歌手としてのシナトラは 私の一番のお気に入りですが
今日は 彼の出演した映画について 記憶を辿りながら書いてみます
以前 掲示板でお友達になった女性から DVDを送っていただいたことがあります
50年代の映画が話題になった際 彼女が“この映画が印象的でした”ということで
包装紙の中身は「地上より永遠に」という映画のDVDでした

1953年の作品と書いてあり 私は記憶になかったのですが
彼女は私より年長さんですから 映画を観て 心に響くものがあったのでしょう
この映画でシナトラはアカデミー・助演男優賞を取ったことは後に知りましたが
真珠湾攻撃前夜のハワイが舞台で そこで起こる様々なエピソードが主題でした
アカデミー助演女優賞を取ったドナ・リードに恋をしたのが 主演のモンゴメリー・クリフトで
同僚にいじめられ殺されてしまうシナトラも哀れでしたが 殺したアーネスト・ボーグナインをやっつけた
モンゴメリー・クリフトも日本軍攻撃の夜 あっけない最期を迎えるという悲劇的な内容でした
バード・ランカスターと愛しのデボラ・カーの いけない関係のラブ・シーンも意外でした
私には何が良いのか解らない映画で アカデミー賞作品だった事も理解に苦しむ…という感じでした
モンゴメリー・クリフトは随分人気があって 色んな映画の主演をしていますが
ジョン・ウェインと共演した西部劇「赤い河」は特に印象に残っています
ただ 個人的には彼の気難しそうな顔があまり好みではありませんでした
ついでに「エデンの東」「理由なき反抗」「ジャイアンツ」の3本の映画が上映された後
あっけなく亡くなったジェームス・ディーンも 実はあまり好みではありませんでした
若いくせに妙にネチネチして煮え切らない雰囲気が 幼い私にとっては嫌だったのでしょう
単純な勧善懲悪ストーリーが好みの私には 彼の映画はチョッと難解だったようです
でも 彼の出現がハリウッド映画界に与えた衝撃はかなりのものだった という実感はあります
丁度エルヴィス・プレスリーが音楽業界に与えたショックと同じような~
我家は映画大好き家族だったので 53年以前にもいくつかのシナトラ映画は観ていたはずですが
子供時代の事ですから 今や題名すら憶えていません
シナトラは戦争映画に何本か出演していますが なぜか死んでしまう役が多かったものです
60年代に観た「脱走特急」は特に悲惨で ラスト・シーンで列車に飛び乗って助かる
と期待していたのに ドイツ兵に追われるシナトラを残して 列車は無常にも走り去る
という何とも無慈悲な結末にガッカリしたものです
もっと古いところでは「誇りと情熱」で
ケーリー・グラント、ソフィア・ローレンが主役でしたが ここでもシナトラは死んでしまいました
彼がイタリア系移民だったせいなのかは解りませんが 納得できなかったものです
歌手としてはシナトラが№1と思っていますが
彼の他にもペリー・コモ、ディーン・マーティン、トニー・ベネット等 イタリア系移民が多く
彼等の全てがビッグ・ネームというのも 何とも不思議なことです
ここで1曲 私がラジオ番組で初めて聴いた シナトラのヒット曲を~
♪「South Of The Border 国境の南」
この曲はシナトラがコロンビアからキャピタル・レコードへ移籍した初期のヒット曲だったようで
これから10年間ほど 年令的には30代後半から40年代のシナトラが歌手として一番充実していた…
現在 彼のアルバムの大半を所有している 私の素直な感想です
映画では 背も低く比較的貧相に見えるシナトラですが 歌となるとまるで別人のように魅力的ですから
彼の大ファンになっても 不思議ではないところです

