コペンハーゲンの有名なパン屋「ライン・ヴァン・ハウエン」は、市内に支店が何軒かある(C)Christer Fredriksson/Lonely Planet Images
口の中でとろけるペストリーが何種類もあるデンマークの首都は、甘いもの好きの旅行者にとってはたまらない魅力だ。
早起きしてコペンハーゲンの曲がりくねった狭い道を散歩していると、おいしそうな匂いが漂ってくる。街角のパン屋というパン屋から、焼き上がったばかりのペストリーやパンのよい香りがするのだ。
デニッシュペストリーの起源は1800年代にさかのぼる。デンマーク人のパン職人がストライキを起こしたため、パン屋のオーナーはウィーンから職人を呼びよせた。このときウィーン流のバターをふんだんに入れた軽い生地のレシピが持ち込まれたのだ。やがてデンマーク人の職人は仕事に戻ったが、ウィーン流のレシピは受け継がれ、こうしてデニッシュペストリーが誕生した。ちなみに当地ではヴィエナブロート、ウィーンのパンと呼ばれている。
今日、コペンハーゲンのパン屋は、クリームパン、チョコレートをからめた丸いパン、タルトをはじめ、いろいろな種類の甘美なケーキなど、おいしそうなものをたくさん並べている。
クリームの詰まったふわふわの生地にチョコレートがかかったデニッシュペストリー、シナモンとバニラの香りが濃厚なシナモンロールを食べてみよう。ナポレオンの帽子という3角形のパンは、皇帝がかぶっていた帽子に形が似ている。一口ほおばると、甘く濃厚なマジパンの香りが口の中に広がる。
………………………………………………………………………………
■ベストシーズン デンマークは温暖な気候。春と秋は旅行によい時期だが、雨が多いので傘の用意を忘れずに。
■旅のヒント デンマークでは少なくとも1週間は過ごしたい。活気に満ちた首都コペンハーゲンに滞在し、多くの離島に出かけるのもいい。「ライン・ヴァン・ハウエン」と「ラウケーフーセット」が特に有名なパン屋。「コンディトリー・ラ・グラース」は1870年創業のデンマーク随一のケーキ屋で、豪華なケーキが有名だ。
【見どころと楽しみ】
<祝い事のケーキ>
・ファスタラウンスボッラと呼ばれる、懺悔(ざんげ)節に食べる丸いパンは、昔からスカンディナビアの謝肉祭、ファスタラウンの時期に作られてきた。パンの中には生クリームかアーモンドペーストが詰まっている。
・エーロ島では子供たちは朝5時に起きて、ファスタラウンスボッラを何個食べるかを歌う習わしがある。クランセケー(リングケーキ)は、リング状に焼いたマジパンを重ね、円すい形に立てる。旗やクラッカーで飾り立てたケーキは、クリスマスや結婚式、洗礼などの祝い事につきものだ。
iPhoneからの投稿
