吉木誉絵オフィシャルブログ「コノハナ」Powered by Ameba -2ページ目

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 とても久しぶりのブログ投稿になります。すっかり夏になりましたが、いかがお過ごしでしょうか。ところで、都知事選の投票日が3日後に差し迫り、直前ではありますが、今回の都知事選について私なりの問題提起をさせていただきたく本ブログ記事を書きます。最初にお断りしておくと、これは何か解決を提示するものではありません。ただ、政治とカネの問題の不祥事による再選挙はもう嫌だという気持ちを綴るのと、それにまつわる問題提起です。読了まで大体7分くらいお時間をいただきます。


【誰に投票したらいいかわからないという声】
今回の都知事選を皆さんはどうご覧になっていますか。私は一都民として、正直に言うと、もう都知事選なんてこりごりだという気持ちです。差し出がましい言い方ですが、どの候補者に投票したらいいのか、心から「この人に自分の一票を!」と思える人がいない。あくまで消去法で決めるしかないと思っています。

 そして、このように思っている人は私だけではありません。ネット上でも「誰に投票したらいいかわからない」という声で溢れかえっている。実際に、「都知事選についてどう思う?」と自分の周りの人に聞くと、かなりの諦めムードが漂っていました。「誰を選べば一番被害が少ないかという考えで選ぶしかない」という悲痛な声も聞きました。今まで必ず選挙に行っていた人まで「二人続けてのお金に関する不祥事なので、もはや選ぶ気が失せている。どうせ誰を選んでも同じだよねって気分」と見放しています。「都民が選んだ結果なので、私が選んだ結果と言えばそうかもしれないけど、じゃあ今回どうやったら全うな人間を選べるのかがわからない」との言葉を聞いて、まさにその通りだと思いました。


【任期満了できる人は誰かという視点】
 政治とカネの問題がここまで都民を失望させている。時間がないため政策論争もままならない今回の都知事選。言うは易しく行うは難し。耳当たりのいい言葉にはもう騙されたくないと誰しもが思っているのではないでしょうか。都知事選は一回につき50億円かかります。2回連続の不祥事で、任期満了だったらかかるはずのない100億円が既に都知事選挙に投げ込まれています。もし、また再選挙となれば更に50億円。この額が高いか安いかはともかく、然るべきところにお金を使うべきです。東京都が抱える問題は山積みで、もっとそちらに回すべきだと誰しもが考えているはずです。もう再選挙はこりごりです。政策はもちろんですが、最低ラインとして任期満了できる方に都知事になっていただきたい。また、全うな都知事を選ぶことが、民主主義の世界に生きる我々の責任だともいえます。

 しかし、「どうやったら全うな人間を選べるのかがわからない」という切実な声に同調する者として、私なりに今回の都知事選について真剣に考えてみました。政治とカネの問題によって二回連続都知事が辞任していることに鑑みて、「誰が政治とカネの問題から一番クリーンなのか」という点に絞って考えてみたいと思います。今回立候者は21人いますが、全て調べている時間がなく、勝手ながら主要3候補に絞ってみました。


【主要三候補の政治とカネ問題】
 まず、鳥越俊太郎氏です。女性問題のスクープや政策がないと揶揄されていますが、お金に関してはどうなのでしょうか。調べてみると、ガン保険会社との癒着があると指摘されていました。これは、ある有名な作家の方のツイートで話題になっていました。それによると、ガン保険の会社から一回100万円の講演で計5,000万円受け取っていたというのです。「ガン検診100%」は鳥越氏の唯一のオリジナル政策であると言われています。しかし、既にその作家の方のツイートでも指摘されているように、もし癒着が本当で、また都民全員がガン検診を受けることになれば皆ガン保険に入るようになり、つまり、利益給与の問題になります。この政策の賛否はあれども、そもそも利益給与だとしたら、また「政治とカネ」の問題に発展します。

 次に、自民党と公明党の推薦で出馬した増田寛也氏です。舛添氏も自公による推薦でした。自公は見る目がないと思っている方も多いのではないでしょうか。そんな増田氏のお金の問題として挙げられるのは、「西松建設疑惑」でしょう。増田氏が岩手県知事だった頃、岩手県の公共施設の工事の発注に入札ではなく西松建設が指名、発注されるということが乱発し、斡旋収賄として小沢一郎氏の深い関与が指摘されたものです。その件に増田氏も関係していたのではという疑いがかけられていました。西松建設疑惑は偽装献金問題として刑事事件にまで発展しました。また、癒着ではありませんが、増田氏が岩手県知事だった時代に6,000億の岩手県の公債費をその倍である1兆2,000億円に増やした後、そのまま退任したこともお金絡みでは非常に問題視されています。お金の問題をクリアしているようには見えません。

