まーくんは豚のことブンちゃんって呼んでて、本気で嫌がられればいいよ。
「赤也なににやけてんの。きもっ」
「あ?うっせぇな」
「てゆーか、今数学なんですけど」
「あ?うっせぇな」
「保健体育の教科書見てにやつくとか、まじきも」
「だって中学生だもん。俺中2男子だもん」
「赤也がもんとかきも」
だってお年頃なんだもん!
(20091029)
「ねぇ、ブンちゃん」
「んぁ?」
「ブンちゃんってさ、髪の毛赤いじゃん」
「うん。それが?」
「染めてんの?」
「ブリーチ」
「じゃあ、地毛も明るいの?」
「あー…赤茶色、かな」
「じゃあさ、」
「うん」
「下の毛も赤茶なの?」
「知らね」
「見せてよ」
「いーけど俺そんな安い男じゃねぇよ」
豚と女と下品な話
(20091029)
「よし、行け!」
「大丈夫じゃ。お前さんならやれる」
「何その確信の無い励まし」
「うっせぇなぁ。早く行けよ」
「くそ豚!トマト投げつけられたみたいな髪のくせに!」
「馬鹿!これ苺だから!」
「え、それ苺だったん。俺パプリカやと思ってた」
「んだよ!もうお前早く行けよ!」
どんっ
「ぎゃっ!」
「頑張れ~」
「まーくん応援しとるから~」
「くっそ…!あ、すいません」
「はい。どうされましたか?」
「あの、アイス。チンしてください」
「え?」
「アイスをチンしてください」
「え?」
「アイスをチンしてください」
「アイスですか?」
「はい、アイスです」
「えっと…レンジが汚くなるのでちょっと…」
詐欺師と豚と女と馬鹿な話
(20091029)
「ね、まーくん」
「なん?」
「まーくんの髪の毛って地毛?」
「地毛やったら俺日本人じゃなか」
「じゃ、染めてんの?」
「おん」
「それって美容院で?」
「姉貴にやってもらっとる」
「なんで髪染めたの?」
「………なんで、じゃろなぁ…」
詐欺師と女と髪の話
(20091029)
てかね、思ったんだけどね
学校の来客用スリッパ勝手に履いてればいい
ぺったぺった音立てて廊下を歩けばいい
真田か柳生に怒られてればいい
たまに上履き忘れたブンちゃんと一緒に
廊下でスリッパ飛ばしやって、また真田に怒られる
もう、下駄箱にスリッパいれてると思う
てゆーかスリッパにひらがなで
「におうまさはる」とか書いちゃってればいい
ああ、考えただけでも仁王が可愛くなってきた