シナトラの異色の共演者ということで記憶に残っているのがマーロン・ブランドで
「野郎共と女たち」という映画で共演していました…ストーリーは全く憶えていませんが
マーロン・ブランドはその後「ゴッド・ファーザー」でマフィアのドンを演じましたが
この映画の中にシナトラを連想させる強烈なシーンがありました
私生活では マフィアとシナトラの関連がよく取り沙汰されますが
芸能界ではよくある話…なのかもしれません
音楽が主題の映画では
キム・ノヴァク、エリノア・パーカー、と共演した「黄金の腕」
キム・ノヴァク リタ・ヘイワース共演の「夜の豹」は特に強烈な記憶が残っています
これらと「ピクニック」を観て 完全にキム・ノヴァクのファンになりました
シナトラとキム・ノヴァクの共演が続き 二人の仲が話題になりましたし
そんな関係でエヴァ・ガードナーと離婚したのかもしれませんが 真偽の程は知りません
彼はその後ミア・ファーローと再婚したので かなりのプレイボーイだったことは間違いないところです
「上流社会」は 主演がビング・クロスビー その恋人が グレース・ケリーという豪華メンバーで
共演したシナトラより ここで使われた サッチモとクロスビーのデュエットが強く印象に残っています
♪「Now you has Jazz これがジャズだ」
こんなオシャレな音楽をリアルタイムに楽しめた事に 今更ながら幸せを感じています
音楽が主題の映画は気に入ったものばかりですが
50年代の映画で使われた音楽には 他にも素晴らしいものが沢山あります
いずれ私の編集したアルバム:「スクリーン・ミュージック」でも~

60年代にはシナトラ一家の出演する お気楽映画がいくつもありました
「オーシャンと11人の仲間」サミー・デイヴィスJr. ディーン・マーティン、ピーター・ローフォード
「荒野の三軍曹」シナトラ、マーティン、サミー・デイヴィスJr.
「7人の愚連隊」シナトラ一家とビング・クロスビーの共演
シナトラはビング・クロスビーに憧れていたそうで「上流社会」同様 話題になった作品ですが
シナトラ一家総出演ですから 当然ながら あまりお上品なストーリーではありません
シカゴを舞台にしたギャング・ミュージカルというのは やや悪キャラクターのシナトラにピッタリです
この映画のテーマソング:♪「My Kind Of Town Chicago Is」
シナトラ一家で一番有名なのはディーン・マーティンですが
彼とジェリー・ルイスの「底抜けコンビ」の映画はシリーズ化され 50年代に何本も観ました
コンビ解消後はジェリー・ルイスが「底抜け」シリーズを続けましたが
このシリーズには オシャレな音楽が付き物で レス・ブラウンとかカウント・ベーシーとか
有名なスィング・バンドが出演しましたし ジェリー・ルイスの一人ダンスも見ものでした
60年代はスパイ映画が多く上映されたのが特徴ですが
その発端が ジェームス・ボンドが活躍する「007は殺しの番号」でした
このシリーズは現在も続いていますが どういうわけか 私は全作品を観ています
初期の作品に出た ショーン・コネリーがジェームス・ボンドのイメージですが
その後何人ものボンドが出現し 今では題名を聞いただけでは出演者もストーリーも想い出せない有様です
イアン・フレミングの小説はとっくに終わっているのに 未だにシリーズが作られている事も不思議です
60年代 シナトラも スクリーンでは私立探偵となって活躍しました
「トニー・ローム殺しの追跡」と続編の「セメントの女」…他にも刑事役の映画もありました
ディーン・マーティンも「サイレンサー」シリーズで やや喜劇調のスパイを演じていました
レン・デイトンの「国際諜報局」を始めとしたマイケル・ケインの活躍するスパイ映画
アリスティア・マクリーンは「荒鷲の要塞」を始め 沢山の冒険・スパイ小説が映画化されました
デズモンド・バグリーの「マッキントッシュの男」はポール・ニューマンが主演で面白い内容でした
ジョン・ル・カレの「寒い国から帰ったスパイ」はリチャード・バートンがスパイを演じていましたが
彼の作品「裏切りのサーカス(ティンカー・テーラー ソルジャー スパイ)」が何年か前に上映されました
ジョージ・スマイリー役のゲイリー・オールドマンはアレックス・ギネスに負けない名演技でした
古き良き時代のスパイ映画が蘇ってきた気分になり 大いに満足したものです
他にも ハモンド・イネス、ダンカン・カイル、アダム・ホール、ギャビン・ライアルなどの本も
むさぼるように読んだものですが 今回はシナトラのお話ですから この辺で~
シナトラの出演した戦争映画 ミュージカル映画 お気楽コメディ映画など
まだ沢山あるはずですが さすがに その全てを観ている訳でも 憶えている訳でもありません
私の中ではスクリーンで観るシナトラより 耳で聴くシナトラの方が数段好きですし
耳で憶えたシナトラの歌は映像などと違って深く心に残っているので いつまでも楽しめます
今や数少なくなった手持ちのレコードから お気に入り「Come Swing With Me」の中の1曲を~
♪「"I've Heard That Song Before」
思いつくまま ダラダラと書き綴ってしまいましたが
記憶の糸が繋がっているようで どうしても話が脱線してしまいます