばばば(号泣)



気持ち悪いというイメージが一気に脳に流れ込んできた。

とにかくキッチンペーパーを被せてその場を去る俺

アイツの掛け布団が豪華になっちまっただけじゃねーか。
何をしてるんだ俺は。





\ ひらめいた /




割り箸で挟もう。
キッチンペーパーも被さってるし、感触はないだろう



そう思って割り箸を持ってきた俺


いざ!!










・・・・ひぎゃぁぁああ”ああ”あ”あ”あむりぃぃイィいいいいい(号泣)





割り箸って普段は感じないけど案外短いのよなwwww


無理だった。せめて菜箸クラスの長さがないと。




それから俺は、ありとあらゆる武器を探した。
もうこのまま朝までほっといて、父ちゃんに任せようか。
でもそれで、心の臓が止まってしまったらこまるし。俺最低だろ

さすがにそんなことはできない・・・。


ここで、良いアイテムを見つける


アレだよアレ。

挟むって言ったら  アレ。






\ パスタ挟むアレ /




長さもちょうどいい。


「これなら逝ける・・・・」


自信を持った俺は再度アイツの元へ。


ここはもう躊躇しないで一気に勢いでやろう。
そう決めていた。


「それ!!!!!!!!!!グワシっ」



確保ぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお


やったーーーー!!!!


っと思ったら



「全然動かねぇええ”え”え”ええなんだこれええ”え”え”ええ!!(号泣)」




なんか余計なものまで握ってんだ・・・




「ねぇ、なにこのコード」



ドライヤーのコードだった。
たかがコード1本に本気で怒った。俺すっごい怒った


「なんでこんなjfdsじfじふぉsふぉそp!!!!」


仕方なく一旦置いて、コードをちょいずらしてやり直す

「嫌なUFOキャッチャーだぜ・・・・。」


もういっかいキッチンペーパーごと挟む俺
今度こそやった。そのままゴミ箱へin



「勝ったァああああぁああああああ!!!」




という感じで、


前半パンツ1丁で壮絶な戦いをしたというお話でした


オシマイ。


「なんて日だ!!!!!!!!!!!!!!!!!」