外食・中食・内食情報発進! -98ページ目

外食・中食・内食情報発進!

仕事と趣味が一緒になっちゃいました!

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 なめらかで甘酸っぱいキーライムパイには、太陽をいっぱいに浴びたフロリダ半島先端のキーウエストのエッセンスが詰まっている。

 観光客を乗せた路面電車が通るたび、「キーウエストライムショップ」の店主、カーミット・カーペンターは、メレンゲを山盛りにしたパイを手に表に飛び出す。濃い緑のシェフ帽をかぶった彼は、あっけにとられている乗客に向かって手に持ったパイを投げつけるふりをする。乗客たちはどっと笑い出す。パイは作り物だ。カーペンターはパイの宣伝をしているのだ。

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 そのパイとは、マイアミ名物のキーライムパイ。マイアミは文豪アーネスト・ヘミングウェイや劇作家テネシー・ウィリアムズの面影が残り、ボヘミアンや海賊、船乗り、宝探しの亡霊がさまよう街だ。パイの名前になっているキーライムは、フロリダキーズに自生するライム。果樹園で栽培されているものより小さくて酸味が強く、果汁は緑色というより黄色に近い。

 パイの作り方は、まず、卵黄にライムの果汁を混ぜ、コンデンスミルクで甘みを足す。冷蔵庫が普及する前、キーズでは生のミルクよりコンデンスミルクの方が簡単に手に入った。パイの中身をグラハムクラッカーのベースに注ぎ、卵白を泡立てたメレンゲをたっぷり盛る。

 昔は、パイは焼かずに中身が自然に固まるのを待ったが、今は10分から15分焼く。ホイップクリームをのせ、生のライムを飾ったものもある。キーライムパイは必ず冷やして出す。緑の着色料を加えるのは邪道とされている。

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■ベストシーズン  暖かな日差しに恵まれ、そよ風が吹き渡るキーウエストは年中快適。1~2月にはワインと音楽の祭り、3月にはコンク貝吹きコンテストがある。また、3月にはキーズの中心地・マラソンで「オリジナルシーフード祭り」が開催される。さらに4月は「キーウエスト食の祭典」、8月には「キーウエストロブスター祭り」がある。

■旅のヒント  キーウエストへはマイアミからオーバーシーズハイウエーを通って車で3時間。この道路は43の橋でキーズの島々を結んでいる。マイアミ、オーランド、タンパ、ジョージア州アトランタ、ノースカロライナ州シャーロットからはキーウエスト国際空港に向かう飛行機便があるが、便数は少ない。

【見どころと楽しみ】
<“コンク共和国”の味>
 フロリダ・キーズの島民がコンク貝を食べるようになったのは、19世紀初頭に、バハマ諸島からの移民が定住してからだ。丈夫で強いこの貝の性質になぞらえて、キーウエストの住民をコンクと呼ぶようになり、やがて、キーウエストそのものが“コンク共和国”と呼ばれるようになった。
 今では米国沿岸で生きたコンク貝をとることは法律で禁じられており、コンク貝の身はバハマ諸島から輸入されている。フリッターやサラダ、香辛料がきいたチャウダーにして食べる。レストランごとに作り方は違うが、昔ながらのチャウダーにはコンク貝の身とともに、トマト、じゃがいも、ライム果汁、塩漬け豚肉、にんにく、タマネギが入る。



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