いわゆる『尼崎事件』のNHKスペシャルを見ました





そもそもどうしてこんな事件が起こってしまったのか


新聞で読んだりTVで見たりしてはいましたが


よくわからなくて、だけど知りたくて見たのですが


この1時間半の番組の間


どうしても「どこかでなんとか止められることはできなかったのか?」


という苛立ちや不快感が積み重なるだけで


逃げよう、助けようとした当事者の絶望感を思うと


当事者でない自分でさえどうしようもない無力感を感じてしまいました


(再現ドラマがよくできてただけか?)





主犯の元被告が死亡してしまったこともあってか、


どうしてこのような行動を起こしたのか、


どうやってこのような人間形成がなされていったのか


その原因となるようなことに具体的に触れるようなことはありませんでしたが


主犯の自殺の理由について、


「自分で作り上げた家族に裏切られ、崩壊したからではないか」


という言葉が、理解するうえでのひとつの鍵になりそうな気がしました




結局は家族というものがどういうものかがわからなくて



家族「だと思いこんでいた、だけどまったく違うもの」



を形成したにすぎなかったんだろうけど・・・






番組が終わって、自分が当事者になってしまった場合



どうしなければいけないのか



どこまで何ができるのか



いろいろ考えさせられましたが


「とにかく、根気強く警察に助けを求めていくしかないよねっ!!!」(必死



と言ってる傍らで


子供は「このクソババァ、チョームカツク~っ!」と


いたってかる~い言葉で怒り


ダンナはいたたまれなくなってPCに逃げておりました






『夜と霧』を思いだし、


犯罪被害に遭わないことを願いつつ


烏丸せつこさんの再現ドラマの演技に引き込まれ


インタヴュアーの高村薫さんに是非この事件をモチーフにした小説を書いてほしい!


と思った番組でした