【引退ブログ】 #33 かの
こんにちは!4年かのです。日頃より横国女子ラクロス部を応援してくださり、ありがとうございます。おかげ様で、今シーズンも無事にリーグ戦を終えることができました。そしてついに、引退ブログ最後のバトンが回ってきてしまいました。最後のブログということで、今までのことを振り返りつつ、これを読んでくれた人に私の思考のかけらをほんの少しだけ伝えられたらいいな、と思って書きました。一部昇格できなかった悔しさと申し訳ない気持ちは、他の同期もたくさんたくさん書いてくれていて、私も完全に同意なので割愛します。自語りが多いうえに拙い文章ですが、最後まで読んでいただけると嬉しいです。私の転機は、間違いなく3年のシーズンが始まる時期でした。突然決まった「主将」という重すぎる役職に、日々震えていたことを思い出します。月一の主将会も周りはみんな4年生で、正直めっちゃ怖くてビクビクしながら参加していました。気にかけてくださった他大の主将や学連の方々、当時はありがとうございました。未熟な自分がチームを引っ張る立場になり、不安と焦りでずっと答えのない何かを考え続けるような毎日でした。そのうちのひとつ、このチームでの主将としての在り方を探っていく中で、あらゆる種類の“像”を考えました。私には、自然と周りを惹きつけるカリスマ性なんて無いし、高すぎる理想を100%実現させられる能力も無ければ、ラクロスのかっこいい技術で魅せて背中で引っ張る力もありません。一般的に魅力的だとされる要素を備えていない私は、上から全体をカッコよく引っ張るタイプの主将にはなれないと早々に判断し、謙虚にひたすら個人と向き合って、誰でもできることを当たり前に全力でやる主将になろう、と心に決めました。ラスト2年間、ここに所属している全員に、「横国女ラクの一員でよかった、今日も早起き頑張ってグラウンドに来てよかった」って毎日思ってもらえるような場所を創ろうと決意しました。これが、私の原動力でした。さて、突然ですが、私が組織運営に関わっていて1番難しいと感じたのは、「頑張る」の基準が異なる人々が共存していたところです。チームスポーツだからこその悩みで、私も苦戦したし、これから組織を作っていく後輩たちもきっとぶつかる壁だと思うから、参考程度に読んでみてね。例えば、ノロノロ走っているAさんに「もっと速く走れるだろ!もっと頑張れよ!」って声をかけたとき、Aさんの心拍数は190を超えているかもしれない、120%で頑張っているところかもしれない、っていう話です。これは私が好きな例え話なのですが、少しわかりにくいですね笑ラクロスに置き換えると、上手くなるために、チームを強くするために、勝つためには、毎日の練習に参加するのはもちろん、その振り返りをノートに書き留めて、授業の合間に壁打ちして、筋トレして、ラクロスの動画をたくさん見て、疑問に思ったことはそのままにせず解消して、体作りのために食事制限して、寝ている時間以外の全てをラクロスのために費やすくらいの勢いで生活しなければならないかもしれません。(実際、これが全部できたら確実に何かしら強くなるから、少し踏ん張ってできるならやって損はないと思う。)チームの方針として、上記の理想を当たり前の基準に置いて、ついてこられない人は排除する、というのが、“ラクロスの技術だけを考えて強い人を残す手段”としては手っ取り早いのかもしれません。毎年結果を残しているような強豪校は、全員これが当たり前の基準なのかもしれません。もちろん、これが理想だと知ったうえで、日々高みを目指して努力することは言うまでもなく大切です。できることならチーム全員がこの姿勢でラクロスに向き合いたいところです。でも、そもそもの人数が少なくて、様々な事情を抱えながら所属している部員も多い横国で、この理想を全員に強いるのはなかなか厳しいところがあるな、と感じていました。みんながみんなラクロス100%で大学生活を送れるわけもなく、「頑張る」の基準がバラついていることは安易に想像できると思います。そんな中で、自分を律して頑張ろう頑張ろうって思える強さを持っている人が、無意識のうちに限界を迎えてしまう場面をよく見ます。自分のキャパを超えていることに気づかず、潰れてしまっては本末転倒です。少し休めば回復できるのに、回復した後にはさらなる成長があるのに、頑張っているはずのことを認められずに、または頑張れないことを肯定できずに、苦しんでいる人をたくさん見てきました。出来ないことばかりに目が向いて、自分は周りと比べて全然頑張れてないって思ったり、逆に自分はこんなに頑張ってるのになんであいつは頑張ってないんだって思ったり、余裕がなくなると、つい目に入ってくる情報だけで判断してしまいがちです。自分や他人に対して「もっと頑張れよ!」って責めたくなったとき、いま見えている状況が本当に全てなのか、一呼吸おいて考えてみてほしいです。今、色々な事情で思うようにモチベーションが保てない人、その様子を隣で見て気づいている人、自分と他人の「頑張っている」基準が違うことを理解して、自分にも、隣のその子にも、愛のある言葉をかけてあげてください。