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肌で感じるスペインの景気動向。
この9月に消費税と所得税アップをしたスペインな訳ですが、もう、目に見えるくらいに急速に景気が悪化してます。
私の働くお店の周辺というのは、なにげに飲食業激戦区なんですが、このひと月の間に1ブロック以内のお店が3軒閉店。
通勤路の3ブロックを見ても、この半年ほどの間に閉店したまま空き家になっているお店が4軒ほど。
4年前、このお店に来た当初、周辺のお店の昼ランチの価格設定は1216ユーロだったものが、徐々に客足が細るに従い値下げ合戦、最安値はイタリアンの店で45ユーロまで下落、ランチ相場は10ユーロを切るという水準まで来ています。
何というのでしょうか、日本のバブル崩壊以降の景気動向を考えるにスペインの景気悪化はここからが本番であって、この泥沼からの脱出には最低でも10年単位の時間が必要でしょう。
というか、スペインの経済構造から言えば、真っ当には再起不能と考えるのが妥当かもしれません。
バルセロナの方がマシなんですが、首都マドリッドでは商取引額が50ウンとかニュースになっているレベル。
経済規模の急速な縮小が起こっています。
当然、失業率もさらに上昇していくのでしょうし、ローン破産も増加し銀行の不良債権は増えるばかりで減る見込みも立ちません。
もちろん、こんな状況では建築業界は完全に干上がっていますし、不動産業界は売れない物件を抱え込んで資金ショートによる破産も数知れずそんな中で個人消費は完全なまでに冷え切っており、昨年のクリスマス商戦ですら、惨憺たるものでしたから、今年のクリスマス商戦もふたを開ける前から結果は見えています。
そんなこんなで、私個人の話を始めると、今働いてる会社は資金ショートで給与未払いが蓄積中。
私自身も1か月分給与が遅延していますし、高額給与の人々に至っては数か月分というレベルで給与未払い。
にともなって、沈む船からは次々とネズミが逃げだしている真っ最中。
経営者もここに至りようやく、全6店舗のお店を一部閉店売却して再編しようと多方面と取引交渉をしているようですが、正直言って、時すでに遅しの感が拭えません。
そもそも、ここまで景況感が悪化してしまうと新規で事業を始めようという人も少なくなりますし、それ以上に買い手は売り手の足元を見て買いたたきに来ます。
それも商機を見誤った限りは受け入れるしかない事実であって、開店時の投資額は、ことこの段階に至ってはまったく意味をなさないのですが、戦国コレクションどうもうちの社長はいまだにその辺の損切感覚がないらしく、店舗売却の商談はなかなかに成立していません。
一方で、もっとマクロな視唐話を変えてみると、スペインのデフォルトリスクは非常に危険だと言わざるをえません。
最大の問題唐ェ、スペインのギリシャ化でしょうか。
スペイン国内は非常に高い失業率にもかかわらず、不満を抑え込んでユーロユニオンの課す財政健全化策を着実に実行し続けていて、結果、ユーロユニオンからの資金援助がデフォルトリスクを抑えています。
ですが、正直言って、失業率が高すぎます。
国民の不満はもう限界唐達しつつありますし、デモやストライキが日常化するのみならず、ユーロユニオンに従った財政規律優先の政策を放棄させるべきという世ェ大勢を占めるようになってきています。
要するにこれってギリシャです。
スペインがこけたら、ユーロそのものこける。
だから、スペインを援助するしかない。
だったら、ユーロユニオンの言うとおりに景気悪化しても言う事を聞かずに景気拡大策をとっても、結局ユーロユニオンからは金が出てくるという無茶な言い分です。
でも、困ったことに、この発想がなにげにユーロの抱える問題をまんま表していると言って良い訳です。
コーヒー牛乳から腐ったミルクを取り出すことはできないんです。
スペインの問題のように見えて、実はスペインだけの問題ではなく、ユーロユニオン構成国全体が一蓮托生となっている訳です。
実はドイツもその泥縄に捕らわれている訳で、地中海クラブの豚どもをユーロから追放したり、はたまた優良国だけがユーロを脱退して、逃げ切ることが出来るほどユーロユニオンの問題は甘くありません。
ユーロユニオンの問題をクリアするためには、経済リセットが必須です。
もちろん、喧ニ信用でなりたつ現代社会において、経済リセットは通常時においては不可能です。
それを可能にするのは、やはり戦争しかないように思われます。
ま、そのへんは今までも何度も警告的に日記に記してきましたので、今回はあえてこれ以上触れません。
さて、困ったもんです。
スペイン経済、終わってますね。
でも、どうするんでしょうバルセロナはスペイン内ではもっともマシな経済状態をたもっている訳でそのバルセロナすらも、もう急速に経済の巻き戻しの波にのまれ、日本の失われた10年20年以上のスピードでデフレが進行しています。
高い失業率を抜きにしても、純粋な所得水準が急速に下がって来ていますしそれに伴いサービス全体が価格下落傾向の様相を示しているにも関わらず原料やエネルギー、公共料金はむしろ価格上昇しているという、まさにスタグフレーションの典型的な様相を見せ始めています。
スペイン経済がこけたら、ユーロがこけます。
ドイツもオランもフランスも実は非常に大きな投資や国債購入をスペインに対して行っているため、彼らも致命的なまでのメージを被りますし、リーマンショック以来の金融資産の欠損は不良債権としてほとんど処理できていないのがユーロユニオンの現実です。
スペインデフォルトのメージは、ユーロ圏の連鎖的金融崩壊を招きます。
そして、ユーロ圏の金融連鎖倒産危機は世界中へ投下された欧州資本の急速な資産回収とそれにともなう急速な流通資本の爆発的な縮小を引き起こし世界中の経済を破壊します。
金融機関がおこなう錬金術。
元本の数十倍、場合によっては数百倍の資金が存在しているがごとく世の中を流通しています。
けれど、これは額面上にだけ存在する見せかけ上の通貨流通量であって元本が回収されるとそのすべてが消滅してしまいます。
単純な通貨流通量によって景気がコントロールできる時代ではない訳です。
にもかかわらず、もし、実際にこの金融上の見せかけの資金が急速に巻き戻しをはじめ、元本に収束してしまったならば、世界は致命的な経済メージを受けることになります。
簡単に言って、信用だけで成立している世界中の通貨はすべて紙くずに成り果てるくらいに致命的なメージでしょう。
さてさて、世界はこれからいったいどうやってこの危機を乗り越えていくのでしょうかスペインのデフォルト危機が現実味を帯びてくる日は遠くないかもしれません。
その時は、第2次世界金融危機の始まりを意味します。
そして、それは真っ当でない方法でしかもう世界経済を立て直せない状況に陥ったことを示します。
日本にいる人にとっては、スペインの経済危機は地球の裏側の出来事と思えるかもしれませんが、今や世界経済は一体化しています。
スペインデフォルトが現実味を帯びたならば、食糧備蓄など戦争危機を念頭に置いた危機管理を怠らないよう、ご忠告申し上げさせて頂きますね。
ちなみに、スペイン人は戦争できる人々じゃありません。
戦争になってもあっさり占領されて終わります。
でも、日本の方はきっと、WW3における主戦場になりますから、本当に戦争回避だけには常に気を配ってくださいませ。
そんなこんなで、私はスペイン経済に最後まで付き合ってみるつもりです。
本格的にスペインがメになってしまって移民追放のレベルで追い出されちゃったら、タイかベトナム目指してみます