バルセロナ旧市街のメインストリート、ランブラス通り。そこに、スペイン美食の殿堂への入り口がある。
ボケリア市場の愛称で知られるサン・ジョセップ市場は、バルセロナ市民の台所だ。また、欧州で最も知られた市場のひとつでもある。初めてここを訪れた人は、その色彩、音、にぎわい、規模の大きさに、とにかく圧倒される。
ここでは3万種類以上の食べ物が売られている。ピミエントス・デ・パドロン(小型のピーマン)、バカラオ(干した塩ダラ)、サラミといった地元の特産品あり、ダチョウやエミューの卵といった珍品ありだ。食肉やその加工品、魚や貝、ナッツ、果物、野菜、チョコレート、花、パン、チーズなど、すべてがここにある。品質も最高級。ミシュランの星を獲得しているバルセロナのシェフの多くも、食材を求めてやってくる。
だが、ボケリア市場の真の宝は、キオスコという小さな食堂だ。市場の新鮮な食材を使うので、味はよく、しかも安い。小さな調理場を囲むU字型のカウンターに座れば、あっという間にカタルーニャ自慢の一品が目の前に差し出される。「エル・ピノクスト」「エル・キム」「バル・ボケリア」は、地元の人にも人気の店だ。
貝のワイン蒸し、ひよこ豆と血のソーセージ、小イカのガーリックソテー、カタルーニャの定番のパ・アンブ・トマケ(トマトを塗ったトースト)などを食べれば、朝食から昼食、おやつまでまかなえてしまう。飲み物は冷えたカヴァ(スパークリングワイン)で決まりだ。
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■ベストシーズン 年間を通して行ける。夏は暑くて混雑するので、春がベスト。市場は月~土曜日の午前8時~午後8時まで営業。
■旅のヒント 少なくとも1~2時間かけて、ゆっくり売り場を見て回り、食事や軽食を楽しみたい。市場のあるバルセロナ旧市街(ゴシック地区)には、散策にぴったりの裏道がたくさんある。市場の外のミルクスタンドで、コーヒーや驚くほど濃いココア、パイやタルトを味わおう。ランブラス通りのアールデコ調のビルにある「エスクリバ」がおすすめ。
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