ふつうにサボってるだけだったら、「もっと頑張れよ」って言葉がその子への愛のある言葉になるかもしれません。が、実はその子がもう既に限界近くまで頑張っていた場合、「もっと頑張れよ」という言葉がナイフになってしまう可能性があります。(粗治療で限界突破する場合もあるので、危ないときに引くことが正義だとは一概に言えないけど、、)そんなことをいちいち考えていたら何も言えなくなってしまうので、常にとは言いませんが、ふとした瞬間に思い出して考えてみると、違う視点が持てるかもしれません。興味がある人は、実践してみてください。ここまで長々と書いてしまいましたが、私の伝えたかったことは、長期的な目で見てチームとして強くなっていくために、仲間との関わり方(相手を慮る心)を大切にしてほしい、ということです。とは言っても、周りとのコミュニケーションの取り方は人それぞれ違うと思うので、引退するまでに自分のベストを見つけてくれると嬉しいです。最後の2年間を振り返ってみると、個人の事情や感情に寄り添いたい気持ちと、主将として優先するべきチームとしての大きな方針との板挟みになったことは数えきれないほどありました。心無い言葉をかけてしまった子もいたかな、辛い思いをさせていたらごめんね。みんなの目指す方向がぐちゃぐちゃにならないように、全体を俯瞰して見ながら個人にもアプローチをかけ続けるのは、気力も体力も時間もかかるし、果たして上手にできていたかは今でもわかりません。でも、これが唯一私にできるチームへの向き合い方、主将としての在り方でした。実は、裏テーマとして「練習環境やシステム、雰囲気、人間関係などが辛くて辞めてしまう人が出ない組織」も同時に目指していました。これは消極的な目標であるのに加えて、ネガティブな言葉を含んでしまうため、密かに自分の中で留めていました。そんな中で、1年生が仲間に加わってからのラストシーズンは、リーグ戦が終わるまで誰一人欠けることなく全員で駆け抜けることができて、とても感慨深いです。「誰一人欠けることなく」という目に見える結果だけを評価するのは簡単だけど、その背景には、辛いときにぐっと堪えて残ってくれた子たちがきっとたくさんいたと思います。一緒に頑張ってくれて、本当にありがとう。「横国女ラクの一員でよかった、今日も早起き頑張ってグラウンドに来てよかった」って思ってもらえるような場所、ちゃんと創れていたかなあ。ここまで自身が何かすごい事を成し遂げたように書いてしまいましたが、こんなに素敵なチームを創ることができたのは、間違いなくこの組織に関わってくださった全ての方々のおかげです。とにかく、支えられ続けた4年間でした。感謝してもしきれません。自分が1,2年生の時は先輩方に、ラクロスとはどんなスポーツなのかを教えていただきました。怪我で思うように動けなかった時期には、たくさん励ましの声をかけていただきました。先輩方の部活やラクロスへの向き合い方を倣って、今の私がいます。頭が固くてなかなか吸収しない私にも根気強くご指導くださり、本当にありがとうございました。応援に来てくださる度に、成長したねって言ってもらえてすごくすごく嬉しかったです。3,4年では後輩たちに、そして4年間を通じて同期はもちろん、コーチやトレーナーの方々にも大変お世話になりました。最上級生としての2年間、みんなの居場所を作ろうと意気込んでいた私の方が、居場所を作ってもらっていました。みんなが、私を「主将」にしてくれていました。何かチームに対してアクションを起こしたときに、ポジティブなリアクションを言葉にして届けてくれた同期や後輩たち、本当にありがとう。優柔不断で流されやすくて、自分の言動に自信を持つことが苦手な私は、些細なその一言にすごく救われていました。そして、私が個人的に正面から向き合おうとしたとき、逃げずに応じてくれてありがとう。お節介野郎だったかもしれないけど、嫌な顔ひとつせずにお話してくれる素直ないい子たちばかりで、本当に恵まれていたな、と感じます。ここで、きっと一生忘れないであろう思い出話を記録させてください。私は4年になって一度だけ、グラウンドに行く途中のバスで涙が止まらなくて、毎日降りているはずのバス停で立ち上がることができず、そのまま横浜駅に向かう循環バスに乗ったまま練習をお休みしてしまった日がありました。そこからオフを挟んだ翌練習日、バス停からグラウンドまでの道を一緒に歩いていた後輩が、突然「これかのさんにあげます、体調悪くて休んでたの、大丈夫ですか?」ってお菓子をこちらに差し出してくれたんです。ガルボのチョコだったことも鮮明に覚えています笑ちょうど私が限界を迎えそうだったとき、その子の優しさに助けられた瞬間でした。心がふわっと軽くなって、大丈夫もうちょっと頑張れるって思いました。あの時は気にかけてくれて本当にありがとう。長くなりすぎてしまうのでここには書ききれませんでしたが、自分が潰れてしまいそうな時に助けてもらった人の顔が、他にもたくさん浮かびます。同期と組織幹部の存在も、とても大きな心の拠り所でした。私は、みんなの優しさに支えられて最後まで走り切ることができました。