クロサワ映画
実は苦手
なんでだろ
作られた時代のせいか
セリフの言い回しが聞き取りづらかったり
これまで途中で挫折することが多かった
この映画も見るつもりはなく
偶然録画されてて
内容も当然時代劇だと思ってた
でも違った
現代の誘拐事件を題材に描く
様々な天国と地獄
昨日と今日
主人と運転手
上司と部下
金持ちと貧乏
若者と年配者
成功と挫折
山の手と下町
etc
このコントラストの描写が秀悦
例えば
犯人役の山崎努が
自分の住む横浜浅間下のバラック街から臨む
浅間台の上に立つ
ターゲットである三船敏郎の豪邸
とか
衝撃的だったのは
横浜黄金町や寿町付近のドヤ街の描写
なんというかまさに修羅、地獄
誇張した表現だったのかもしれないが
怖くて近づくことすらできない
そんな風に思わせる
おぞましい光景だった
誘拐犯の刑の軽さから
より重罪の殺人で犯人を捕らえるべく
仲代達矢らが演じる刑事たちが画策するのだが
それも映画製作の動機の一つだったとか
時事事件などを肌で感じながら
当時に見ていたら
さらに衝撃や影響を受けたであろう
これぞ傑作だ!
と久々に思ったのでした
食わず嫌いはイカンね