 最後に最有力候補の小池百合子氏ですが、残念なことに裏金疑惑が浮上しています。日刊ゲンダイによると、小池氏が代表の「自民党東京都第十選挙区支部」の収支報告書に添付された2012年から2014年分の領収書の写しを日刊ゲンダイが入手。そこには「M-SMILE」という登記簿に記載のない実態不明の会社に調査費として210万円を支出していたことが発覚。小池氏の事務所は「選挙の際の世論調査を依頼した」と説明したらしいのですが、実態のない会社が小池氏から210万円の政治資金を受け取り、世論調査を行っていたということは事実だというのです。そして、7月22日に小池氏の陣営が都議補選に擁立した男性が「M-SMILE」の代表者である森口つかさ氏で、しかも森口氏は小池氏の「元秘書」という肩書で出ていることが明らかになりました。日刊ゲンダイは、「不正な選挙資金を捻出していたと疑われていても仕方ない。説明責任がある」という神戸学院大教授のコメントを載せています。しかし、記者の問い合わせには応じていないようです。

 以上、もう再選挙はしたくない!との気持ちから、「政治とカネ」の問題について、簡単に調べてみましたが、少し調べただけでも主要三候補者にはこのような問題が浮上してきました。正直、ここから選べと言われても、選んだらそれは都民の責任と言われても困るというのが素直な感想です。都民は選択なき選択を迫られているのではないか、という気さえしてきました。もちろん、これはあくまで主要三候補に絞れば、の話です。他の候補者に目を向けてみるという方法もあります。

 しかし、世論調査の結果を見ると、こちらの主要三候補者の中から都知事が選出される可能性が高いわけです。であれば、都民の不安を少しでも拭うために、三度目の再選挙を未然に防止するために、これらの「政治とカネ」の問題については、その真偽のほどを主要三候補者の方々には答えていただきたいと思うのです


【終わりに】
 今回はあくまで「政治とカネ」の問題に焦点を絞りましたが、本当は政策と実行力の有無で選出したいところです。東京が抱える問題は山積みです。同年代の人々と都政に求めることを話すと、メディアでも散々指摘されているように、子育てに関する問題についてたくさんの不安や不満を抱えていることがわかります。これだけ長く言われている待機児童の問題は一向に解決できない。その原因は保育士の数が相対的に足りなく、またその給与も仕事の内容のハードさに比べると非常に少ないことが散々指摘されています。保育士の処遇改善といってもお金は保育士には直接振り込まれず法人に対しての支出で不透明です。主に東京に集中する働き盛り、子育てに大変な若者世代が納めた血税が地方交付税によって若者に還元されない。もちろん、地方の活性化は日本国が抱える重要な問題です。地方の再生は日本の再生そのものだと思います。しかし、東京都は莫大な都市故に財政力もありますが、最大の都市圏人口率であるが故に、東京に住んで働く人々へ都税の還元が不十分であることは大きな問題のひとつだと思います。

 また、今回の記事を書くにあたって疑問に思ったのは、候補者に対して、政治とカネの問題を含めたバックグラウンド・チェックはどこまで行われているのかという疑問です。普通の会社でさえ、スクリーニング、つまり入社する人の履歴調査を、調査会社を通して徹底して行います。例えば反社会的組織と関わっている人が入社した場合、そして更にそれが表に出た場合、それは会社のレピュテーション・リスクになる、つまり世間からの会社に対する評判に著しく傷がつくことになるからです。アメリカの大きな選挙ではFBIが徹底的に調査するようですが、日本ではどうでしょうか。まさか供託金を払えば誰でも立候補できるのでしょうか。身体検査を全く行っていないとは思いませんが、厳しいバックグラウンド・チェックをしてから、それに通過した人のみ候補者として都民(あるいは国民)に公表してほしいと思いました。

 長くなりましたが、最後までお読みくださった方には心からの感謝を申し上げます。ありがとうございました。