この同期と、この後輩たちじゃなければ私に主将は務まらなかったし、4年間部活を続けることができていたかもわかりません。頼りない主将だったと思うけど、たくさん助けてくれて、認めてくれてありがとう。最後に、本文で書くことができなかったお世話になった方々へのメッセージを残して、引退ブログとさせていただきます。【両親へ】朝4:30にアラームかけておにぎり作ってくれて、駅まで車で送ってくれて、寝坊してたら起こしてくれて、食事管理したいって言ったら副菜たくさん付けてくれて、庭に壁打ちスペース作ってくれて、引退間近なのにクロスの調子が悪いって言ったら二つ返事で新しいヘッド買ってくれて、挙げ始めたらきりがないけど、最後まで何不自由なくラクロスを続けさせてくれてありがとう。4年間、有給取ってまでほとんど全試合応援に来てくれたのがいちばん嬉しかった!全然活躍しない試合もたくさんあったけど、いつも青い服着て応援タオル持って会場まで観に来てくれてありがとう。写真もたくさん撮ってくれてありがとう。これからは弟の演奏会に行ってあげてね( ; ; )【他大のお友達へ】フレキャンとか練習会とかユースとか主将関連とか合同練とか、ラクロスをやっていなければ出会えなかった素敵な人たちと繋がることができて、私は本当に幸せです!!!!!武者を受け入れてくれたり、試合の度に頑張ってね頑張ろうねって声かけてくれたり、現地まで応援に来てくれたり、一緒に試合観戦したり、ごはん食べながらお悩み相談会したり、、楽しい思い出でいっぱいだし、いつも心の支えになっていました!本当にありがとう!これからも仲良くしてください!!【コーチの方々へ】言葉で理解したことを体現するのに時間がかかる煩わしい選手だったと自覚しています。できるようになるまで、何度も何度も教えてくださったおかげで、なんとか少しは成長することができました。毎日のように朝練にいらっしゃってたくさんご指導くださり、ありがとうございました。そして上手すぎる2人が一緒に練習してくれたおかげで、常に飛び抜けたレベルを見本にし続けることができました。いつも優しく教えてくれて、上手にできたら褒めてくれて、とても嬉しかったです。最後、結果で恩返しできなくてごめんなさい。私たちにラクロスの楽しさを教えてくださり、本当にありがとうございました。【トレーナーの方々へ】1年から4年まで、接触プレーで戦えるほどのフィジカルを授けてくださり、ありがとうございました。比較的小柄な私が、ぶつかってもほとんど吹っ飛ばされなくなりました。また、継続的な体のケア、怪我への対応や怪我予防のご指導、毎度おなじみの攣ったふくらはぎのケアでも、大変お世話になりました。体のケアだけでなく、たまにポロッとこぼす悩み相談にも適度な距離感で応えてくださるので、ずっと密かな心の支えでした。横国女ラクに関わってくださり、本当にありがとうございました。【同期へ】4年間ありがとう。長かったね、よく頑張ったね。全員の我が強すぎるからかよくわからないけど、同期mtgが苦手で、これはどうしたもんか、と思うようなこともたくさんあったね。もう色々美化されちゃった気がするよ。いつも、はいはいそうだね〜ってだるそうに扱うし、私見えてない!?ってくらいガンスルーしてくる時もあるけど、ここぞという時に話聞いてくれて、助けてくれる愉快で優しいみんながだいすきだよ。1年生の時からどんどん上手くなっていくから、私はずっと焦ってたし技術的には最後まで敵わないなーと思ってた。けど、やっぱり一緒にラクロスするのは本当に楽しかったし、いつからか試合でも同期としての信頼を感じられるようになって本当に嬉しかったよ( ; ; )そしてマネの2人はいつもプレイヤー達の緩衝材になってくれて、ずっと味方でいてくれて、その温かさにずっと助けられてた!君たちが同期でよかったよ!!これからもたまにのみいってねー【これまで応援してくださった全ての方々へ】どの試合も、応援席からの大きな声援に背中を押されていました。OGの方々、保護者の皆様、ほぼ全試合足を運んでくださる大学の教授、いつもトレ室を綺麗にしてくださっているあの方、メガホンで「よここくファイトー!」って声を響かせてくださるあの方、部員がお世話になっているバイト先の店長、他大ラクロス部の友人、ラクロスなんて見たことないような友人、その他たくさんのサポーターの皆様、、コートから見える応援席はいつも圧巻でした。勝敗に関わらずどんなときも前向きな言葉をかけてくださり、本当にありがとうございました。最終戦の日、こんなにたくさんの方々に応援していただけるチームになったのか、と胸がいっぱいになりました。最後まで結果で恩返しをすることができず、ごめんなさい。来シーズンも、後輩が私たちの想いを引き継いで立派なチームを創ってくれると思います。これからも横国女子ラクロス部の応援を、何卒よろしくお願いいたします。今後は私もOGとして、応援席でお会いできることを楽しみにしております!それではみんな!あっという間の現役生活、悔いなく楽しんでね🫶🏼ずーっと応援してるよ📣#33 かの