放課後サッカーが、もう夜じゃん、というような暗さの中で行われている。写真の時点で5時45分。10月でこれだと、この先どうなるんだろう。私は仕事帰りに息子をピックアップして帰っているけど、これまで通りひとりで帰っている子もいて、心配になってしまう暗さ。

通学路は車があまり通らない道を指定されている。何通りかある、学校から家までの行き方のうち、たしかに通学路が1番安全だと納得はしているものの、交通量が少ないかわりに、人通りも少ない。こう暗くなってくると、この人通りの少なさがまあまあ怖い。闇に乗じて、悪いことがてきてしまいそうな雰囲気。

子供が生まれてからというもの、私は本当の本当に、ビビリになった。安全な日本の夜道を、いや夜道というかまだ夕方と呼べる時間帯の暗い道を、自分が歩くのも怖い。息子をひとりで歩かせるなんて、とんでもない。

どうして自分が、深夜1時、2時のバンクーバーの暗い住宅街を、毎日当たり前のように闊歩できていたのか、あの感覚がもう思い出せなくなっている。こっっわ。

こんな親に育てられていては、息子がビビリになるのも当然か、と半分反省しながら思うけど、こればっかりはどうしようもないのだ。なにかあったら嫌なのだ。悪いニュースばかり目についてしまうし、悪い想像ばかりしてしまうのだ。そのうち、平気になるんだろうか。この心配性が、笑い話になる日がくるといいんだけど。

アマプラで観賞。『護られなかった者たちへ』

映画としては、真犯人も途中から予測できたし、キャラクターがステレオタイプ。事情のありそうな熱血刑事。目つきの悪い一匹狼、弱者としての老人と子供とか。それから、避難所の場面や、役所での場面、どこかで見たことがあるなー、という感じ。

しかし私はこの作品を、ディスりたいわけではない。役者の熱演にぐいぐい惹き込まれ、誰を悪者にしていいかわからない憤りには、シンプルに心を揺さぶられた。

身寄りのない、老い先短い老人を救わず、役人が私腹を肥やしたというなら問題外だけど、例えばその予算を、未来ある若者の生活保護にまわしたとしたら、それはそこまで非難されることなのか。限られた予算内で全員を救えないとき、どうするのが正解なんだ。

この映画の中では、そういうことが描かれていたわけではないけど、観ながら、そして観終わってからも、考えさせられた。

暗いのがこわい